一次方程式 ax + b = cx + d の係数を入力してください。下の数式は入力欄と連動していて、係数の部分を直接書き換えても計算できます。
このページでできること
- \(ax + b = cx + d\) の形の一次方程式を、係数を入れるだけで移項の途中式付きで解けます
- 解は \(\dfrac{2}{3}\) のような約分済みの分数(厳密値)と小数の両方で表示。検算(解を代入して左辺と右辺が同じ値になることの確認)も表示します
- 両辺の \(x\) の係数が同じ場合の「解なし」「解はすべての数(不定)」も、そうなる理由付きで判定します
- 計算機には手書きと同じ形の方程式が表示され、係数の部分を直接書き換えて計算することもできます
- 係数には小数・負の数のほか、3/4 のような分数も入力できます
- 計算結果には \(y = \)(左辺)と \(y = \)(右辺)の2直線のグラフも表示され、交点の \(x\) 座標=解を目で確かめられます
この計算は何の役に立つ?
「基本料は高いが単価が安いプランA」と「基本料は安いが単価が高いプランB」のどちらが得かの境目は、まさに \(ax + b = cx + d\) の形の一次方程式です。例えば、基本料 3,000 円+1GB あたり 300 円のプランと、基本料 1,500 円+1GB あたり 600 円のプランなら、\(300x + 3000 = 600x + 1500\) を解いて \(x = 5\)(GB)。月 5GB より多く使う人は前者が得、と判断できます。
電力会社やジムの料金プラン、買い切りとサブスクの比較など、「固定費+単価×量」どうしの比較はすべてこの計算です。
先に出発した人を後から追いかけるとき、「何分後に追いつくか」は両者の進んだ距離が等しくなる時刻を求める一次方程式です。例えば、弟が分速 60m で家を出て、9 分後に兄が自転車(分速 240m)で追いかけると、兄が出発してから \(t\) 分後の距離は弟が \(60t + 540\)(m)、兄が \(240t\)(m)。\(60t + 540 = 240t\) を解くと \(t = 3\)(分)で追いつきます。
中学1年の文章題の定番であると同時に、待ち合わせや配送の合流時刻の見積もりと同じ考え方です。
お店や工場では、「何個売れば黒字になるか」(損益分岐点)を一次方程式で求めます。例えば、1個 800 円で売る商品の材料費が1個 300 円、家賃などの固定費が月 60 万円なら、売上と費用が等しくなる個数は \(800x = 300x + 600000\) を解いて \(x = 1200\)(個)。月 1,200 個が黒字と赤字の境目です。
新しい事業や商品の計画を立てるとき、この計算は最初に確認される基本の指標になっています。
アメリカなどで使われる華氏温度は、摂氏温度 \(C\) を使って「華氏 = \(1.8C + 32\)」と表せます。「華氏 86 度は摂氏何度?」を求めることは、一次方程式 \(1.8C + 32 = 86\) を解くことと同じで、移項して \(1.8C = 54\)、両辺を 1.8 で割って \(C = 30\)(度)とわかります。
「変換の式はわかっているが、逆向きに求めたい」という場面(単位換算・料金の逆算など)は、どれも一次方程式を解く場面です。
手元の金額と毎月の積み立て額が違う2人の貯金がいつ同じになるかも、一次方程式でわかります。例えば、弟は今 5,000 円で毎月 1,500 円ずつ、兄は今 20,000 円で毎月 500 円ずつ貯金するなら、\(1500m + 5000 = 500m + 20000\) を解いて \(m = 15\)(か月後)に並びます。
「増え方の違う2つの量がいつ等しくなるか」という積み立て・目標達成の計画は、この式の身近な使いどころです。
式とグラフ
用語・記号の解説
記号
| \(x\) | エックス | 求めたい数(未知数)を表す文字。「まだわかっていない数の入れ物」で、方程式を解くとは \(x\) に入る数を求めることです。未知数に \(x,\ y,\ z\) などアルファベットの終わりの方の文字を使う書き方は、数学者デカルトが始めたといわれます。 |
| \(a,\ c\) | エー・シー | \(x\) の係数(\(x\) の前に付く数)。このページでは \(a\) が左辺、\(c\) が右辺の \(x\) の係数です。「決まった数」を表すときは、アルファベットの初めの方の文字 \(a,\ b,\ c\) を使う慣例があります。 |
| \(b,\ d\) | ビー・ディー | 定数項(数字だけの項)。このページでは \(b\) が左辺、\(d\) が右辺の定数項です。 |
| \(=\) | イコール | 等号。左辺と右辺が等しいことを表します。16世紀の数学者ロバート・レコードが「2本の平行線ほど等しいものはない」として使い始めたといわれます。方程式の変形では、この「等しい」という関係を崩さないことが何より大切です。 |
| \(0 \times x\) | ゼロかけるエックス | 両辺の \(x\) の係数が同じ方程式を整理したときに現れる形。\(x\) にどんな数を入れても値は 0 なので、右辺が 0 なら「どんな \(x\) でも成り立つ」、0 以外なら「どんな \(x\) でも成り立たない」となります。 |
用語
| 等式 | とうしき | 等号「=」で2つの式を結んだ式。「左辺と右辺が等しい」という関係を表します。 |
| 方程式 | ほうていしき | 文字(未知数)に特定の数を入れたときだけ成り立つ等式。例えば \(x + 3 = 5\) は \(x = 2\) のときだけ成り立ちます。 |
| 一次方程式 | いちじほうていしき | 未知数の1乗(\(x\))だけを含む方程式。\(x^2\) など2乗以上の項は含みません。整理すると必ず \(ax + b = cx + d\) の形にできます。中学1年で学びます。 |
| 解 | かい | 方程式を成り立たせる未知数の値。方程式を「解く」とは、解をすべて求めることです。 |
| 左辺 | さへん | 等号の左側の式。右辺と合わせて両辺と呼びます。 |
| 右辺 | うへん | 等号の右側の式。左辺と合わせて両辺と呼びます。 |
| 移項 | いこう | 等式の項を、符号を変えて反対側の辺に移すこと。「両辺に同じ数を足す・引く」という等式の性質を1手にまとめた書き方です。 |
| 等式の性質 | とうしきのせいしつ | 両辺に同じ数を足しても・引いても・掛けても・0でない数で割っても、等式は成り立つという決まり。方程式を解く変形は、すべてこの性質にもとづいています。 |
| 項 | こう | 式を足し算・引き算の区切りで分けた、1つ1つのかたまり。\(3x + 2\) の項は \(3x\) と \(2\) の2つです。 |
| 係数 | けいすう | 文字の前に付いている数。\(3x\) の 3 が係数です。\(x\) のように数が書かれていない項の係数は 1 と考えます。 |
| 定数項 | ていすうこう | \(3x + 2\) の 2 のように、文字を含まない「数字だけの項」。\(x\) がどんな値でも変わらない(一定=定数)ことからこう呼ばれます。 |
| 未知数 | みちすう | まだ値がわかっていない、これから求める数。方程式では \(x\) で表すことが多いです。 |
| 同類項 | どうるいこう | 文字の部分が同じ項どうし。\(3x\) と \(-x\) は同類項で、係数どうしを計算して \(2x\) と1つにまとめられます。 |
| 恒等式 | こうとうしき | 文字にどんな数を入れても成り立つ等式。例えば \(2x + 1 = 2x + 1\) は恒等式で、方程式として解くと「解はすべての数」になります。 |
| 検算 | けんざん | 求めた解を元の方程式に代入して、左辺と右辺が本当に同じ値になるかを確かめること。移項や割り算の符号ミスに気づけます。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。
| 正負の数(中学1年) |
|
| 文字式(中学1年) |
|
| 等式の意味(小学校〜中学1年) |
|
| 分数の計算(小学5年〜中学1年) |
|
Excelで計算する方法
| 左辺のxの係数 a | 3 |
| 左辺の定数項 b | 2 |
| 右辺のxの係数 c | 1 |
| 右辺の定数項 d | 10 |
| xの係数の差 a−c | =B1-B3 |
| 数の項の差 d−b | =B4-B2 |
| 解 x =(d−b)÷(a−c) | =B6/B5 |
| 移項する数 b | 3 |
| 右辺の数 d | 5 |
| 解 x = d − b | =B2-B1 |
| 左辺のxの係数 a | 2 |
| 左辺の定数項 b | 3 |
| 右辺のxの係数 c | 2 |
| 右辺の定数項 d | 5 |
| xの係数の差 a−c | =B1-B3 |
| 数の項の差 d−b | =B4-B2 |
| 判定 | =IF(B5<>0,"解が1つに決まる",IF(B6=0,"解はすべての数(不定)","解なし")) |
1つ目の表は 3x + 2 = x + 10 を解く例で、解は「(10 − 2)÷(3 − 1)= 4」になります。係数を自分の方程式の数値に書き換えてください。
2つ目の表は x + 3 = 5 の移項を確かめる例で、解は「5 − 3 = 2」になります。
3つ目の表は 2x + 3 = 2x + 5 の例で、xの係数の差が 0・数の項の差が 2 なので、判定は「解なし」になります。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| 左辺のxの係数 a | 3 |
| 左辺の定数項 b | 2 |
| 右辺のxの係数 c | 1 |
| 右辺の定数項 d | 10 |
| xの係数の差 a−c | =B1-B3 |
| 数の項の差 d−b | =B4-B2 |
| 解 x =(d−b)÷(a−c) | =B6/B5 |
| 移項する数 b | 3 |
| 右辺の数 d | 5 |
| 解 x = d − b | =B2-B1 |
| 左辺のxの係数 a | 2 |
| 左辺の定数項 b | 3 |
| 右辺のxの係数 c | 2 |
| 右辺の定数項 d | 5 |
| xの係数の差 a−c | =B1-B3 |
| 数の項の差 d−b | =B4-B2 |
| 判定 | =IF(B5<>0,"解が1つに決まる",IF(B6=0,"解はすべての数(不定)","解なし")) |
Pythonで計算する方法
from fractions import Fraction
# ax + b = cx + d の係数(3/4 のような分数は Fraction(3, 4) と書ける)
left_x_coef = Fraction(3) # 左辺のxの係数 a
left_const = Fraction(2) # 左辺の定数項 b
right_x_coef = Fraction(1) # 右辺のxの係数 c
right_const = Fraction(10) # 右辺の定数項 d
# 移項してまとめた形 (a−c)x = d−b
coef_diff = left_x_coef - right_x_coef
const_diff = right_const - left_const
if coef_diff != 0:
solution = const_diff / coef_diff
print(f"解(分数): x = {solution}")
print(f"解(小数): x = {float(solution)}")
elif const_diff == 0:
print("解はすべての数(不定)")
else:
print("解なし")
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
x = (d − b)/(a − c)
x = \frac{d - b}{a - c}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>x</mi>
<mo>=</mo>
<mfrac>
<mrow><mi>d</mi><mo>−</mo><mi>b</mi></mrow>
<mrow><mi>a</mi><mo>−</mo><mi>c</mi></mrow>
</mfrac>
</mrow>
</math>
x = (d - b)/(a - c)
Solve[a x + b == c x + d, x]
solve(a*x + b = c*x + d, x);
solve(a*x + b == c*x + d, x)
x = (d − b)/(a − c)
x + b = d ⇔ x = d − b
x + b = d \iff x = d - b
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>x</mi><mo>+</mo><mi>b</mi><mo>=</mo><mi>d</mi>
<mo>⇔</mo>
<mi>x</mi><mo>=</mo><mi>d</mi><mo>−</mo><mi>b</mi>
</mrow>
</math>
x + b = d <=> x = d - b
Solve[x + b == d, x]
solve(x + b = d, x);
solve(x + b == d, x)
x + b = d ⇔ x = d − b
(a − c)x = d − b
(a - c)x = d - b
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mo>(</mo><mi>a</mi><mo>−</mo><mi>c</mi><mo>)</mo>
<mi>x</mi>
<mo>=</mo>
<mi>d</mi><mo>−</mo><mi>b</mi>
</mrow>
</math>
(a - c)x = d - b
Reduce[a x + b == c x + d, x]
solve(a*x + b = c*x + d, x);
solve(a*x + b == c*x + d, x)
(a − c)x = d − b
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたは数学(中学数学)の計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 一次方程式 3x + 2 = x + 10 を解いてください。 次の内容をそれぞれ示してください。 1. 移項の途中式(xの項を左辺に、数の項を右辺に移項した式) 2. 両辺をまとめた式((a−c)x = d−b の形) 3. 解 x(割り切れない場合は約分済みの分数と小数の両方で) 4. 検算(解を代入して左辺と右辺が同じ値になることの確認) Pythonでは標準ライブラリの fractions モジュールを使って厳密に計算し、計算に使った式と実行結果の数値を示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
専門知識不要、直感的で簡単な操作
個人情報を登録することなく使用できます
「ダウンロード」押下でファイルを自動削除
クレジット表記不要
商用利用許諾の連絡も不要です
