微分する多項式 f(x) の次数・係数を入力してください。微分係数(接線の傾き)も知りたいときは、求める点 t を入力します。下の数式は入力欄と連動していて、係数の部分を直接書き換えても計算できます。
このページでできること
- 多項式 \(f(x)\)(1次〜4次)を微分した導関数 \(f'(x)\) を、係数を入れるだけでその場で求められます
- 指定した点 \(x = t\) での微分係数 \(f'(t)\)(その点での接線の傾き)も同時に計算。答えは \(\dfrac{3}{4}\) のような約分済みの分数(厳密値)と小数の両方で表示します
- \(f'(x) = 0\) を解いて、教科書と同じ形の増減表と極大値・極小値まで自動で作ります
- 計算機には手書きと同じ \(\dfrac{d}{dx}\) の式が表示され、係数の部分を直接書き換えて計算することもできます
- \(f(x)\) と \(f'(x)\) を重ねたグラフで、「\(f'(x)\) がプラスの区間で \(f(x)\) が増加する」という対応を目で見て確認できます
この計算は何の役に立つ?
「位置を時間で微分すると速度、速度を微分すると加速度」という関係があり、微分は運動を記述する基本の道具です。例えば、投げ上げたボールの高さが \(h = 20t - 5t^2\)(m)なら、速度は微分して \(h' = 20 - 10t\)(m/秒)。\(h' = 0\) になる \(t = 2\) 秒が最高点に達する瞬間です。
ロケットの軌道計算も自動車の自動ブレーキも、「いま位置がどう変化しているか」を微分でとらえることから始まります。
「同じ材料で容積が最大になる箱の寸法は?」「缶の表面積(材料費)が最小になる半径は?」——こうした設計の問題は、容積や面積を式で表して微分し、極値を探すことで解けます。増減表で「どこまで増えてどこから減るか」がわかるので、一番よい寸法が計算だけで求められます。
飲料缶や梱包箱のような身の回りの工業製品の形には、この種の最適化の考え方が生きています。
経済学では、生産量を1単位増やしたときの費用の増え方(限界費用)や収入の増え方(限界収入)を、費用・収入の関数の微分として定義します。利益の関数を微分して \(0\) になる点=極大を探せば、「利益が最大になる生産量」の目安が計算できます。
「もう1個作ると得か損か」という経営判断を、傾きの符号で判定しているわけです。
機械学習のモデルは、「予測の外れ具合」を表す関数(損失関数)が小さくなる方向へパラメータを少しずつ動かして学習します。その「小さくなる方向」を教えてくれるのが微分(勾配)で、この方法を勾配降下法といいます。
画像認識も機械翻訳も、内部では「微分して傾きの下り方向へ進む」計算を膨大に繰り返しています。増減表の「\(f'(x)\) がマイナスなら減少」という考え方そのものです。
飲み薬の血中濃度は「吸収で増え、分解・排出で減る」ため、時間の関数として山なりのカーブを描きます。濃度の関数を微分して \(0\) になる時刻を求めると、濃度がピークになる時刻(Tmax)が予測できます。
「食後に飲む」「6時間あけて飲む」といった用法の設計には、このような濃度カーブの解析が使われています(実際の体内動態は個人差があるため、モデル式による目安です)。
式とグラフ
用語・記号の解説
記号
| \(f'(x)\) | エフダッシュエックス エフプライムエックス | \(f(x)\) を微分してできる導関数。右上の \(' \)(ダッシュ、プライム)が「微分した」ことを表す記号です。\(x\) に値を入れると、その点での接線の傾きが返ってきます。 |
| \(f'(a)\) | エフダッシュエー | \(x = a\) での微分係数。導関数 \(f'(x)\) に \(x = a\) を代入した値のことで、点 \((a,\ f(a))\) での接線の傾きを表します。 |
| \(\dfrac{d}{dx}\) | ディーディーエックス | 「\(x\) で微分する」ことを表す記号。\(d\) は difference(差)の頭文字で、「ごくわずかな変化」という意味です。\(\dfrac{d}{dx}f(x)\) は \(f'(x)\) と同じ意味で、この計算機の数式にも使われています。 |
| \(\displaystyle\lim_{h \to 0}\) | リミット・エイチを0に近づける | 極限を表す記号。limit(極限)の頭3文字で、「\(h\) を \(0\) に限りなく近づけたときに行き着く値」を表します。微分係数の定義に登場します。 |
| \(h\) | エイチ | \(x\) の変化の幅(増分)を表す文字。平均変化率の「2点の間隔」で、これを \(0\) に限りなく近づけると微分係数になります。 |
| \(a\) | エー | 微分係数を求める点を表す文字。「決まった数」を表すときはアルファベットの最初の方の文字 \(a,\ b,\ c\) を使う慣例があります。この計算機の入力欄では \(t\) と書いています。 |
| \(x^n\) | エックスのエヌ乗 | \(x\) を \(n\) 回掛け合わせたもの(べき乗)。回数を表す文字には number(数)の頭文字 \(n\) がよく使われます。微分の公式では、この右上の指数 \(n\) が前に降りて、指数は \(n-1\) に減ります。 |
| \(\nearrow\)・\(\searrow\) | ぞうか・げんしょう(矢印) | 増減表で使う矢印。\(\nearrow\) は増加(グラフが右上がり)、\(\searrow\) は減少(右下がり)を表します。 |
用語
| 関数 | かんすう | 数を入れると、決まったルールで数が1つ返ってくる対応関係のこと。「入力 \(x\) を入れると出力が出てくる機械」とイメージするとわかりやすく、例えば \(f(x) = x^2\) という機械に 3 を入れると \(f(3) = 9\) が出てきます。 |
| 微分 | びぶん | 関数の変化の割合(グラフの接線の傾き)を求める計算。高校では数学IIで学びます。積分とはちょうど逆の操作の関係にあります。 |
| 導関数 | どうかんすう | \(f(x)\) を微分してできる新しい関数 \(f'(x)\) のこと。「各点での接線の傾き」を \(x\) の関数として表したもので、「微分係数へ導く関数」という意味の名前です。 |
| 微分係数 | びぶんけいすう | 1つの点 \(x = a\) での変化の割合 \(f'(a)\) のこと。グラフでは点 \((a,\ f(a))\) での接線の傾きにあたります。導関数に値を代入すると求められます。 |
| 接線 | せっせん | 曲線にその点でぴったり触れる直線。その点のごく近くでは、曲線は接線とほとんど同じ動きをします。接線の傾きが微分係数です。 |
| 傾き | かたむき | 直線が「右へ1進む間に上下へどれだけ進むか」を表す数。プラスなら右上がり、マイナスなら右下がりです。中学の一次関数 \(y = ax + b\) の \(a\) がそれで、微分はこの考え方を曲線に広げたものです。 |
| 平均変化率 | へいきんへんかりつ | \(x\) が \(a\) から \(b\) まで変わる間の「\(y\) の変化 ÷ \(x\) の変化」。グラフ上の2点を結ぶ直線の傾きにあたります。2点を限りなく近づけると微分係数になります。 |
| 極限 | きょくげん | 変数をある値に限りなく近づけたとき、式の値が行き着く先のこと。記号は \(\lim\) で表します。微分係数は「平均変化率の \(h \to 0\) の極限」として定義されます。 |
| 増減表 | ぞうげんひょう | \(x\) の範囲ごとに \(f'(x)\) の符号と \(f(x)\) の増減(\(\nearrow\)・\(\searrow\))を整理した表。グラフの形を調べる・極値を求める・最大最小を求めるときの定番の道具です。 |
| 極値 | きょくち | 極大値と極小値をまとめた呼び方。増減が切り替わる点での関数の値です。 |
| 極大値 | きょくだいち | 増加から減少に切り替わる「山のてっぺん」での \(f(x)\) の値。その付近では一番大きい値ですが、グラフ全体の最大値とは限りません。 |
| 極小値 | きょくしょうち | 減少から増加に切り替わる「谷底」での \(f(x)\) の値。その付近では一番小さい値ですが、グラフ全体の最小値とは限りません。 |
| 多項式 | たこうしき | \(2x^3 - x + 5\) のように、\(x\) のべき乗に係数を掛けた項を足し合わせた式。整式とも呼びます。この計算機が微分できるのは多項式です。 |
| 係数 | けいすう | 文字の前に付いている数。\(3x^2\) の 3 が係数です。\(x^2\) のように数が書かれていない項の係数は 1 と考えます。 |
| 次数 | じすう | 式に出てくる \(x\) のべき乗のうち、最も高い指数のこと。\(x^3 - 3x\) は \(x^3\) が最高なので「3次式」です。この計算機では最初に次数を選びます。 |
| 定数項 | ていすうこう | \(x^2 + 3x + 5\) の 5 のように、\(x\) を含まない「数字だけの項」。\(x\) が変わっても値が変わらないので、微分すると \(0\) になって消えます。 |
| べき関数 | べきかんすう | \(y = x\)、\(y = x^2\)、\(y = x^3\) のように、「\(x\) を何回か掛けただけ」の形(\(x^n\))の関数。「べき(冪)」は同じものを掛け合わせる回数、つまり右上に小さく書く指数のことです。多項式は、べき関数に係数を掛けて足し合わせたものです。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。
| 関数とは何か(中学1〜2年) |
|
| 一次関数と傾き(中学2年) |
|
| 累乗・指数(中学1年〜高校 数学I) |
|
| 多項式と係数(中学2年〜高校 数学I) |
|
| 二次方程式・因数分解(中学3年〜高校 数学I) |
|
| 極限の考え方(高校 数学II) |
|
Excelで計算する方法
| 微分係数を求める点 t | 2 |
| x⁴の係数 c4 | 0 |
| x³の係数 c3 | 1 |
| x²の係数 c2 | 0 |
| xの係数 c1 | -3 |
| 定数項 c0 | 0 |
| 微分係数 f'(t) | =4*B2*B1^3+3*B3*B1^2+2*B4*B1+B5 |
| x⁴の係数 c4 | 1 |
| x³の係数 c3 | 0 |
| x²の係数 c2 | -2 |
| xの係数 c1 | 0 |
| 定数項 c0 | 5 |
| f'(x) の x³の係数(= 4×c4) | =4*B1 |
| f'(x) の x²の係数(= 3×c3) | =3*B2 |
| f'(x) の xの係数(= 2×c2) | =2*B3 |
| f'(x) の定数項(= c1) | =B4 |
| 指数 n | 3 |
| 代入する x の値 | 2 |
| 導関数 n·x^(n−1) の値 | =B1*B2^(B1-1) |
| x³の係数 c3 | 1 |
| x²の係数 c2 | 0 |
| xの係数 c1 | -3 |
| 判別式 D =(2c2)²−12×c3×c1 | =(2*B2)^2-12*B1*B3 |
| 極値の x 座標(その1) | =(-2*B2-SQRT(B4))/(6*B1) |
| 極値の x 座標(その2) | =(-2*B2+SQRT(B4))/(6*B1) |
「^」はべき乗の記号です。導関数の各項は「指数 × 係数 × x^(指数−1)」なので、例えば x⁴ の項の微分は「=4*B2*B1^3」のように書けます。
1つ目の表は f(x) = x³ − 3x の x = 2 での微分係数を求める例で、答えは 9 になります。使わない項の係数には 0 を入れてください。
2つ目の表は f(x) = x⁴ − 2x² + 5 の導関数の係数を求める例で、f'(x) = 4x³ − 4x(係数は上から 4, 0, -4, 0)になります。
3つ目の表は、べき関数の微分公式 n·x^(n−1) に値を代入する表です。指数 n に 3、x に 2 を入れると 3 × 2² = 12 になります。
4つ目の表は 3次関数 f(x) = c3·x³ + c2·x² + c1·x + c0 の極値の x 座標(f'(x) = 3c3·x² + 2c2·x + c1 = 0 の解)を求める表で、例の f(x) = x³ − 3x では -1 と 1 になります。判別式 D がマイナスのときは極値がありません(SQRT がエラーになります)。D が 0 のときは2つのセルに同じ値が出ますが、そこで f'(x) の符号が変わらないため、これも極値ではありません。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| 微分係数を求める点 t | 2 |
| x⁴の係数 c4 | 0 |
| x³の係数 c3 | 1 |
| x²の係数 c2 | 0 |
| xの係数 c1 | -3 |
| 定数項 c0 | 0 |
| 微分係数 f'(t) | =4*B2*B1^3+3*B3*B1^2+2*B4*B1+B5 |
| x⁴の係数 c4 | 1 |
| x³の係数 c3 | 0 |
| x²の係数 c2 | -2 |
| xの係数 c1 | 0 |
| 定数項 c0 | 5 |
| f'(x) の x³の係数(= 4×c4) | =4*B1 |
| f'(x) の x²の係数(= 3×c3) | =3*B2 |
| f'(x) の xの係数(= 2×c2) | =2*B3 |
| f'(x) の定数項(= c1) | =B4 |
| 指数 n | 3 |
| 代入する x の値 | 2 |
| 導関数 n·x^(n−1) の値 | =B1*B2^(B1-1) |
| x³の係数 c3 | 1 |
| x²の係数 c2 | 0 |
| xの係数 c1 | -3 |
| 判別式 D =(2c2)²−12×c3×c1 | =(2*B2)^2-12*B1*B3 |
| 極値の x 座標(その1) | =(-2*B2-SQRT(B4))/(6*B1) |
| 極値の x 座標(その2) | =(-2*B2+SQRT(B4))/(6*B1) |
Pythonで計算する方法
from fractions import Fraction
# f(x) の係数を低い次数から並べる [c0, c1, c2, ...]
# 例:f(x) = x³ − 3x → 定数項0, xの係数−3, x²の係数0, x³の係数1
coefficients = [Fraction(0), Fraction(-3), Fraction(0), Fraction(1)]
point = Fraction(2) # 微分係数を求める点 t(3/4 のような分数は Fraction(3, 4) と書ける)
# 導関数 f'(x) の係数:x^(k−1) の係数 = k × c_k(定数項は微分すると消える)
derivative = [k * c for k, c in enumerate(coefficients)][1:]
print(f"f'(x) の係数(低い次数から): {', '.join(str(c) for c in derivative)}")
# 微分係数 f'(t) = 導関数に t を代入した値
value = sum(c * point ** k for k, c in enumerate(derivative))
print(f"微分係数 f'({point}) = {value} = {float(value)}")
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
f′(a) = lim[h→0] (f(a+h) − f(a))/h
f'(a) = \lim_{h \to 0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msup><mi>f</mi><mo>′</mo></msup><mo>(</mo><mi>a</mi><mo>)</mo>
<mo>=</mo>
<munder><mo>lim</mo><mrow><mi>h</mi><mo>→</mo><mn>0</mn></mrow></munder>
<mfrac>
<mrow><mi>f</mi><mo>(</mo><mi>a</mi><mo>+</mo><mi>h</mi><mo>)</mo><mo>−</mo><mi>f</mi><mo>(</mo><mi>a</mi><mo>)</mo></mrow>
<mi>h</mi>
</mfrac>
</mrow>
</math>
f'(a) = lim_(h->0) (f(a+h) - f(a))/h
Limit[(f[a + h] - f[a])/h, h -> 0]
limit((f(a + h) - f(a))/h, h = 0);
limit((f(a + h) - f(a))/h, h, 0)
f'(a) = lim_(h→0) (f(a+h) - f(a))/h
(xⁿ)′ = nxⁿ⁻¹
(x^{n})' = nx^{n-1}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msup>
<mrow><mo>(</mo><msup><mi>x</mi><mi>n</mi></msup><mo>)</mo></mrow>
<mo>′</mo>
</msup>
<mo>=</mo>
<mi>n</mi>
<msup><mi>x</mi><mrow><mi>n</mi><mo>−</mo><mn>1</mn></mrow></msup>
</mrow>
</math>
(x^n)' = n x^(n-1)
D[x^n, x]
diff(x^n, x);
diff(x^n, x)
(x^n)' = nx^(n-1)
f′(x) > 0 ⇒ f(x)↗、f′(x) < 0 ⇒ f(x)↘
f'(x) > 0 \Longrightarrow f(x) \nearrow,\quad f'(x) < 0 \Longrightarrow f(x) \searrow
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msup><mi>f</mi><mo>′</mo></msup><mo>(</mo><mi>x</mi><mo>)</mo>
<mo>></mo><mn>0</mn>
<mo>⟹</mo>
<mi>f</mi><mo>(</mo><mi>x</mi><mo>)</mo><mo>↗</mo>
</mrow>
</math>
f'(x) > 0 => f(x) uarr
Reduce[D[f[x], x] > 0, x]
solve(diff(f(x), x) > 0, x);
solve(diff(f, x) > 0, x)
f'(x) > 0 ⇒ f(x) 増加、f'(x) < 0 ⇒ f(x) 減少
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたは数学(微分)の計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 f(x) = x³ − 3x について、次の内容をそれぞれ示してください。 1. 導関数 f'(x) 2. x = 2 での微分係数 f'(2)(約分済みの分数または整数で) 3. f'(x) = 0 の解と増減表、極大値・極小値 Pythonでは標準ライブラリの fractions モジュール(または sympy)を使って厳密に計算し、計算に使った式と実行結果の数値を示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
専門知識不要、直感的で簡単な操作
個人情報を登録することなく使用できます
「ダウンロード」押下でファイルを自動削除
クレジット表記不要
商用利用許諾の連絡も不要です
