売上・広告費・ROAS(%)の3つのうち、わかっている2つを入力し、残りは空欄のままにして「計算する」を押してください。空欄にした項目を計算します。粗利率(%)を入れると、損益分岐ROAS・広告費込みの利益・広告費に対するROIも計算し、売上・広告費・粗利と損益分岐の位置をグラフで表示します。
このページでできること
- 売上・広告費・ROAS(Return On Advertising Spend:広告費用対効果)の3つのうち、わかっている2つを入れるだけで、残り1つを計算します(ROASは%と倍率の両方で表示)
- 「広告費10万円で売上50万円、ROASは何%?」「目標ROAS 400%で広告費15万円なら売上はいくら必要?」「売上90万円でROAS 300%を守るなら広告費は最大いくら?」——広告運用の予算の疑問がこれ1つで解決します
- 粗利率(%)を入れると、損益分岐ROAS(広告費を粗利で回収できるぎりぎりのROAS)・損益分岐売上・広告費込みの利益・広告費に対するROIも計算します
- 売上・広告費・粗利と損益分岐の位置がグラフで一目でわかります
- 式のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
この計算は何の役に立つ?
広告費10万円で売上50万円なら、ROASは \(500000 \div 100000 \times 100 = 500\)%(5倍)です。数字だけ見ると好調ですが、商品の粗利率が40%なら損益分岐ROASは \(100 \div 40 \times 100 = 250\)%なので、500%はその2倍——粗利20万円から広告費10万円を引いて10万円の黒字と確かめられます。
逆に同じROAS 500%でも、粗利率が15%の薄利の商品なら損益分岐ROASは約667%で赤字です。「ROASが高い=儲かっている」とは限らないことが、この比較でわかります。
広告媒体の自動入札には「目標ROAS」を設定できます。粗利率40%なら損益分岐ROASは250%なので、これを下回る目標は赤字覚悟の設定です。利益を残したいなら、例えば「広告費込みで売上の10%を利益にしたい」と決め、目標ROASを \(100 \div (40 - 10) \times 100 \fallingdotseq 333\)%のように計算します(損益分岐ROASの式の「粗利率」を「粗利率 − 目標利益率」に置き換えた形です)。
目標ROASを高くしすぎると配信量が絞られて売上そのものが減ることがあるため、実務では損益分岐ROASと売上規模のバランスを見ながら調整するのが一般的です。
来月の広告経由の売上が90万円ほど見込めるとします。目標ROASが300%なら、許容広告費は \(900000 \div 300 \times 100 = 300000\) 円です。これより多く使うとROASは目標を下回ります。
「予算をいくらまでかけてよいか」は、広告担当が最もよく聞かれる質問の一つで、目標ROAS(または損益分岐ROAS)と見込み売上から、この式で根拠のある上限が出せます。
四半期で広告経由の売上を600万円にしたい、これまでのROASは400%前後——なら、必要な広告費はおよそ \(6000000 \div 400 \times 100 = 1500000\) 円です(「許容広告費を逆算する式」と同じ形です)。
予算申請で「150万円の広告費で600万円の売上見込み、粗利率40%なら粗利240万円で広告費込み90万円の利益」のように、売上・広告費・利益をセットで示せると説得力が増します。ただしROASは配信量を増やすと下がることが多いので、余裕を見た計画にするのが普通です。
同じ広告費で売れる量が同じでも、粗利率が違えば結果は変わります。粗利率60%の商品Aは損益分岐ROASが \(100 \div 60 \times 100 \fallingdotseq 167\)%、粗利率25%の商品Bは400%です。両方ともROAS 300%で売れているなら、Aは黒字、Bは赤字です。
このように損益分岐ROASを商品ごとに出しておくと、「広告をかける価値がある商品」と「広告なしで売る商品」の仕分けが数字でできます。
広告担当が「ROAS 500%」と報告し、経営側が「利益が5倍になった」と受け取るのはよくある行き違いです。売上50万円・広告費10万円・粗利率40%なら、ROASは500%でも、広告費に対するROIは \((200000 - 100000) \div 100000 \times 100 = 100\)%(広告費と同じ額の利益)です。
運用の現場ではROAS、経営判断ではROI(または利益額)というように、指標を使い分け、報告では「どちらの指標か」を必ず添えるのが実務のコツです。
式と図
用語・記号の解説
記号
| \(\mathrm{ROAS}\) | ロアス | 広告費用対効果。Return On Advertising Spend(リターン・オン・アドバタイジング・スペンド:広告支出に対する戻り)の頭文字で、広告費に対する売上の割合(%)です。\(\mathrm{ROAS} = S \div A \times 100\) で求めます。「ローアス」と読む人もいます。 |
| \(S\) | エス | 売上。Sales(セールス)の頭文字です。広告経由で生まれた売上の合計を表します。(例:広告から50万円売れたら \(S = 500000\)) |
| \(A\) | エー | 広告費。Advertising cost(アドバタイジング・コスト)の頭文字です。その売上を生むために使った広告費の合計で、ROASの割り算の「割る数(基準)」になります。 |
| \(M\) | エム | 粗利率。Margin(マージン)の頭文字で、売上に対する粗利(売上 − 原価)の割合(%)です。(例:原価60%の商品なら \(M = 40\)) |
| \(P\) | ピー | 広告費込みの利益。Profit(プロフィット)の頭文字です。粗利から広告費を引いた残りで、\(P = S \times M \div 100 - A\) で求めます。 |
| \(\mathrm{ROI}\) | アールオーアイ | 投資収益率。Return On Investment(リターン・オン・インベストメント:投資に対する戻り)の頭文字で、投資額に対する利益の割合(%)です。このページでは投資額=広告費として \(\mathrm{ROI} = P \div A \times 100\) で求めます。 |
| \(\mathrm{ROAS}_{\text{分岐}}\) | そんえきぶんきロアス | 損益分岐ROAS。広告費を粗利でちょうど回収できる(利益が0になる)ROASです。\(100 \div M \times 100\) で求めます。 |
| \(100\) | ひゃく | 百分率(パーセント)の基準。倍率に100を掛けると%になり、%を100で割ると倍率に戻ります(\(5 \times 100 = 500\%\)、\(500\% \div 100 = 5\) 倍)。 |
用語
| ROAS (広告費用対効果) |
ロアス(こうこくひようたいこうか) | 広告費に対して、その広告からどれだけの売上が生まれたかを表す指標。「売上 ÷ 広告費 × 100」で%表示にするか、「売上 ÷ 広告費」の倍率で表します。Web広告の管理画面では「コンバージョン値 ÷ 費用」という名前で表示されることも多く、コンバージョン値に売上を設定していれば同じ値です。広告ごと・キャンペーンごとの効率を比べるのに使います。売上ベースなので、原価を考えた黒字・赤字の判断には損益分岐ROASと組み合わせる必要があります。 |
| 損益分岐ROAS | そんえきぶんきロアス | 粗利で広告費をちょうど回収できる(広告費込みの利益が0になる)ROAS。「100 ÷ 粗利率 × 100」(%)で求めます。実際のROASがこれより高ければ黒字、低ければ赤字です。「目標ROAS」を決めるときの最低ラインになります。 |
| 損益分岐売上 | そんえきぶんきうりあげ | 粗利が広告費とちょうど同じになる売上(「広告費 ÷ 粗利率 × 100」)。この売上のときROASは損益分岐ROASに一致します。損益分岐点の考え方を広告費に当てはめたものです。 |
| ROI (投資収益率) |
アールオーアイ(とうししゅうえきりつ) | 投資額に対する利益の割合(「利益 ÷ 投資額 × 100」)。日本語では投資利益率とも呼びます。ROASと違って分子が「利益」なので、0%が損益分岐、マイナスが赤字と直接読めます。このページでは投資額=広告費として計算します。 |
| 粗利 (粗利益) |
あらり(あらりえき) | 売上から商品の原価(仕入れ値・製造費)を引いた利益。人件費や家賃などの経費を引く前の利益で、「売上総利益」ともいいます。広告費はこの粗利の中から払うことになります。 |
| 粗利率 | あらりりつ | 売上に対する粗利の割合(%)。「粗利 ÷ 売上 × 100」で求めます。原価率(売上に対する原価の割合)と足すと100%になります(粗利率 = 100 − 原価率)。損益分岐ROASの計算に必要な値で、「利益率計算」ページで求められます。 |
| 広告費 | こうこくひ | 広告を出すためにかかった費用。Web広告ならクリックや表示に応じて媒体に支払う金額の合計です。広告の制作費や運用の人件費を含めるかどうかは会社ごとに決めごとがあり、ROASを比べるときは同じ決めごとで計算した値どうしを比べます。 |
| 目標ROAS | もくひょうロアス | 広告運用で「これ以上を目指す」と決めたROASの値。損益分岐ROASに利益の上乗せ分を加えて決めるのが基本で、広告媒体の自動入札にも「目標ROAS」として設定できます。 |
| 割合の3用法 | わりあいのさんようほう | 「比べられる量 ÷ もとにする量 = 割合」「もとにする量 × 割合 = 比べられる量」「比べられる量 ÷ 割合 = もとにする量」の3つの式のこと。このページのROAS・必要売上・許容広告費の3本の式は、売上を比べられる量・広告費をもとにする量とした3用法そのものです。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
| 割合・百分率(小学5年) |
|
| 割合の3用法(小学5年) |
|
| 小数の掛け算・割り算(小学5年) |
|
| 売上・原価・利益の関係(社会・家庭科の売買の学習、中学公民) |
|
| 文字式・等式の変形(中学1〜2年) |
|
Excelで計算する方法
| 売上 S | 500000 |
| 広告費 A | 100000 |
| ROAS(%) | =B1/B2*100 |
| 広告費 A | 150000 |
| 目標ROAS(%) | 400 |
| 必要売上 S | =B1*B2/100 |
| 売上 S | 900000 |
| 目標ROAS(%) | 300 |
| 許容広告費 A | =B1/B2*100 |
| 粗利率 M(%) | 40 |
| 損益分岐ROAS(%) | =100/B1*100 |
| 売上 S | 500000 |
| 粗利率 M(%) | 40 |
| 広告費 A | 100000 |
| 広告費込みの利益 P | =B1*B2/100-B3 |
| 広告費に対するROI(%) | =B4/B3*100 |
例えば1つ目の表ならB3に500(ROAS 500%)、2つ目の表ならB3に600000(必要売上60万円)、3つ目の表ならB3に300000(許容広告費30万円)、4つ目の表ならB2に250(損益分岐ROAS 250%)、5つ目の表ならB4に100000(利益10万円)・B5に100(ROI 100%)と表示されます。入力欄を自分の数値に書き換えるだけで使えます。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| 売上 S | 500000 |
| 広告費 A | 100000 |
| ROAS(%) | =B1/B2*100 |
| 広告費 A | 150000 |
| 目標ROAS(%) | 400 |
| 必要売上 S | =B1*B2/100 |
| 売上 S | 900000 |
| 目標ROAS(%) | 300 |
| 許容広告費 A | =B1/B2*100 |
| 粗利率 M(%) | 40 |
| 損益分岐ROAS(%) | =100/B1*100 |
| 売上 S | 500000 |
| 粗利率 M(%) | 40 |
| 広告費 A | 100000 |
| 広告費込みの利益 P | =B1*B2/100-B3 |
| 広告費に対するROI(%) | =B4/B3*100 |
Pythonで計算する方法
revenue = 500000 # 売上(広告経由)
ad_cost = 100000 # 広告費
gross_margin = 40 # 粗利率(%)
roas = revenue / ad_cost * 100 # ROAS(%)
print(f"ROAS: {roas}%({roas / 100}倍)")
# 損益分岐ROAS:粗利で広告費をちょうど回収できるROAS
break_even_roas = 100 / gross_margin * 100
print(f"損益分岐ROAS: {break_even_roas}%")
# 広告費込みの利益と、広告費に対するROI
profit = revenue * gross_margin / 100 - ad_cost
roi = profit / ad_cost * 100
print(f"広告費込みの利益: {profit}円")
print(f"広告費に対するROI: {roi}%")
# 逆算:目標ROASと広告費から必要売上
target_roas = 400
ad_cost2 = 150000
required_revenue = ad_cost2 * target_roas / 100
print(f"必要売上: {required_revenue}円")
# 逆算:目標ROASと売上から許容広告費
target_roas2 = 300
revenue2 = 900000
allowed_ad_cost = revenue2 / target_roas2 * 100
print(f"許容広告費: {allowed_ad_cost}円")
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
ROAS = S ÷ A × 100
\mathrm{ROAS} = \dfrac{S}{A} \times 100
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>ROAS</mi>
<mo>=</mo>
<mfrac><mi>S</mi><mi>A</mi></mfrac>
<mo>×</mo>
<mn>100</mn>
</mrow>
</math>
ROAS = S/A xx 100
revenue/adCost*100
ROAS := revenue/adCost*100;
ROAS = revenue/adCost*100;
ROAS = S/A × 100
S = A × ROAS ÷ 100
S = A \times \dfrac{\mathrm{ROAS}}{100}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>S</mi>
<mo>=</mo>
<mi>A</mi>
<mo>×</mo>
<mfrac><mi>ROAS</mi><mn>100</mn></mfrac>
</mrow>
</math>
S = A xx ROAS/100
adCost*roas/100
revenue := adCost*roas/100;
revenue = adCost*roas/100;
S = A × ROAS/100
A = S ÷ ROAS × 100
A = \dfrac{S}{\mathrm{ROAS}} \times 100
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>A</mi>
<mo>=</mo>
<mfrac><mi>S</mi><mi>ROAS</mi></mfrac>
<mo>×</mo>
<mn>100</mn>
</mrow>
</math>
A = S/ROAS xx 100
revenue/roas*100
adCost := revenue/roas*100;
adCost = revenue/roas*100;
A = S/ROAS × 100
ROAS分岐 = 100 ÷ M × 100
\mathrm{ROAS}_{\text{分岐}} = \dfrac{100}{M} \times 100
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msub><mi>ROAS</mi><mtext>分岐</mtext></msub>
<mo>=</mo>
<mfrac><mn>100</mn><mi>M</mi></mfrac>
<mo>×</mo>
<mn>100</mn>
</mrow>
</math>
ROAS_be = 100/M xx 100
100/grossMargin*100
ROAS_be := 100/grossMargin*100;
ROAS_be = 100/grossMargin*100;
ROAS_分岐 = 100/M × 100
P = S × M ÷ 100 − A
P = S \times \dfrac{M}{100} - A
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>P</mi>
<mo>=</mo>
<mi>S</mi>
<mo>×</mo>
<mfrac><mi>M</mi><mn>100</mn></mfrac>
<mo>−</mo>
<mi>A</mi>
</mrow>
</math>
P = S xx M/100 - A
revenue*grossMargin/100 - adCost
profit := revenue*grossMargin/100 - adCost;
profit = revenue*grossMargin/100 - adCost;
P = S × M/100 − A
ROI = P ÷ A × 100
\mathrm{ROI} = \dfrac{P}{A} \times 100
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>ROI</mi>
<mo>=</mo>
<mfrac><mi>P</mi><mi>A</mi></mfrac>
<mo>×</mo>
<mn>100</mn>
</mrow>
</math>
ROI = P/A xx 100
profit/adCost*100
ROI := profit/adCost*100;
ROI = profit/adCost*100;
ROI = P/A × 100
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたはWeb広告の指標計算のアシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 広告費100,000円をかけて、広告経由の売上が500,000円ありました。商品の粗利率は40%です。 次の値をそれぞれ求めてください。 1. ROAS(売上 ÷ 広告費 × 100。%と倍率の両方) 2. 損益分岐ROAS(100 ÷ 粗利率 × 100。%) 3. 広告費込みの利益(売上 × 粗利率 ÷ 100 − 広告費)と、広告費に対するROI(利益 ÷ 広告費 × 100。%) 4. 別の広告について:目標ROAS 400%で広告費150,000円のときに必要な売上(広告費 × ROAS ÷ 100) 5. さらに別の広告について:売上900,000円で目標ROAS 300%を守るための許容広告費(売上 ÷ ROAS × 100) 計算に使った式と、実行結果の数値を示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
専門知識不要、直感的で簡単な操作
個人情報を登録することなく使用できます
「ダウンロード」押下でファイルを自動削除
クレジット表記不要
商用利用許諾の連絡も不要です
