電気料金単価を入れ、比較したい暖房機器をプリセットから選ぶ(または消費電力とCOPを入力する)と、機器ごとの1時間・1日・1か月の電気代と発熱量が横並びで表示されます。1日に使う時間は機器ごとに入力してください。
このページでできること
- エアコン・電気ストーブ・セラミックファンヒーター・オイルヒーター・こたつ・電気毛布・ホットカーペットなど、比較したい暖房機器を最大5つ選び、機器ごとの1時間・1日・1か月の電気代を横並びで比べられます
- 機器のプリセットを選ぶと目安の消費電力(W)とCOP(成績係数)が自動で入ります。お手持ちの機器のカタログ値に書き換えることもできます
- 消費電力にCOPを掛けた「発熱量(暖める力)」と、「同じ暖かさ(熱1kWh分)を得るのにかかる電気代」も出るので、電気代の安さを「暖かさあたり」でも比べられます
- 1か月の電気代が最も安い機器を強調して表示し、機器ごとの1か月の電気代を棒グラフで並べます
- エアコンが電気ストーブより電気代が安くなりやすい理由(ヒートポンプとCOP)のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
この計算は何の役に立つ?
6畳の部屋を夕方から寝るまでの8時間暖めるとして、消費電力500W・COP4.5のエアコンなら1か月の電気代は約3,720円、消費電力900Wの電気ストーブなら約6,696円です(単価31円/kWh・30日の目安)。しかもエアコンは2,250W分の熱を出しているのに対し、電気ストーブは900W分です。電気ストーブで同じ2,250W分の熱を出そうとすると、1か月約16,740円かかる計算になります(家庭のコンセント1口は1,500Wまでなので、実際には電気ストーブ1台でこの熱は出せません。あくまで「同じ暖かさなら」の計算です)。
「部屋全体をずっと暖める」用途では、ヒートポンプのエアコンが電気ヒーターより電気代で有利になりやすい——この理由がCOPです。ただし電気ストーブはつけた瞬間から目の前が暖かいので、「短時間・手元だけ」の用途では話が変わります。
在宅勤務や勉強で一人きりの部屋にいる時間は、部屋全体を暖めなくても体が暖かければ十分なことがあります。こたつ(消費電力300W)を1日8時間で1か月約2,232円、電気毛布(50W)なら約372円、ホットカーペット2畳(500W)を5時間で約2,325円です(単価31円/kWh・30日の目安)。
「部屋を暖めるエアコン」と「体を暖めるこたつ・電気毛布」は暖め方が違うので、単純にどちらが良いとは言えませんが、一人のときは手元暖房、家族が集まるときはエアコン、というように使い分けると電気代を抑えやすくなります。
寝ている8時間、電気毛布(消費電力50W)を使うと1晩の電気代は約12.4円、1か月でも約372円です。同じ8時間をエアコン(500W)でつけっぱなしにすると1晩約124円、1か月約3,720円です(単価31円/kWh・30日の目安)。
布団の中だけ暖めればよい就寝時は、電気毛布のような消費電力の小さい機器が向いています。ただし低温やけどや乾燥を防ぐために、タイマーや温度設定は取扱説明書の注意に従ってください。
COPはカタログの決められた条件(外気温7℃)での値なので、真冬の早朝や寒冷地、10年以上前の機種では実際のCOPはもっと低くなります。例えばCOPが2まで下がったとしても、熱1kWhあたりの電気代は 31 ÷ 2 = 15.5円で、電気ストーブ(31円)の半分です(単価31円/kWh)。
このように「COPを低めに置いても電気ストーブより安いか」を確かめておくと、条件が悪い日を含めた見積もりになります。なお、外が非常に寒いと霜取り運転で暖房が一時止まるなど、式に乗らない要素もあるので、結果はあくまで目安として使ってください。
セラミックファンヒーター(消費電力1,200W)を脱衣所で朝晩あわせて1日30分使うと、1日の電気代は約18.6円、1か月約558円です(単価31円/kWh・30日の目安)。消費電力は大きくても、使う時間が短ければ電気代はそれほどかかりません。
エアコンは部屋全体が暖まるまで時間がかかるうえ、設置できない場所も多いので、「短時間・すぐ暖かい」が求められる脱衣所やトイレでは、COP=1の電気ヒーターを選ぶのが合理的です。電気代は「消費電力 × 時間」なので、時間が短い用途ではCOPの差が効きにくいことがわかります。
式
用語・記号の解説
記号
| \(P\) | ピー | 消費電力。その暖房機器が使う電力の大きさで、単位はW(ワット)。英語の power(電力)の頭文字です。エアコンはカタログの「暖房時の消費電力」を使います。 |
| \(t\) | ティー | 1日あたりの使用時間(時間)。英語の time(時間)の頭文字です。 |
| \(u\) | ユー | 電気料金単価。電気1kWhあたりの料金(円/kWh)。英語の unit price(単価)の頭文字です。 |
| \(n\) | エヌ | 1か月の日数(日)。英語の number(数)の頭文字です。この計算機では空欄なら30日として計算します。 |
| \(C_d\) | シー・ディー | 1日の電気代(円)。\(C\) は cost(費用)の頭文字で、右下の小さい \(d\) は day(日)の頭文字です。 |
| \(C_m\) | シー・エム | 1か月の電気代(円)。右下の小さい \(m\) は month(月)の頭文字です。 |
| \(Q\) | キュー | 発熱量(暖める力)。その機器が1秒あたりに出す熱の大きさで、単位はW(ワット)。熱量を表す文字として物理では慣例的に \(Q\) が使われます(quantity of heat(熱の量)に由来するといわれます)。 |
| \(\mathrm{COP}\) | シーオーピー | 成績係数。消費電力の何倍の熱を出せるかを表す数で、英語の Coefficient Of Performance(性能の係数)の頭文字です。電気ヒーターは1、エアコン(ヒートポンプ)は3〜5程度です。 |
| \(c\) | シー(小文字) | 熱1kWhあたりの電気代(円/kWh)。「同じ暖かさを得るのにかかる電気代」で、単価 \(u\) をCOPで割った値です。電気代 \(C\) と区別するために小文字にしています。 |
用語
| 消費電力 | しょうひでんりょく | その機器が動くときに使う電力(W)。本体ラベルやカタログに書かれている値は最大クラスの「定格消費電力」であることが多く、温度を保つために出力を上げ下げする機器では実際の平均はそれより小さくなります。 |
| キロワット時 (kWh) |
キロワットじ キロワットアワー | 電力量(使った電気の合計量)の単位。1kW(1000W)の電力を1時間使い続けたときの電気の量が1kWhで、電気料金はこのkWhをもとに計算されます。 |
| COP (成績係数) |
シーオーピー(せいせきけいすう) | 「使った電気の何倍の熱を出せるか」を表す数。エアコンならカタログの暖房能力(kW)を暖房時の消費電力(kW)で割って求められます。電気ストーブなどの電気ヒーターは、使った電気のぶんの熱しか出せないので1です。外気温が低いほどエアコンのCOPは下がります。 |
| ヒートポンプ | ヒートポンプ | 電気で熱を「作る」のではなく、空気などから熱を集めて別の場所へ「運ぶ」しくみ。ポンプで水をくみ上げるように熱をくみ上げるのでこう呼ばれます。運ぶための電気は作るより少なくて済むため、エアコンやエコキュートは電気ヒーターより少ない電気で同じ暖かさが得られます。 |
| 暖房能力 | だんぼうのうりょく | エアコンが部屋に出せる熱の大きさ(kW)。カタログの「暖房能力 2.2kW」のように書かれ、「暖房時の消費電力」とは別の欄です。この2つの比がCOPです。 |
| 発熱量 (暖める力) |
はつねつりょう | 機器が1秒あたりに出す熱の大きさ(W)。このページでは消費電力にCOPを掛けた値として計算します。電気ヒーターでは消費電力と同じ値、エアコンでは暖房能力と同じ意味になります(専門用語では「熱出力」「暖房出力」と呼ばれる量です。燃料の性質を表す「発熱量(MJ/kg など)」とは別物です)。 |
| 電気ヒーター | でんきヒーター | 電気を流した電熱線などが熱くなる性質(ジュール熱)で暖める機器の総称。電気ストーブ(ハロゲン・カーボン)・セラミックファンヒーター・オイルヒーター・パネルヒーター・こたつ・電気毛布・ホットカーペットはすべてこの仲間で、COPは1です。 |
| 電力料金目安単価 | でんりょくりょうきんめやすたんか | 家電のカタログなどの電気代表示に使われる、業界共通の1kWhあたりの目安単価(このページの例では31円/kWh)。実際の単価は契約プラン・地域・使用量で変わり、目安単価も改定されることがあります。 |
| APF (通年エネルギー消費効率) |
エーピーエフ(つうねんエネルギーしょうひこうりつ) | エアコンを1年間(冷房期+暖房期)使ったときの、消費電力量1kWhあたりの冷暖房の熱量。COPが「ある瞬間の効率」なのに対し、APFは季節の変化まで含めた「1年の平均の効率」です。カタログの省エネ性能の比較にはAPFがよく使われます。 |
| 定格消費電力 | ていかくしょうひでんりょく | その機器が最大の能力で動くときの消費電力として、メーカーが定めた値。本体ラベルやカタログの「消費電力」は多くの場合この値で、こたつやオイルヒーターのように温度調節で出力を下げる機器の実際の平均消費電力はこれより小さくなります。 |
| サーモスタット (温度調節) |
サーモスタット(おんどちょうせつ) | 設定した温度に達するとスイッチを切り、下がると入れる自動の温度調節のしくみ。こたつ・オイルヒーター・エアコンはこれで出力を上げ下げするため、「消費電力 × 時間」で出した電気代は実際より多めの見積もりになることがあります。 |
| 輻射暖房 (放射暖房) |
ふくしゃだんぼう(ほうしゃだんぼう) | 電気ストーブのように、赤外線で目の前の体や物を直接暖める暖め方。つけた瞬間から暖かく手元向きで、部屋全体を暖める対流暖房とは用途が違います。電気代だけでなく用途で選ぶものです。 |
| 対流暖房 | たいりゅうだんぼう | エアコンやファンヒーターのように、暖かい空気で部屋全体を暖める暖め方。部屋全体向きで、目の前を直接暖める輻射暖房とは用途が違います。電気代だけでなく用途で選ぶものです。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。
| 小数の掛け算・割り算(小学5年) |
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| 割合・「何倍」の考え方(小学5〜6年) |
|
| 単位の換算(小学〜中学) |
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| 電力・電力量・熱量(中学2年 理科) |
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Excelで計算する方法
| 消費電力(W) | 900 |
| 1日の使用時間(時間) | 8 |
| 電気料金単価(円/kWh) | 31 |
| 1か月の日数(日) | 30 |
| 1日の電気代(円) | =B1/1000*B2*B3 |
| 1か月の電気代(円) | =B5*B4 |
| 消費電力(W) | 500 |
| COP(成績係数) | 4.5 |
| 発熱量(W) | =B1*B2 |
| 電気料金単価(円/kWh) | 31 |
| COP(成績係数) | 4.5 |
| 熱1kWhあたりの電気代(円/kWh) | =B1/B2 |
1つ目の表は消費電力900Wの電気ストーブを1日8時間・単価31円/kWh・30日使う例で、B5に223.2(円)、B6に6696(円)と表示されます。機器を比べるときは、この表を機器の数だけ横にコピーして、B列(C列・D列…)の消費電力と使用時間を書き換えてください。
2つ目の表は消費電力500W・COP4.5のエアコンの発熱量で、B3に2250(W)と表示されます。3つ目の表は同じエアコンで熱1kWhを得る電気代で、B3に約6.89(円/kWh)と表示されます。電気ストーブならCOPのセルを1にすると、単価そのまま(31円/kWh)になります。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| 消費電力(W) | 900 |
| 1日の使用時間(時間) | 8 |
| 電気料金単価(円/kWh) | 31 |
| 1か月の日数(日) | 30 |
| 1日の電気代(円) | =B1/1000*B2*B3 |
| 1か月の電気代(円) | =B5*B4 |
| 消費電力(W) | 500 |
| COP(成績係数) | 4.5 |
| 発熱量(W) | =B1*B2 |
| 電気料金単価(円/kWh) | 31 |
| COP(成績係数) | 4.5 |
| 熱1kWhあたりの電気代(円/kWh) | =B1/B2 |
Pythonで計算する方法
price_yen_per_kwh = 31 # 電気料金単価(円/kWh)
days_per_month = 30 # 1か月の日数
# 比較する暖房機器:(名前, 消費電力W, COP, 1日の使用時間)。電気ヒーターはCOP=1
heaters = [
("エアコン(6畳用クラス)", 500, 4.5, 8),
("電気ストーブ", 900, 1, 8),
("こたつ", 300, 1, 8),
]
for name, power_watts, cop, hours_per_day in heaters:
hour_cost = power_watts / 1000 * price_yen_per_kwh # 1時間の電気代(円)
day_cost = hour_cost * hours_per_day # 1日の電気代(円)
month_cost = day_cost * days_per_month # 1か月の電気代(円)
heat_watts = power_watts * cop # 発熱量(暖める力・W)
heat_cost_per_kwh = price_yen_per_kwh / cop # 熱1kWhあたりの電気代(円/kWh)
print(f"{name}: 1時間 {hour_cost:.2f} 円 / 1日 {day_cost:.2f} 円 / 1か月 {month_cost:.2f} 円 / "
f"発熱量 {heat_watts:.0f} W / 熱1kWhあたり {heat_cost_per_kwh:.2f} 円")
# 1か月の電気代が最も安い機器
cheapest = min(heaters, key=lambda h: h[1] / 1000 * h[3] * price_yen_per_kwh * days_per_month)
print("1か月の電気代が最も安いのは", cheapest[0])
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
C_d = P ÷ 1000 × t × u, C_m = C_d × n
C_d = \frac{P}{1000} \times t \times u, \quad C_m = C_d \times n
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msub><mi>C</mi><mi>d</mi></msub>
<mo>=</mo>
<mfrac><mi>P</mi><mn>1000</mn></mfrac>
<mo>×</mo>
<mi>t</mi>
<mo>×</mo>
<mi>u</mi>
<mo>,</mo>
<msub><mi>C</mi><mi>m</mi></msub>
<mo>=</mo>
<msub><mi>C</mi><mi>d</mi></msub>
<mo>×</mo>
<mi>n</mi>
</mrow>
</math>
C_d = P/1000 * t * u, C_m = C_d * n
dayCost = power/1000*hours*price; monthCost = dayCost*days
C_d := P/1000*t*u; C_m := C_d*n;
C_d = P/1000*t*u; C_m = C_d*n;
C_d = P/1000×t×u, C_m = C_d×n
Q = P × COP
Q = P \times \mathrm{COP}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>Q</mi>
<mo>=</mo>
<mi>P</mi>
<mo>×</mo>
<mi mathvariant="normal">COP</mi>
</mrow>
</math>
Q = P * COP
heat = power*cop
Q := P*COP;
Q = P*COP;
Q = P×COP
c = u ÷ COP
c = \frac{u}{\mathrm{COP}}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>c</mi>
<mo>=</mo>
<mfrac><mi>u</mi><mi mathvariant="normal">COP</mi></mfrac>
</mrow>
</math>
c = u / COP
heatCost = price/cop
c := u/COP;
c = u/COP;
c = u/COP
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたは暖房の電気代比較アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 電気料金単価は31円/kWh、1か月は30日とします。次の3つの暖房機器を比較してください。 ・エアコン:消費電力500W、COP4.5、1日8時間 ・電気ストーブ:消費電力900W、COP1、1日8時間 ・こたつ:消費電力300W、COP1、1日8時間 機器ごとに次の値を求めてください。 1. 1時間・1日・1か月の電気代(円):「消費電力(W) ÷ 1000 × 使用時間 × 単価」 2. 発熱量(W):「消費電力 × COP」 3. 同じ暖かさ(熱1kWh分)を得るのにかかる電気代(円/kWh):「単価 ÷ COP」 最後に、1か月の電気代が最も安い機器と、熱1kWhあたりの電気代が最も安い機器を示してください。 計算に使った式と、実行結果の数値を示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
電気料金単価はどの問題も30円/kWhとします。答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
専門知識不要、直感的で簡単な操作
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商用利用許諾の連絡も不要です
