互いに影響しない(独立な)2つの出来事それぞれの確率から、「両方起こる」「少なくとも一方が起こる」などの確率をまとめて計算します。確率は0〜1の数値で入力してください(例:30%なら 0.3)。
このページでできること
- 2つの出来事(事象)それぞれの確率を入れるだけで、「両方起こる確率 \(P(A \cap B)\)」「少なくとも一方が起こる確率 \(P(A \cup B)\)」がその場でわかります
- 「どちらか一方だけが起こる確率 \(P(A \Delta B)\)」「どちらも起こらない確率」「Aだけが起こる確率」なども同時にまとめて計算します
- 「旅行の1日目に晴れる確率が50%、2日目に晴れる確率が30%のとき、両日とも晴れる確率は?」のような計算が一発でできます
- 式のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
この計算は何の役に立つ?
1日目に晴れる確率が50%、2日目に晴れる確率が30%なら、2日とも晴れる確率は \(0.5 \times 0.3 = 0.15\)(15%)しかありません(2日の天気が独立だと単純化した場合の概算です)。
「両方うまくいく」確率は、それぞれの確率を掛け算するので、思っているよりずっと小さくなりがちです。この感覚を数字で持っておくと、予定の立て方が変わります。
合格の見込みが50%の第一志望と、30%の併願先を受けるとき、少なくとも一方に受かる確率は \(0.5 + 0.3 - 0.15 = 0.65\)(65%)です(合否が互いに独立だと単純化した場合)。
人生の大きな選択で「持ち駒を増やすと全体の成功率がどれくらい上がるのか」を、感覚ではなく数字で確かめられます。
1年間に壊れる確率が1%のディスク2台に同じデータを保存すると、両方同時に失う確率は \(0.01 \times 0.01 = 0.0001\)(1万分の1)まで下がります(故障が独立な場合)。
「備えを2重にすると、リスクは掛け算で小さくなる」——この原理は、写真データのバックアップから防災用品の分散保管まで、あらゆる備えの基本になっています。
「手術の成功率は90%、術後に合併症が起こらない確率は95%」と説明されたとき、両方ともうまくいく確率は \(0.9 \times 0.95 = 0.855\)(85.5%)です(2つが独立とみなせる場合の目安です)。
治療の選択のような人生でクリティカルな判断では、複数の確率が重なったときの「全体の見通し」を自分で計算できることが、納得して意思決定するための力になります。
良品率99%の部品を2つ使う製品で、2つとも良品である確率は \(0.99 \times 0.99 = 0.9801\)(98.01%)です。
製造業の品質管理担当者は、この計算を部品の数だけ積み重ねて製品全体の合格率を見積もり、部品ごとに許される不良率を逆算しています。
式と図
用語・記号の解説
記号
| \(P(A)\) | ピー・エー | 事象Aが起こる確率。Pは確率を意味する英語 Probability の頭文字です。 |
| \(\overline{A}\) | エー・バー(余事象) | Aの上に横棒を書いて「Aが起こらない」という事象(余事象)を表します。\(P(\overline{A}) = 1 - P(A)\) で求められます。 |
| \(\cap\) | キャップ(共通部分) | 「かつ」を表す記号。\(A \cap B\) は「AとBが両方起こる」という事象です。ベン図では2つの円の重なった部分にあたります。 |
| \(\cup\) | カップ(和集合) | 「または」を表す記号。\(A \cup B\) は「AとBの少なくとも一方が起こる」という事象です。ベン図では2つの円を合わせた全体にあたります。 |
| \(\Delta\) | デルタ(対称差) | 「どちらか一方だけ」を表す記号。\(A \Delta B\) は「AかBのどちらか一方だけが起こる(両方は起こらない)」という事象です。 |
用語
| 事象 | じしょう | 「サイコロで6が出る」「明日雨が降る」のような、起こるか起こらないかが決まる出来事のこと。数学では出来事のことを「事象」と呼び、AやBという名前を付けて扱います。 |
| 独立 | どくりつ | 一方の結果がもう一方の起こりやすさに影響しないこと。サイコロの出目とコインの表裏は独立ですが、「くじを戻さずにもう1回引く」場合は1回目の結果で2回目の確率が変わるので独立ではありません。この計算機は独立な場合専用です。 |
| 余事象 | よじしょう | その出来事が「起こらない」という反対側の事象のこと。起こる確率が0.2なら、起こらない確率(余事象の確率)は \(1 - 0.2 = 0.8\) です。 |
| 積事象 | せきじしょう | 2つの事象が「両方起こる」こと。記号は \(A \cap B\)(「AかつB」と読みます)。独立な事象同士なら、確率は掛け算 \(P(A) \times P(B)\) で求められます。 |
| 和事象 | わじしょう | 2つの事象の「少なくとも一方が起こる」こと。記号は \(A \cup B\)(「AまたはB」と読みます)。確率は足してからダブりの \(P(A \cap B)\) を1回分引いて求めます。 |
| 対称差 | たいしょうさ | 2つの事象のうち「どちらか一方だけが起こる(両方は起こらない)」こと。記号は \(A \Delta B\) です。排他的論理和(XOR)とも呼ばれます。 |
| 排反 | はいはん | 2つの事象が同時には起こらないこと。例:1回のサイコロで「偶数が出る」と「奇数が出る」は排反です。「独立」とは別の概念なので注意してください。 |
| 包除原理 | ほうじょげんり | 「または」の確率を数えるとき、単純に足すと両方起こる場合が2回数えられるので、ダブりを1回分引く、という数え方のルール。和事象の式 \(P(A \cup B) = P(A) + P(B) - P(A \cap B)\) の土台です。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。
| 確率の基礎(中学2年) |
|
| 割合・百分率(小学5年) |
|
| 分数の掛け算(小学6年) |
|
| 集合とベン図(高校 数学I・A) |
|
Excelで計算する方法
| 事象Aが起こる確率 P(A) | 0.2 |
| Aが起こらない確率 P(A̅) | =1-B1 |
| 事象Aが起こる確率 P(A) | 0.5 |
| 事象Bが起こる確率 P(B) | 0.3 |
| 両方起こる確率 P(A∩B) | =B1*B2 |
| 事象Aが起こる確率 P(A) | 0.5 |
| 事象Bが起こる確率 P(B) | 0.3 |
| 少なくとも一方が起こる確率 P(A∪B) | =B1+B2-B1*B2 |
| 事象Aが起こる確率 P(A) | 0.5 |
| 事象Bが起こる確率 P(B) | 0.3 |
| どちらか一方だけが起こる確率 P(AΔB) | =B1+B2-2*B1*B2 |
数式の中の「B1」「B2」は「そのセルに入っている数値を使う」という意味で、「*」は掛け算の記号です。入力欄の数値を自分の確率に書き換えるだけでそのまま使えます。
例えば2つ目の表なら、B3に 0.5 × 0.3 = 0.15 と表示されます。1つ目の余事象の表だけは入力欄がB1の1つで、結果はB2に出ます。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| 事象Aが起こる確率 P(A) | 0.2 |
| Aが起こらない確率 P(A̅) | =1-B1 |
| 事象Aが起こる確率 P(A) | 0.5 |
| 事象Bが起こる確率 P(B) | 0.3 |
| 両方起こる確率 P(A∩B) | =B1*B2 |
| 事象Aが起こる確率 P(A) | 0.5 |
| 事象Bが起こる確率 P(B) | 0.3 |
| 少なくとも一方が起こる確率 P(A∪B) | =B1+B2-B1*B2 |
| 事象Aが起こる確率 P(A) | 0.5 |
| 事象Bが起こる確率 P(B) | 0.3 |
| どちらか一方だけが起こる確率 P(AΔB) | =B1+B2-2*B1*B2 |
入力欄の数値を自分の確率に書き換えるだけでそのまま使えます。
Pythonで計算する方法
p_a = 0.5 # 事象Aが起こる確率
p_b = 0.3 # 事象Bが起こる確率
p_both = p_a * p_b # 両方起こる P(A∩B)
p_at_least_one = p_a + p_b - p_both # 少なくとも一方 P(A∪B)
p_exactly_one = p_a + p_b - 2 * p_both # どちらか一方だけ P(AΔB)
p_neither = 1 - p_at_least_one # どちらも起こらない
print(f"両方起こる確率: {p_both}")
print(f"少なくとも一方が起こる確率: {p_at_least_one}")
print(f"どちらか一方だけが起こる確率: {p_exactly_one}")
print(f"どちらも起こらない確率: {p_neither}")
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
P(A̅) = 1 − P(A)
P(\overline{A}) = 1 - P(A)
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>P</mi><mo>(</mo>
<mover><mi>A</mi><mo>‾</mo></mover>
<mo>)</mo>
<mo>=</mo>
<mn>1</mn>
<mo>−</mo>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>)</mo>
</mrow>
</math>
P(bar A) = 1 - P(A)
1 - pA
pNotA := 1 - pA;
p_not_a = 1 - p_a;
P(A̅) = 1 - P(A)
P(A∩B) = P(A) × P(B)
P(A \cap B) = P(A) \times P(B)
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>∩</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
<mo>=</mo>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>)</mo>
<mo>×</mo>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
</mrow>
</math>
P(A nn B) = P(A) xx P(B)
pA*pB
pAandB := pA*pB;
p_a_and_b = p_a*p_b;
P(A∩B) = P(A) × P(B)
P(A∪B) = P(A) + P(B) − P(A∩B)
P(A \cup B) = P(A) + P(B) - P(A \cap B)
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>∪</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
<mo>=</mo>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>)</mo>
<mo>+</mo>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
<mo>−</mo>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>∩</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
</mrow>
</math>
P(A uu B) = P(A) + P(B) - P(A nn B)
pA + pB - pA*pB
pAorB := pA + pB - pA*pB;
p_a_or_b = p_a + p_b - p_a*p_b;
P(A∪B) = P(A) + P(B) - P(A∩B)
P(AΔB) = P(A) + P(B) − 2P(A∩B)
P(A \Delta B) = P(A) + P(B) - 2P(A \cap B)
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>Δ</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
<mo>=</mo>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>)</mo>
<mo>+</mo>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
<mo>−</mo>
<mn>2</mn>
<mi>P</mi><mo>(</mo><mi>A</mi><mo>∩</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
</mrow>
</math>
P(A Delta B) = P(A) + P(B) - 2 P(A nn B)
pA + pB - 2*pA*pB
pAxorB := pA + pB - 2*pA*pB;
p_a_xor_b = p_a + p_b - 2*p_a*p_b;
P(AΔB) = P(A) + P(B) - 2P(A∩B)
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたは確率の計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 事象Aが起こる確率は0.5、事象Bが起こる確率は0.3で、AとBは独立です。 次の値をそれぞれ求めてください。 1. AとBが両方起こる確率 P(A∩B) 2. AまたはB(少なくとも一方)が起こる確率 P(A∪B) 3. どちらか一方だけが起こる確率 P(AΔB) 4. どちらも起こらない確率 計算に使った式と、実行結果の数値を表形式で示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
専門知識不要、直感的で簡単な操作
個人情報を登録することなく使用できます
「ダウンロード」押下でファイルを自動削除
クレジット表記不要
商用利用許諾の連絡も不要です
