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ウッドデッキの材料
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スロープの必要長さ
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ネジの下穴径と長さ
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塗料の希釈計算
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巾木・廻り縁の長さ
巾木・廻り縁の長さ
ブラインドの採寸
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額縁の取り付け高さと配置
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排水勾配と高低差
排水勾配と高低差
ビス・釘の必要本数
ビス・釘の必要本数
木材の材積(m³・才)
木材の材積(m³・才)
フェンスの本数
フェンスの本数
木材の収縮量(含水率変化)
木材の収縮量(含水率変化)
接着剤・コーキングの必要量
接着剤・コーキングの必要量
部屋の熱損失の目安
部屋の熱損失の目安
家具の搬入可否
家具の搬入可否
引越しのダンボール枚数
引越しのダンボール枚数
収納・棚の容量
収納・棚の容量
板取り計算
板取り計算
棚板のたわみと耐荷重
棚板のたわみと耐荷重

部屋の熱損失の目安計算機(部位ごとの面積・熱貫流率・温度差から)

室内温度と外気温度を入れ、部位ごとに面積と熱貫流率(プリセットから選ぶと目安の値が入ります)を入力してください。換気量・暖房時間・COP・電気料金単価・改善の比較は空欄でもかまいません(空欄ならその項目は計算しません)。

プリセットの熱貫流率は一般に用いられる目安です。製品カタログ(窓・ドア)や設計図の外皮計算書に熱貫流率が書かれていれば、その値に書き換えてください。使わない部位は面積・熱貫流率の両方を空欄にします。換気量は「部屋の容積と必要換気量」のページで容積×換気回数から求められます。
計算結果・グラフ
左の入力欄に室内温度・外気温度と、部位ごとの面積・熱貫流率を入れて「計算する」を押すと、ここに結果と横棒グラフが表示されます。

このページでできること

  • 外壁・窓・天井(屋根)・床・ドアなどの部位ごとに面積と熱貫流率 \(U\) を入れると、室内外の温度差から「部位ごとに逃げている熱(W)」とその合計がその場でわかります
  • 熱貫流率はプリセット(単板ガラス窓・複層ガラス窓・断熱ありの外壁など、一般に用いられる目安)から選ぶだけで入り、製品カタログや設計図の値に書き換えられます
  • どの部位から何%の熱が逃げているかを横棒グラフで表示するので、「窓が一番の弱点」のような優先順位が一目でわかります
  • 換気量(m³/h)を入れると換気による熱損失(\(0.34 \times V \times \Delta T\))も足し、合計から暖房の必要能力の目安(kW)を求めます
  • 暖房時間・COP・電気料金単価を入れると1日の熱量(kWh)と電気代の概算、「窓をLow-E複層ガラスに替えたら何W減るか」のような改善の比較もできます。式のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
このページは「部屋単位の熱損失の目安」を、温度が一定に保たれている状態(定常状態)の基本式で概算するものです。日射で入ってくる熱や人・家電の発熱、暖め始めに余分にかかる分は含みません。住宅全体の断熱性能を表す UA値・Q値は、設計者が建物全体の外皮計算で求める指標なので、このページの部屋単位の結果で代用することはできません。プリセットの熱貫流率は一般的な目安なので、製品カタログや設計図の値がわかればそちらを優先してください。

この計算は何の役に立つ?

窓の断熱リフォーム(内窓・ガラス交換)の効果を見積もる

「寒いのは窓のせいでは?」と感じたとき、この式で確かめられます。6畳の部屋(外壁12㎡・U=0.45、複層ガラスの窓3㎡・U=4.7、天井10㎡・U=0.25、床10㎡・U=0.5)で温度差20Kなら、部位からの熱損失は \(108 + 282 + 50 + 100 = 540\) W で、面積が一番小さい窓が半分以上を占めます。
この窓をLow-E複層ガラスの樹脂サッシ(目安U=2.2)に替えると \((4.7 - 2.2) \times 3 \times 20 = 150\) W 減り、換気込みの合計621.6Wの約24%が減る計算です。内窓やガラス交換のカタログにある熱貫流率を入れて比べれば、どの工事が効くかを同じ土俵で判断できます。実際の効果は施工の精度や隙間風でも変わるため、あくまで目安です。

古い家の「どこから寒いか」を診断する

断熱材が入っていない築年数の古い家では、外壁(目安U=2.5)20㎡・単板ガラスの窓(目安U=6.5)4㎡・天井(目安U=3.5)12㎡・床(目安U=3.0)12㎡、室内18℃・外気−5℃(温度差23K)で、部位からの熱損失は \(1150 + 598 + 966 + 828 = 3542\) W にもなります。
部位からの熱損失に対する割合を見ると外壁32%・天井27%・床23%・窓17%と、窓だけでなく壁・天井・床からもまんべんなく逃げていることがわかり、「天井裏に断熱材を敷き足す」「床下に断熱材を入れる」といった優先順位を数字で考えられます。プリセットの目安値は大まかなものなので、リフォーム会社の診断や設計図の値がわかればそちらを使ってください。

暖房機器の能力(kW)を選ぶ目安にする

熱損失の合計が621.6Wの部屋なら、室温を保つのに必要な暖房の出力は約0.62kWです。ただしこれは温度が落ち着いた後の値で、冷え切った部屋を短時間で暖めるにはもっと大きな出力が要り、実際の機器は余裕を見て選びます。
それでも「断熱が良い部屋なら小さな機器で足りる」「断熱なしの例のように3.5kWを超える部屋には小型の電気ストーブ(1kW前後)では追いつかない」といった見当がつくのは、この式の大きな価値です。エアコンの畳数や能力の選び方は「エアコンの畳数・能力の目安」のページで、機器ごとの電気代は「暖房の電気代比較」のページで確認できます。

24時間換気と暖房の関係を知る

容積24m³の部屋を0.5回/hで換気すると換気量は12m³/hで、温度差20Kなら \(0.34 \times 12 \times 20 = 81.6\) W が換気で逃げます。断熱の良い部屋では、部位からの熱損失が小さいぶん換気の割合が相対的に大きくなり、高断熱の住宅では換気が全体の2割近くを占める例もあります。
換気を止めれば熱損失は減りますが、空気の汚れや結露の原因になるので、代わりに熱交換型の換気装置で回収する、隙間風を減らして意図しない換気量を抑える、といった考え方につながります。換気量は「部屋の容積と必要換気量」のページで求められます。

1シーズンの暖房費の目安を立てる

熱損失の合計621.6Wの部屋で1日8時間暖房すると、1日の熱量は \(621.6 \times 8 \div 1000 \fallingdotseq 4.97\) kWh です。COP4のエアコンなら電気は約1.24kWhで、単価31円/kWhなら1日約38.5円、電気ヒーター(COP=1)なら約154円になります。
日数を掛ければ1か月・1シーズンの目安になり、断熱リフォームで減る熱損失(W)をそのまま電気代の差に直せるので、「工事費を何年で回収できるか」の大まかな見当にも使えます。外気温は日によって違うので、電気代の目安には冬の平均的な気温を使うのが自然です。

設計者のUA値・Q値と、このページの住み分け

住宅の断熱性能を表す UA値(外皮平均熱貫流率)や Q値(熱損失係数)は、この式と同じ「U × A」を建物全体の外皮すべてについて合計し、面積で割って求める指標です。ただし、部位ごとの正確な熱貫流率(熱橋の補正)や温度差係数、換気の扱いなど設計のルールに沿って計算するもので、設計者が外皮計算書として作成します。
このページは、家全体ではなく「今いる部屋」の熱損失を、手元でわかる面積と目安の熱貫流率から概算するためのものです。設計図やカタログの熱貫流率が手に入れば入力して精度を上げられますが、省エネの制度上の判定に使うものではありません。

式と図

室内外の温度差
数学表記 (一般的な数式)
\(\Delta T\) \(=\) \(T_{in}\) \(-\) \(T_{out}\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
温度差 \(\Delta T\) \(=\) 室内温度 \(T_{in}\) \(-\) 外気温度 \(T_{out}\)
式を日本語で読むと
室内温度 \(T_{in}\) から
外気温度 \(T_{out}\) を引くと
温度差 \(\Delta T\) になる(℃の差は K で表す)
簡単な例
室内を20℃に保ち、外気温度が0℃のときの温度差は
温度差 \(\Delta T\) \(=\) 室内温度(20℃) \(-\) 外気温度(0℃)
\(20 - 0 = 20\,\mathrm{K}\)
考え方のポイント
熱は温度の高い方から低い方へ流れ、流れる量は温度差に比例します。だからこのページの計算は、すべて「室内と外の温度差」から始まります。温度の「差」の単位は K(ケルビン)で書くのが慣例ですが、℃の差と同じ大きさです(20℃と0℃の差は20K)。外気温度をいくつにするかで結果は大きく変わるので、「真冬の一番寒い明け方」で見積もるのか「冬の平均的な気温」で見積もるのかを、目的に合わせて決めてください。暖房機器の能力を考えるなら寒い方の温度、電気代の目安なら平均的な温度で見るのが自然です。
部位ごとの熱損失
数学表記 (一般的な数式)
\(q_i\) \(=\) \(U_i\) \(\times\) \(A_i\) \(\times\) \(\Delta T\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
部位 \(i\) の熱損失 \(q_i\) \(=\) 熱貫流率 \(U_i\) \(\times\) 面積 \(A_i\) \(\times\) 温度差 \(\Delta T\)
式を日本語で読むと
熱貫流率 \(U_i\)(1㎡・温度差1Kあたりに通す熱)
面積 \(A_i\) を掛け、さらに
温度差 \(\Delta T\) を掛けると
部位 \(i\) の熱損失 \(q_i\) になる(1秒間に逃げる熱=W)
簡単な例
複層ガラス(アルミサッシ)の窓3㎡(熱貫流率の目安4.7 W/(㎡·K))から、温度差20Kのときに逃げる熱は
窓の熱損失 \(q\) \(=\) 熱貫流率(4.7) \(\times\) 面積(3㎡) \(\times\) 温度差(20K)
\(4.7 \times 3 \times 20 = 282\,\mathrm{W}\)
考え方のポイント
熱貫流率 \(U\) は「その部位が、1㎡あたり・温度差1Kあたりに、1秒間で何ジュールの熱を通すか(=何W通すか)」を表す値です。壁・窓・天井・床のそれぞれの \(U\) に、その部位の面積と温度差を掛けるだけで、部位ごとに逃げる熱の量(W)がわかります。例えば断熱ありの外壁(目安0.45)と複層ガラスの窓(目安4.7)を比べると、同じ面積なら窓の方が10倍近い熱を通す計算になります。壁の面積は窓・ドアを引いた正味の面積を使い、窓は窓で別の部位として入れます。なお、天井裏(小屋裏)や床下に面した面は、外気そのものより少し温度差が小さいことが多く、設計の外皮計算では「温度差係数」を掛けて補正します。このページは同じ温度差で概算するので、天井・床の値はやや大きめ(安全側)に出ます。
換気による熱損失
数学表記 (一般的な数式)
\(q_v\) \(=\) \(c\) \(\times\) \(V\) \(\times\) \(\Delta T\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
換気による熱損失 \(q_v\) \(=\) 空気の容積比熱 \(c\) \(\times\) 換気量 \(V\) \(\times\) 温度差 \(\Delta T\)
式を日本語で読むと
空気の容積比熱 \(c\)(一般に 0.34 Wh/(m³·K))
換気量 \(V\)(1時間に入れ替わる空気の量) を掛け、さらに
温度差 \(\Delta T\) を掛けると
換気による熱損失 \(q_v\) になる
簡単な例
容積24m³の6畳の部屋を1時間に0.5回換気するとき(換気量 24 × 0.5 = 12 m³/h)、温度差20Kで換気によって逃げる熱は
換気による熱損失 \(q_v\) \(=\) 係数(0.34) \(\times\) 換気量(12 m³/h) \(\times\) 温度差(20K)
\(0.34 \times 12 \times 20 = 81.6\,\mathrm{W}\)
考え方のポイント
換気は、暖めた空気を外に出して冷たい空気を入れることなので、入れ替えた空気を暖め直す分の熱が逃げていきます。空気1m³を1K暖めるのに必要な熱量は、空気の密度(約1.2kg/m³)× 比熱(約1.006kJ/(kg·K))=約1.2kJ で、これをWh(ワット時)に直す(3.6で割る)と約0.335Whになります。この値を丸めた 0.34 Wh/(m³·K) が、換気の熱損失の式で一般に用いられる係数です。換気量(m³/h)は「部屋の容積 × 1時間あたりの換気回数」で求められ、24時間換気では0.5回/h程度が目安としてよく使われます(「部屋の容積と必要換気量」のページで計算できます)。隙間風も同じ式で考えられます。熱交換型の換気装置を使っている場合は、回収した分だけこの損失が小さくなります。
熱損失の合計と、部位別の割合
数学表記 (一般的な数式)
\(Q\) \(=\) \(\sum q_i\) \(+\) \(q_v\)
\(p_i\) \(=\) \(q_i\) \(\div\) \(Q\) \(\times\) \(100\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
熱損失の合計 \(Q\) \(=\) 部位ごとの熱損失 \(q_i\) の合計 \(+\) 換気による熱損失 \(q_v\)
部位 \(i\) の割合 \(p_i\) \(=\) 部位 \(i\) の熱損失 \(q_i\) \(\div\) 熱損失の合計 \(Q\) \(\times\) \(100\)
式を日本語で読むと
部位ごとの熱損失 \(q_i\) を全部足し、
換気による熱損失 \(q_v\) も足すと
熱損失の合計 \(Q\) になる
それぞれの 部位の熱損失 \(q_i\) を合計 \(Q\) で割って100を掛けると
部位 \(i\) の割合 \(p_i\) になる(どこから熱が逃げているかの内訳)
簡単な例
外壁108W・窓282W・天井50W・床100W、換気81.6Wのときの合計と、窓の割合は
合計 \(Q\) \(=\) 部位の合計(540W) \(+\) 換気(81.6W)
\(108 + 282 + 50 + 100 = 540\,\mathrm{W}\)
\(540 + 81.6 = 621.6\,\mathrm{W}\)
\(282 \div 621.6 \times 100 \fallingdotseq 45.4\,\%\)
考え方のポイント
合計 \(Q\) は「暖房を止めたら1秒あたりどれだけの熱が部屋から出ていくか」で、暖房が室温を保つために出し続けなければならない熱の量と同じです。部位ごとの割合を出すと、「面積は小さいのに窓が半分近く」のように、どこを直せば効くかがわかります。例の6畳の部屋では窓が45%を占めていて、内窓の追加やガラスの交換が最も効きやすい、という判断ができます。\(\sum\)(シグマ)は「全部足す」という意味の記号です。
暖房の必要能力の目安と、1日の熱量
数学表記 (一般的な数式)
\(P\) \(=\) \(Q\) \(\div\) \(1000\)
\(E\) \(=\) \(Q\) \(\times\) \(h\) \(\div\) \(1000\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
必要能力の目安 \(P\)(kW) \(=\) 熱損失の合計 \(Q\)(W) \(\div\) \(1000\)
1日の熱量 \(E\)(kWh) \(=\) 熱損失の合計 \(Q\)(W) \(\times\) 1日の暖房時間 \(h\) \(\div\) \(1000\)
式を日本語で読むと
熱損失の合計 \(Q\)(W) を1000で割ると
必要能力の目安 \(P\)(kW) になる(W を kW に直しただけ)
合計 \(Q\) に 1日の暖房時間 \(h\) を掛けて1000で割ると
1日の熱量 \(E\)(kWh) になる
簡単な例
熱損失の合計が621.6Wの部屋で、1日8時間暖房するときの必要能力の目安と1日の熱量は
1日の熱量 \(E\) \(=\) 合計(621.6W) \(\times\) 暖房時間(8時間) \(\div\) \(1000\)
\(621.6 \div 1000 \fallingdotseq 0.62\,\mathrm{kW}\)
\(621.6 \times 8 \div 1000 \fallingdotseq 4.97\,\mathrm{kWh}\)
考え方のポイント
暖房機器は、逃げる熱と同じだけの熱を出し続ければ室温を保てます。だから熱損失の合計(W)を1000で割った値が「室温を保つのに必要な暖房能力(kW)」の目安です。ただしこれは温度が落ち着いた後の話で、冷え切った部屋を暖め始めるときはもっと大きな出力が要ります。また日射で入る熱や人・家電の発熱は差し引かれます。実際の機器選びでは余裕を見て大きめの能力にするのが普通なので、エアコンなら「エアコンの畳数・能力の目安」のページも参考にしてください。W(ワット)は1秒あたりの熱の量、Wh(ワット時)はそれを時間分ためた熱の量で、W × 時間 = Wh、1000Wh = 1kWh です。
1日の電気代の概算
数学表記 (一般的な数式)
\(C\) \(=\) \(E\) \(\div\) \(\mathrm{COP}\) \(\times\) \(u\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
1日の電気代 \(C\) \(=\) 1日の熱量 \(E\) \(\div\) 機器の \(\mathrm{COP}\) \(\times\) 電気の単価 \(u\)
式を日本語で読むと
1日の熱量 \(E\)(kWh)
暖房機器の \(\mathrm{COP}\)(電気1に対して熱を何倍出せるか) で割ると1日の電気使用量(kWh)になり、それに
電気料金単価 \(u\)(円/kWh) を掛けると
1日の電気代 \(C\) になる
簡単な例
1日の熱量4.9728kWh(621.6W × 8時間)を、COP4のエアコンで、単価31円/kWhでまかなうときの1日の電気代は
1日の電気代 \(C\) \(=\) 熱量(4.9728kWh) \(\div\) COP(4) \(\times\) 単価(31円/kWh)
\(4.9728 \div 4 = 1.2432\,\mathrm{kWh}\)
\(1.2432 \times 31 \fallingdotseq 38.5\)
考え方のポイント
逃げた熱を暖房で補うとき、電気ストーブやオイルヒーターのような電気ヒーターは電気1kWhで熱1kWhを出します(COP=1)。エアコンは外の空気から熱をくみ上げるヒートポンプなので、電気1kWhで3〜5kWh程度の熱を出せます(COPはカタログの「暖房能力 ÷ 暖房時の消費電力」で求められ、外気温が低いほど下がります)。だから同じ熱量でも、電気代はCOPで割った分だけ安くなります。ここで求めるのは1日分なので、1か月・1シーズンの目安にするには日数を掛けてください(「電気使用量(kWh)からの電気代」のページでも計算できます)。灯油やガスの暖房なら、熱量(kWh)を燃料の発熱量と機器の効率で割って燃料の量に直します。
熱貫流率と熱抵抗の関係
数学表記 (一般的な数式)
\(U\) \(=\) \(1\) \(\div\) \((\) \(R_{si}\) \(+\) \(R\) \(+\) \(R_{se}\) \()\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
熱貫流率 \(U\) \(=\) \(1\) \(\div\) \((\) 室内側の表面熱伝達抵抗 \(R_{si}\) \(+\) 熱抵抗値 \(R\) \(+\) 室外側の表面熱伝達抵抗 \(R_{se}\) \()\)
式を日本語で読むと
室内側の表面熱伝達抵抗 \(R_{si}\)
材料の熱抵抗値 \(R\)(層が複数あれば全部)
室外側の表面熱伝達抵抗 \(R_{se}\) を全部足し、1をその和で割ると
熱貫流率 \(U\) になる
簡単な例
厚さ100mmの高性能グラスウール16K(熱抵抗値 R ≒ 2.63 m²·K/W)を入れた壁で、表面熱伝達抵抗を室内側0.11・室外側0.04とすると(断熱材だけで概算)
熱貫流率 \(U\) \(=\) \(1\) \(\div\) \((\) 室内側(0.11) \(+\) 断熱材(2.63) \(+\) 室外側(0.04) \()\)
\(0.11 + 2.63 + 0.04 = 2.78\,\mathrm{m^2{\cdot}K/W}\)
\(1 \div 2.78 \fallingdotseq 0.36\,\mathrm{W/(m^2{\cdot}K)}\)
考え方のポイント
「断熱材の必要量」のページで求めた熱抵抗値 \(R = t \div \lambda\)(厚み÷熱伝導率)は「熱の通りにくさ」で、熱貫流率 \(U\) はその逆の「熱の通りやすさ」です。壁は断熱材・石膏ボード・外装材などの層が重なっていて、熱抵抗は足し算で合計できます(電気の直列抵抗と同じ考え方)。さらに、壁の表面と空気の間にも熱の伝わりにくさがあり、これを表面熱伝達抵抗といいます。一般に外壁では室内側 0.11、室外側 0.04 m²·K/W が用いられます(外側が通気層のように外気そのものでない場合は 0.11、天井や床では室内側 0.09・0.15 のように部位や面する空間ごとに違う値が用いられるので、設計図の外皮計算書があればそちらの値を使ってください)。合計の逆数(1をその和で割った値)が \(U\) です。実際の壁は柱や間柱(熱橋)の部分で断熱材が抜けるため、設計の外皮計算では木部の割合を考えて補正した \(U\) を使います。窓はガラスとサッシを合わせた製品の \(U\) がカタログに書かれているので、その値をそのまま入れてください。
改善で減る熱損失(比較)
数学表記 (一般的な数式)
\(\Delta q\) \(=\) \((\) \(U\) \(-\) \(U'\) \()\) \(\times\) \(A\) \(\times\) \(\Delta T\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
減る熱損失 \(\Delta q\) \(=\) \((\) 改善前の \(U\) \(-\) 改善後の \(U'\) \()\) \(\times\) 面積 \(A\) \(\times\) 温度差 \(\Delta T\)
式を日本語で読むと
改善前の熱貫流率 \(U\) から
改善後の熱貫流率 \(U'\) を引いた差に、
面積 \(A\)
温度差 \(\Delta T\) を掛けると
減る熱損失 \(\Delta q\) になる
簡単な例
複層ガラス(アルミサッシ・目安4.7)の窓3㎡を、Low-E複層ガラスの樹脂サッシ(目安2.2)に替えたとき、温度差20Kで減る熱損失は
減る熱損失 \(\Delta q\) \(=\) \((\) 改善前(4.7) \(-\) 改善後(2.2) \()\) \(\times\) 面積(3㎡) \(\times\) 温度差(20K)
\((4.7 - 2.2) \times 3 \times 20 = 150\,\mathrm{W}\)
考え方のポイント
熱損失の式は \(U\) に比例するので、部位の \(U\) をどれだけ下げられるかがそのまま効果になります。例の窓は282Wから132Wになり、部屋全体(621.6W)の約24%が減る計算です。内窓(二重窓)の追加、ガラスの交換、サッシごとの交換など、改善の方法ごとにカタログの \(U\) を入れて比べると、どれがどのくらい効くかを同じ土俵で見られます。実際の効果は施工の精度や隙間風の変化にも左右されるので、あくまで目安として使ってください。
部屋の熱損失は、部位ごとに「熱貫流率 \(U\) × 面積 \(A\) × 温度差 \(\Delta T\)」で求めた値を全部足し、換気の分「\(0.34 \times\) 換気量 \(\times \Delta T\)」を加えたものです。合計を1000で割れば室温を保つのに必要な暖房能力(kW)の目安になり、部位ごとの割合を見れば「どこから熱が逃げているか」がわかります。熱貫流率は熱抵抗の合計の逆数なので、断熱材の厚みや窓の性能で下げられ、その差 × 面積 × 温度差 が改善で減る熱損失です。

用語・記号の解説

記号

\(\Delta T\) デルタ・ティー 室内外の温度差(K)。\(\Delta\)(デルタ)は「差」を表すギリシャ文字、\(T\) は temperature(温度)の頭文字です。\(\Delta T = T_{in} - T_{out}\) で、℃の差はそのままKの値になります。
\(T_{in}\) ティー・イン 室内温度(℃)。添え字の in は inside(内側)の意味です。
\(T_{out}\) ティー・アウト 外気温度(℃)。添え字の out は outside(外側)の意味です。天井裏や床下に面する部位では、厳密には外気そのものより少し穏やかな温度になります。
\(i\) アイ 部位の番号(1、2、3、…)。index(番号)の頭文字で、「部位 \(i\)」は「それぞれの部位」という意味です。
\(U_i\) ユー・アイ 部位 \(i\) の熱貫流率(W/(㎡·K))。1㎡・温度差1Kあたりに通す熱の量で、小さいほど熱を通しにくい部位です。記号の U は熱貫流率を表す慣例の記号です。
\(A_i\) エー・アイ 部位 \(i\) の面積(㎡)。area(面積)の頭文字です。外壁なら窓・ドアを引いた正味の面積を使います。
\(q_i\) キュー・アイ 部位 \(i\) の熱損失(W)。熱の量は quantity of heat の頭文字 \(q\) で表すのが慣例で、\(q_i = U_i \times A_i \times \Delta T\) で求めます。
\(c\) シー 空気の容積比熱(Wh/(m³·K))。空気1m³を1K暖めるのに必要な熱量で、一般に0.34が用いられます。比熱(heat capacity)を表す慣例の記号で、capacity(容量)の頭文字です。
\(V\) ブイ 換気量(m³/h)。1時間に入れ替わる空気の体積で、ventilation(換気)の頭文字です。部屋の容積 × 換気回数で求められます。
\(q_v\) キュー・ブイ 換気による熱損失(W)。添え字の v は ventilation(換気)の頭文字で、\(q_v = c \times V \times \Delta T\) で求めます。
\(\sum\) シグマ 「全部足す」という意味の記号(ギリシャ文字の大文字シグマ)。\(\sum q_i\) は「すべての部位の \(q_i\) を足したもの」です。
\(Q\) キュー(大文字) 熱損失の合計(W)。部位ごとの熱損失の合計に換気の熱損失を足したもので、暖房が出し続けなければならない熱の量と同じです。
\(p_i\) ピー・アイ 部位 \(i\) の割合(%)。proportion(割合)の頭文字で、\(p_i = q_i \div Q \times 100\) で求めます。
\(P\) ピー(大文字) 暖房の必要能力の目安(kW)。power(出力)の頭文字で、\(Q\) を1000で割ってkWに直した値です。
\(h\) エイチ 1日の暖房時間(時間)。hour(時間)の頭文字です。
\(E\) イー 1日の暖房に必要な熱量(kWh)。energy(エネルギー)の頭文字で、\(E = Q \times h \div 1000\) で求めます。
\(\mathrm{COP}\) シーオーピー 暖房機器の成績係数(Coefficient Of Performance)。消費した電気の何倍の熱を出せるかを表す数で、電気ヒーターは1、エアコンは3〜5程度です。
\(u\) ユー(小文字) 電気料金単価(円/kWh)。unit price(単価)の頭文字です。熱貫流率の \(U\)(大文字)とは別の量です。
\(C\) シー(大文字) 1日の電気代の概算(円)。cost(費用)の頭文字で、\(C = E \div \mathrm{COP} \times u\) で求めます。
\(R\) アール 材料の熱抵抗値(m²·K/W)。resistance(抵抗)の頭文字で、厚み÷熱伝導率で求めます。層が複数あれば足し合わせます。
\(R_{si}\) アール・エス・アイ 室内側の表面熱伝達抵抗(m²·K/W)。添え字の si は surface inside(内側の表面)の意味で、外壁では一般に0.11が用いられます。
\(R_{se}\) アール・エス・イー 室外側の表面熱伝達抵抗(m²·K/W)。添え字の se は surface exterior(外側の表面)の意味で、外気に接する外壁では一般に0.04が用いられます。
\(U'\) ユー・ダッシュ 改善後の熱貫流率(W/(㎡·K))。ダッシュ(プライム)は「変えた後の値」を表す慣例の記号です。
\(\Delta q\) デルタ・キュー 改善で減る熱損失(W)。改善前と改善後の熱損失の差で、\(\Delta q = (U - U') \times A \times \Delta T\) で求めます。
\(\mathrm{W}\) ワット 1秒あたりの熱(エネルギー)の量の単位。1W = 1秒あたり1ジュールです。熱損失の単位として使います。
\(\mathrm{K}\) ケルビン 温度の単位。温度の「差」を表すときに使い、1Kの差は1℃の差と同じ大きさです。
\(\mathrm{kWh}\) キロワット時 熱量・電力量の単位。1kW(1000W)を1時間続けた量で、電気料金はこの単位で計算されます。

用語

熱損失 ねつそんしつ 室内の熱が壁・窓・天井・床や換気を通して外へ逃げる量。1秒あたりの量をW(ワット)で表します。暖房はこの熱損失と同じだけの熱を出し続けることで室温を保ちます。
熱貫流率 ねつかんりゅうりつ 壁や窓などの部位が、1㎡あたり・温度差1Kあたりに通す熱の量(W/(㎡·K))。記号は U で、U値とも呼ばれます。小さいほど断熱性能が高い部位です。熱抵抗の合計の逆数として求められます。
熱抵抗値 ねつていこうち ある厚みの層がどれだけ熱を通しにくいかを表す値(m²·K/W)。厚みを熱伝導率で割って求め、大きいほど断熱の効き目が高い層です。層が重なっている場合は足し合わせられます。
熱伝導率 ねつでんどうりつ 材料の中を熱がどれだけ伝わりやすいかを表す値(W/(m·K))。小さいほど熱を通しにくい材料で、断熱材の仕様書に書かれています。
表面熱伝達抵抗 ひょうめんねつでんたつていこう 壁の表面と空気の間で熱が伝わりにくい度合いを、熱抵抗の形で表した値(m²·K/W)。外壁では一般に室内側0.11・室外側0.04が用いられます。熱貫流率を求めるとき、材料の熱抵抗にこれを足してから逆数を取ります。
温度差 おんどさ 室内温度と外気温度の差。熱の流れる量は温度差に比例するため、このページの計算はすべて温度差から始まります。
換気量 かんきりょう 1時間に入れ替わる空気の量(m³/h)。部屋の容積に換気回数を掛けて求めます。
換気回数 かんきかいすう 1時間に部屋の空気が何回入れ替わるかを表す数(回/h)。24時間換気では0.5回/h程度が目安としてよく使われます。
容積比熱 ようせきひねつ ある物1m³(体積あたり)を1K暖めるのに必要な熱の量(熱容量)。空気では約0.34Wh/(m³·K)(約1.2kJ/(m³·K))で、換気の熱損失の式の係数として使います。空気の密度と比熱(1kgを1K暖めるのに必要な熱量)を掛けた値です。
定常状態 ていじょうじょうたい 室温や外気温が一定に保たれ、熱の出入りが釣り合っている状態。このページの式はこの状態を前提にしていて、暖め始めの余分な熱や気温の変化は含みません。
暖房負荷 だんぼうふか 室温を保つために暖房が出さなければならない熱の量。このページでは熱損失の合計がそれにあたります。設計では日射や内部発熱を差し引いて求めます。
外皮 がいひ 建物の外側を包む部分(外壁・屋根・天井・床・窓・ドア)のこと。住宅全体の断熱性能は、この外皮全体の熱損失で評価されます。
UA値 ユーエーち 住宅全体の外皮の熱損失の合計を外皮の面積で割った値(W/(㎡·K))。外皮平均熱貫流率とも呼ばれ、設計者が建物全体の外皮計算で求める指標です。このページの部屋単位の目安とは別物です。
Q値 キューち 住宅全体の熱損失(換気を含む)を延べ床面積で割った値(W/(㎡·K))。熱損失係数とも呼ばれ、UA値と同じく設計者が建物全体で計算します。
熱橋 ねっきょう 柱や間柱(柱と柱の間に立てる細い柱)、金物のように、断熱材が抜けて熱が伝わりやすくなっている部分。ヒートブリッジともいいます。設計の外皮計算では木部の割合を考えて熱貫流率を補正します。
温度差係数 おんどさけいすう 小屋裏や床下のように外気そのものではない空間に面する部位で、温度差を小さめに見積もるための係数。設計の外皮計算で使われ、このページでは使わないため天井・床の値はやや大きめに出ます。
小屋裏 こやうら 天井と屋根の間の空間(屋根裏)。天井の断熱材はここに敷かれ、天井から逃げた熱はまず小屋裏に出るので、外気そのものより少し穏やかな温度になります。
付加断熱 ふかだんねつ 柱の間に入れる断熱材に加えて、壁の外側(または内側)にもう1層の断熱材を張る工法。柱の部分でも断熱が途切れないため、外壁の熱貫流率を大きく下げられます。
開口部 かいこうぶ 壁にあいている窓・ドア・出入口などの部分。壁の面積はこれを引いた正味の面積を使い、窓・ドアは別の部位として入れます。
単板ガラス たんばんガラス 1枚だけのガラス。断熱性能が低く、アルミサッシと組み合わせた窓の熱貫流率は6を超えることが多いです。
複層ガラス ふくそうガラス 2枚のガラスの間に空気やガスの層をはさんだガラス。ペアガラスとも呼ばれ、単板ガラスより熱を通しにくくなります。
Low-E複層ガラス ローイーふくそうガラス 複層ガラスのうち、ガラス面に熱を反射する薄い金属膜(Low-E膜)を付けたもの。Low-E は Low Emissivity(低放射)の略です。普通の複層ガラスよりさらに熱を通しにくく、樹脂サッシと組み合わせると熱貫流率が2前後まで下がります。
樹脂サッシ じゅしサッシ 窓枠(サッシ)が樹脂でできた窓。アルミは熱をよく通すため、アルミサッシより樹脂サッシの方が窓全体の熱貫流率が小さくなります。
内窓 うちまど 今ある窓の内側にもう1枚取り付ける窓(二重窓)。窓の熱貫流率を下げる代表的なリフォームで、改善の比較の入力に使えます。
COP シーオーピー 暖房機器の成績係数(Coefficient Of Performance の略)。消費した電気の何倍の熱を出せるかを表し、電気ヒーターは1、エアコンは3〜5程度です。カタログの「暖房能力 ÷ 暖房時の消費電力」で求められます。
ヒートポンプ ヒートポンプ 外の空気などから熱をくみ上げて室内に運ぶ仕組み。エアコンの暖房がこれで、電気ヒーターより少ない電気で同じ熱を出せます。
日射取得 にっしゃしゅとく 窓などから太陽の光として入ってくる熱。冬は熱損失を打ち消す方向に働きますが、このページの目安には含みません。
内部発熱 ないぶはつねつ 人の体や家電・照明から出る熱。暖房の助けになるため、設計の暖房負荷ではこの分を差し引きますが、このページの目安には含みません。
隙間風 すきまかぜ 窓やドアの隙間から意図せず出入りする空気。換気と同じ式で熱損失になるので、隙間が多い家では換気量を多めに入れると実態に近づきます。
熱交換換気 ねつこうかんかんき 排気の熱を給気に移してから外に出す換気装置。回収した分だけ換気の熱損失が小さくなります。

前提として理解しておくといいこと

このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。

小数の掛け算・割り算(小学5年)
  • \(4.7 \times 3 \times 20\) や \(282 \div 621.6\) のような小数の計算の意味がわかること(計算自体は電卓でかまいません)
割合・百分率(小学5年)
  • 「部分 ÷ 全体 × 100」で割合(%)が求められること
  • 割合を全部足すと100%になること
単位の換算(小学6年・中学の理科)
  • 「キロ」が1000倍を表し、\(1\,\mathrm{kW} = 1000\,\mathrm{W}\) であること
  • \(\mathrm{W}\)(1秒あたりの量)と \(\mathrm{Wh}\)(それを時間分ためた量)の違いがわかること
比例(小学6年・中学1年)
  • 「面積が2倍なら熱損失も2倍」「温度差が2倍なら熱損失も2倍」のように、掛け算の式が比例の関係を表していることがわかること
逆数(小学6年)
  • 1をある数で割ったものがその数の逆数であること(熱抵抗の合計の逆数が熱貫流率)
熱の伝わり方(小学4年・中学の理科)
  • 熱は温度の高い方から低い方へ伝わること
  • 同じ材料なら厚いほど、また熱を通しにくい材料ほど、熱が伝わりにくいこと
電力と電力量(中学2年の理科)
  • 電力(W)に時間を掛けると電力量(Wh・kWh)になり、電気料金はkWhで計算されること

Excelで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
式ごとにシートが分かれたExcelファイルです。貼り付け場所を気にせず、開いてすぐ使えます。
下の表を丸ごとコピーして、ExcelのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「室内外の温度差」を求める表
室内温度(℃) 20
外気温度(℃) 0
温度差 ΔT(K) =B1-B2
「部位ごとの熱損失」を求める表
熱貫流率 U(W/(㎡·K)) 4.7
面積 A(㎡) 3
温度差 ΔT(K) 20
熱損失 q(W) =B1*B2*B3
「換気による熱損失」を求める表
空気の容積比熱 c(Wh/(m³·K)) 0.34
換気量 V(m³/h) 12
温度差 ΔT(K) 20
換気による熱損失 qv(W) =B1*B2*B3
「熱損失の合計と部位別の割合」を求める表
外壁の熱損失(W) 108
窓の熱損失(W) 282
天井の熱損失(W) 50
床の熱損失(W) 100
換気による熱損失(W) 81.6
熱損失の合計 Q(W) =SUM(B1:B5)
窓の割合(%) =B2/B6*100
「暖房の必要能力の目安と1日の熱量」を求める表
熱損失の合計 Q(W) 621.6
1日の暖房時間 h(時間) 8
必要能力の目安 P(kW) =B1/1000
1日の熱量 E(kWh) =B1*B2/1000
「1日の電気代の概算」を求める表
1日の熱量 E(kWh) 4.9728
暖房機器のCOP 4
電気料金単価 u(円/kWh) 31
1日の電気代 C(円) =B1/B2*B3
「熱貫流率と熱抵抗の関係」を求める表
室内側の表面熱伝達抵抗 Rsi(m²·K/W) 0.11
材料の熱抵抗値 R(m²·K/W) 2.63
室外側の表面熱伝達抵抗 Rse(m²·K/W) 0.04
熱貫流率 U(W/(㎡·K)) =1/(B1+B2+B3)
「改善で減る熱損失」を求める表
改善前の熱貫流率 U 4.7
改善後の熱貫流率 U' 2.2
面積 A(㎡) 3
温度差 ΔT(K) 20
減る熱損失 Δq(W) =(B1-B2)*B3*B4
貼り付けると、B列の上の行が入力欄になり、最後の行が自動計算の結果になります。
「SUM(B1:B5)」はB1からB5までを全部足す関数です(式の Σ に対応します)。
1つ目の表のB3は20、2つ目の表のB4は282、3つ目の表のB4は81.6、4つ目の表のB6は621.6・B7は約45.4、5つ目の表のB3は0.6216・B4は4.9728、6つ目の表のB4は約38.5、7つ目の表のB4は約0.36、8つ目の表のB5は150になります。B列を自分の数値に書き換えるだけで使えます。部位を増やすときは4つ目の表に行を足し、SUMの範囲を広げてください。

Googleスプレッドシートで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
上のExcelファイルをダウンロードし、Googleドライブにアップロードして開くと、そのままスプレッドシートとして使えます。
下の表を丸ごとコピーして、GoogleスプレッドシートのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「室内外の温度差」を求める表
室内温度(℃) 20
外気温度(℃) 0
温度差 ΔT(K) =B1-B2
「部位ごとの熱損失」を求める表
熱貫流率 U(W/(㎡·K)) 4.7
面積 A(㎡) 3
温度差 ΔT(K) 20
熱損失 q(W) =B1*B2*B3
「換気による熱損失」を求める表
空気の容積比熱 c(Wh/(m³·K)) 0.34
換気量 V(m³/h) 12
温度差 ΔT(K) 20
換気による熱損失 qv(W) =B1*B2*B3
「熱損失の合計と部位別の割合」を求める表
外壁の熱損失(W) 108
窓の熱損失(W) 282
天井の熱損失(W) 50
床の熱損失(W) 100
換気による熱損失(W) 81.6
熱損失の合計 Q(W) =SUM(B1:B5)
窓の割合(%) =B2/B6*100
「暖房の必要能力の目安と1日の熱量」を求める表
熱損失の合計 Q(W) 621.6
1日の暖房時間 h(時間) 8
必要能力の目安 P(kW) =B1/1000
1日の熱量 E(kWh) =B1*B2/1000
「1日の電気代の概算」を求める表
1日の熱量 E(kWh) 4.9728
暖房機器のCOP 4
電気料金単価 u(円/kWh) 31
1日の電気代 C(円) =B1/B2*B3
「熱貫流率と熱抵抗の関係」を求める表
室内側の表面熱伝達抵抗 Rsi(m²·K/W) 0.11
材料の熱抵抗値 R(m²·K/W) 2.63
室外側の表面熱伝達抵抗 Rse(m²·K/W) 0.04
熱貫流率 U(W/(㎡·K)) =1/(B1+B2+B3)
「改善で減る熱損失」を求める表
改善前の熱貫流率 U 4.7
改善後の熱貫流率 U' 2.2
面積 A(㎡) 3
温度差 ΔT(K) 20
減る熱損失 Δq(W) =(B1-B2)*B3*B4
Excelと同じ式(SUMも同じ関数名)がそのまま使えます。表を丸ごとコピーしてA1セルに貼り付け、B列を自分の数値に書き換えてください。

Pythonで計算する方法

t_in = 20          # 室内温度(℃)
t_out = 0          # 外気温度(℃)
# 部位ごとの(名前, 熱貫流率 U [W/(㎡·K)], 面積 A [㎡])。熱貫流率はカタログや設計図の値に書き換える
parts = [
    ("外壁", 0.45, 12),
    ("窓", 4.7, 3),
    ("天井", 0.25, 10),
    ("床", 0.5, 10),
]
ventilation_m3h = 12       # 換気量(m³/h)。使わないなら 0
air_heat_capacity = 0.34   # 空気の容積比熱(Wh/(m³·K))
heating_hours = 8          # 1日の暖房時間(時間)
cop = 4                    # 暖房機器のCOP(電気ヒーターは1)
price_per_kwh = 31         # 電気料金単価(円/kWh)
improved = ("窓", 2.2)     # 改善の比較:(部位の名前, 改善後の熱貫流率 U')

delta_t = t_in - t_out                                              # 温度差 ΔT(K)
losses = [(name, u * area * delta_t) for name, u, area in parts]    # 部位ごとの熱損失 q_i(W)
envelope_w = sum(q for _, q in losses)                              # 部位からの熱損失の合計
vent_w = air_heat_capacity * ventilation_m3h * delta_t              # 換気による熱損失 q_v(W)
total_w = envelope_w + vent_w                                       # 熱損失の合計 Q(W)
heating_kw = total_w / 1000                                         # 暖房の必要能力の目安(kW)
energy_kwh = total_w * heating_hours / 1000                         # 1日の熱量 E(kWh)
cost = energy_kwh / cop * price_per_kwh                             # 1日の電気代 C(円)

print(f"温度差: {delta_t} K")
for name, q in losses:
    print(f"{name}: {q:.1f} W({q / total_w * 100:.1f} %)")
print(f"換気: {vent_w:.1f} W({vent_w / total_w * 100:.1f} %)")
print(f"合計: {total_w:.1f} W → 必要能力の目安 {heating_kw:.2f} kW")
print(f"1日の熱量: {energy_kwh:.2f} kWh、1日の電気代: {cost:.1f} 円")

# 改善の比較:Δq = (U − U') × A × ΔT
for name, u, area in parts:
    if name == improved[0]:
        reduction_w = (u - improved[1]) * area * delta_t
        print(f"{name}を U={improved[1]} に改善すると {reduction_w:.1f} W 減る(合計の {reduction_w / total_w * 100:.1f} %)")
標準ライブラリだけで動きます。parts のリストに部位を足したり減らしたりすれば、何部位でも同じ式で計算できます。先頭の温度・部位・換気量・時間・単価を自分の数値に書き換えて実行してください(例では合計621.6W・0.62kW、1日4.97kWh・約38.5円、窓の改善で150W減になります)。

数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)

室内外の温度差
ΔT = T_in − T_out
\Delta T = T_{in} - T_{out}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>Δ</mi><mi>T</mi><mo>=</mo>
    <msub><mi>T</mi><mi>in</mi></msub><mo>−</mo><msub><mi>T</mi><mi>out</mi></msub>
  </mrow>
</math>
Delta T = T_(in) - T_(out)
tIn - tOut
DeltaT := T_in - T_out;
DeltaT = T_in - T_out;
ΔT = T_in − T_out
部位ごとの熱損失
qᵢ = Uᵢ × Aᵢ × ΔT
q_i = U_i \times A_i \times \Delta T
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msub><mi>q</mi><mi>i</mi></msub><mo>=</mo>
    <msub><mi>U</mi><mi>i</mi></msub><mo>&#xD7;</mo>
    <msub><mi>A</mi><mi>i</mi></msub><mo>&#xD7;</mo>
    <mi>Δ</mi><mi>T</mi>
  </mrow>
</math>
q_i = U_i xx A_i xx Delta T
u*a*deltaT
q := U*A*DeltaT;
q = U*A*DeltaT;
q_i = U_i × A_i × ΔT
換気による熱損失
q_v = c × V × ΔT
q_v = c \times V \times \Delta T
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msub><mi>q</mi><mi>v</mi></msub><mo>=</mo>
    <mi>c</mi><mo>&#xD7;</mo><mi>V</mi><mo>&#xD7;</mo>
    <mi>Δ</mi><mi>T</mi>
  </mrow>
</math>
q_v = c xx V xx Delta T
c*v*deltaT
q_v := c*V*DeltaT;
q_v = c*V*DeltaT;
q_v = c × V × ΔT
熱損失の合計と、部位別の割合
Q = Σ qᵢ + q_v,  pᵢ = qᵢ ÷ Q × 100
Q = \sum_{i} q_i + q_v,\quad p_i = \frac{q_i}{Q} \times 100
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>Q</mi><mo>=</mo>
    <munder><mo>∑</mo><mi>i</mi></munder><msub><mi>q</mi><mi>i</mi></msub>
    <mo>+</mo><msub><mi>q</mi><mi>v</mi></msub>
    <mo>,</mo>
    <msub><mi>p</mi><mi>i</mi></msub><mo>=</mo>
    <mfrac><msub><mi>q</mi><mi>i</mi></msub><mi>Q</mi></mfrac>
    <mo>&#xD7;</mo><mn>100</mn>
  </mrow>
</math>
Q = sum q_i + q_v,  p_i = q_i / Q xx 100
{Total[q] + qv, q/(Total[q] + qv)*100}
Q := add(q[i], i = 1 .. n) + q_v;  p[i] := q[i]/Q*100;
Q = sum(q) + q_v; p = q / Q * 100;
Q = ∑ q_i + q_v, p_i = q_i/Q × 100
暖房の必要能力の目安と、1日の熱量
P = Q ÷ 1000,  E = Q × h ÷ 1000
P = \frac{Q}{1000},\quad E = \frac{Q \times h}{1000}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>P</mi><mo>=</mo><mfrac><mi>Q</mi><mn>1000</mn></mfrac>
    <mo>,</mo>
    <mi>E</mi><mo>=</mo><mfrac><mrow><mi>Q</mi><mo>&#xD7;</mo><mi>h</mi></mrow><mn>1000</mn></mfrac>
  </mrow>
</math>
P = Q / 1000,  E = Q xx h / 1000
{q/1000, q*h/1000}
P := Q/1000;  E := Q*h/1000;
P = Q/1000; E = Q*h/1000;
P = Q/1000, E = Q × h/1000
1日の電気代の概算
C = E ÷ COP × u
C = \frac{E}{\mathrm{COP}} \times u
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>C</mi><mo>=</mo>
    <mfrac><mi>E</mi><mi>COP</mi></mfrac>
    <mo>&#xD7;</mo><mi>u</mi>
  </mrow>
</math>
C = E / COP xx u
e/cop*u
C := E/COP*u;
C = E/COP*u;
C = E/COP × u
熱貫流率と熱抵抗の関係
U = 1 ÷ (R_si + R + R_se)
U = \frac{1}{R_{si} + R + R_{se}}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>U</mi><mo>=</mo>
    <mfrac><mn>1</mn><mrow>
      <msub><mi>R</mi><mi>si</mi></msub><mo>+</mo><mi>R</mi><mo>+</mo><msub><mi>R</mi><mi>se</mi></msub>
    </mrow></mfrac>
  </mrow>
</math>
U = 1 / (R_(si) + R + R_(se))
1/(rSi + r + rSe)
U := 1/(R_si + R + R_se);
U = 1/(R_si + R + R_se);
U = 1/(R_si + R + R_se)
改善で減る熱損失(比較)
Δq = (U − U') × A × ΔT
\Delta q = (U - U') \times A \times \Delta T
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>Δ</mi><mi>q</mi><mo>=</mo>
    <mrow><mo>(</mo><mi>U</mi><mo>−</mo><msup><mi>U</mi><mo>′</mo></msup><mo>)</mo></mrow>
    <mo>&#xD7;</mo><mi>A</mi><mo>&#xD7;</mo><mi>Δ</mi><mi>T</mi>
  </mrow>
</math>
Delta q = (U - U') xx A xx Delta T
(u - uNew)*a*deltaT
Delta_q := (U - U_new)*A*DeltaT;
Delta_q = (U - U_new)*A*DeltaT;
Δq = (U − U') × A × ΔT

ChatGPT に聞いて計算してもらう方法

あなたは住宅の熱計算のアシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。

室内温度20℃・外気温度0℃の部屋があり、部位ごとの熱貫流率 U と面積 A は次のとおりです。
外壁:U=0.45 W/(㎡·K)、A=12㎡/窓:U=4.7、A=3㎡/天井:U=0.25、A=10㎡/床:U=0.5、A=10㎡
換気量は12 m³/h(空気の容積比熱は0.34 Wh/(m³·K))、1日の暖房時間は8時間、暖房機器のCOPは4、電気料金単価は31円/kWhとします。
次の値をそれぞれ求めてください。
1. 温度差 ΔT と、部位ごとの熱損失 q = U × A × ΔT(W)
2. 換気による熱損失 0.34 × 換気量 × ΔT(W)
3. 熱損失の合計(W)と、部位ごと・換気の割合(%)
4. 暖房の必要能力の目安(kW)と、1日の熱量(kWh)、COPと単価から1日の電気代(円)
5. 窓を U=2.2 に改善したときに減る熱損失(W)と、合計に対する割合(%)

計算に使った式と、実行結果の数値を示してください。

計算ドリル(演習問題)

このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。


使い方
  1. 1
    数値を入力
    計算したい数値を入力欄に入力します
  2. 2
    計算
    「計算する」ボタンを押します
  3. 3
    結果を確認
    計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
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