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巾木・廻り縁の長さ
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ブラインドの採寸
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額縁の取り付け高さと配置
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排水勾配と高低差
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フェンスの本数
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引越しのダンボール枚数
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収納・棚の容量
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板取り計算
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棚板のたわみと耐荷重
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因数分解計算機(二次式・たすき掛けの筆算表示)

因数分解したい二次式 ax²+bx+c の係数 a・b・c を入力してください。下の数式は入力欄と連動していて、係数の部分を直接書き換えても計算できます。

数値は半角で入力してください。整数のほか、小数・負の数・3/4 のような分数も使えます(小数・分数は共通因数としてくくり出して整数係数に直します)。x²の係数 a の空欄は 1(x² は 1x² の意味)、b・c の空欄は 0 として扱います。
計算結果
左の入力欄に係数 a・b・c を入れて「計算する」を押すと、ここに結果とたすき掛けの筆算が表示されます。

このページでできること

  • 二次式 \(ax^{2}+bx+c\) を、係数 \(a\)・\(b\)・\(c\) を入れるだけで有理数の範囲(整数係数の一次式の積)で因数分解できます
  • \(a\) が \(1\) でない式では、たすき掛けの筆算がそのまま表示されるので、途中の考え方まで確認できます
  • 共通因数のくくり出し・\((x+2)^{2}\) のような完全平方式・\(x^{2}-9\) のような平方の差にも対応しています
  • 因数分解できない式は、判別式 \(D = b^{2} - 4ac\) を根拠に「なぜできないか」まで表示します
  • 式のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
因数分解は有理数の範囲(整数係数の一次式の積 × 共通因数)で行います。根号(ルート)が残る実数の範囲の分解が必要なときは、二次方程式の解の公式のページをお使いください。

この計算は何の役に立つ?

投げ上げたボールが地面に戻る時刻を求める(物理・スポーツ)

ボールを投げ上げたときの高さは時間 \(t\) の二次式で表せます。例えば秒速20mで真上に投げたときの高さ(m)は、およそ \(h = 20t - 5t^{2}\) です(空気抵抗を無視し、重力による落下分をおよそ \(5t^{2}\) とした概算です)。
これを因数分解すると \(h = 5t(4 - t)\) となり、掛け算の形になったおかげで「\(h = 0\)(地面の高さ)になるのは \(t = 0\)(投げた瞬間)と \(t = 4\)(戻ってきた瞬間)」と一目で読み取れます。ロケットや砲弾の弾道計算も、同じ考え方の延長線上にあります。

二次方程式を解く一番の近道(受験・資格試験)

二次方程式 \(ax^{2}+bx+c = 0\) は、左辺が因数分解できれば「掛けて \(0\) になるなら、どちらかの因数が \(0\)」という性質だけで一瞬で解けます。解の公式より計算量が少なく、符号ミスも起きにくいため、高校入試・大学入試・資格試験では最初に試す標準の解き方です。
入試の二次方程式の多くは因数分解で解ける係数で作られているので、たすき掛けまで身に付けておくと得点源になります。

機械や回路が暴走しないかの判定(制御工学)

エアコンの温度制御・ドローンの姿勢制御・自動車のクルーズコントロールなどの設計では、システムの性質を表す多項式(特性方程式)を因数分解して根を調べ、動きが安定するか(暴走・発振しないか)を判定する手法が使われています。
「多項式を因数の積に分けて、それぞれの根から全体の挙動を読む」という発想は、二次式のたすき掛けと地続きの考え方です。

分数の式を積分できる形に直す(微分積分・その先の数学)

高校数学III や大学の微分積分では、\(\dfrac{1}{x^{2}+5x+6}\) のような分数の式を積分するとき、まず分母を \((x+2)(x+3)\) と因数分解してから、\(\dfrac{1}{x+2} - \dfrac{1}{x+3}\) という簡単な分数の差に分け直します(部分分数分解)。
分母の因数分解ができないとこの手順が始まらないため、二次式の因数分解は微分積分を支える土台の技術になっています。約分や極限の計算でも、分子・分母の因数分解は毎回のように登場します。

売上が0になる価格の見当を付ける(経済・値付けの考え方)

「価格を上げると1個あたりの利益は増えるが、売れる個数が減る」という状況では、売上が価格 \(p\) の二次式になります。例えば「価格 \(p\) 円のとき \(100-p\) 個売れる」という単純化したモデルなら、売上は \(p(100-p)\) 円です。
この掛け算の形(因数分解された形)から「\(p = 0\) 円と \(p = 100\) 円で売上が \(0\) になり、その中間に売上が最大になる価格がある」と読み取れます。実際の市場はもっと複雑ですが、二次式を積の形で眺めて全体像をつかむ考え方は、経済学の入門で最初に学ぶ道具の一つです。

式

因数分解(二次式を一次式の積に直す)
数学表記 (一般的な数式)
\(ax^{2} + bx + c\) \(=\) \((px + q)\) \(\times\) \((rx + s)\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
① 二次式 \(ax^{2}+bx+c\) \(=\) ② 1つ目の一次式 \(px+q\) \(\times\) ③ 2つ目の一次式 \(rx+s\)
式を日本語で読むと
① 二次式 \(ax^{2}+bx+c\) を
② 1つ目の一次式 \(px+q\) と
③ 2つ目の一次式 \(rx+s\) の掛け算(積)の形に直すことを、因数分解という
簡単な例
\(x^{2}+5x+6\) を因数分解すると
二次式 \(x^{2}+5x+6\) \(=\) 一次式 \(x+2\) \(\times\) 一次式 \(x+3\)
\(x^{2}+5x+6 = (x+2)(x+3)\)
\((x+2)(x+3) = x^{2}+3x+2x+6 = x^{2}+5x+6\)
考え方のポイント
因数分解は、かっこを外す「展開」のちょうど逆向きの操作です。答えが正しいかは、展開して元の式に戻るかでいつでも確かめられます。 掛け算の形に直すと、方程式が一気に解けるようになります。\((x+2)(x+3) = 0\) なら「掛けて \(0\) になるのはどちらかが \(0\) のとき」なので、\(x = -2\) か \(x = -3\) と読み取れます。これが因数分解が大事にされる一番の理由です。
共通因数のくくり出し(因数分解の最初の一手)
数学表記 (一般的な数式)
\(mA + mB\) \(=\) \(m\) \(\times\) \((A + B)\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
① どの項にも \(m\) がある式 \(mA+mB\) \(=\) ② 共通因数 \(m\) \(\times\) ③ かっこの中に残る \(A+B\)
式を日本語で読むと
① どの項にも \(m\) がある式 \(mA+mB\) から
② 共通因数 \(m\) をかっこの外にくくり出すと、かっこの中には
③ 各項を \(m\) で割った \(A+B\) が残る
簡単な例
\(2x^{2}+6x+4\) は、どの係数も \(2\) で割れるので
\(2x^{2}+6x+4\) \(=\) 共通因数 \(2\) \(\times\) 残った \(x^{2}+3x+2\)
\(2x^{2}+6x+4 = 2\left(x^{2}+3x+2\right)\)
\(x^{2}+3x+2 = (x+1)(x+2)\)
\(2x^{2}+6x+4 = 2(x+1)(x+2)\)
考え方のポイント
因数分解の手順は、いつでも「まず共通因数探し」からです。数だけでなく文字も共通因数になります(例:\(2x^{2}+6x = 2x(x+3)\) では \(2\) と \(x\) の両方をくくり出しています)。 ここでの \(A\)・\(B\) は「どんな項でもよい」という意味の文字で、二次式 \(ax^{2}+bx+c\) の係数 \(a\)・\(b\) とは別物です。 先に共通因数をくくり出しておくと、かっこの中の係数が小さくなり、続く「和と積探し」や「たすき掛け」がぐっと楽になります。
和と積の因数分解(\(a = 1\) のとき)
数学表記 (一般的な数式)
\((x + m)\) \(\times\) \((x + n)\) \(=\) \(x^{2} + (m + n)x + mn\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
① 1つ目の因数 \(x+m\) \(\times\) ② 2つ目の因数 \(x+n\) \(=\) ③ xの係数が「和」・定数項が「積」の二次式
式を日本語で読むと
① 1つ目の因数 \(x+m\) と
② 2つ目の因数 \(x+n\) を掛けて展開すると
③ xの係数が「和 \(m+n\)」・定数項が「積 \(mn\)」の二次式 になる。だから逆に「足すと \(b\)・掛けると \(c\) になる2つの数」を探せば因数分解できる
簡単な例
\(x^{2}+5x+6\) では、足すと \(5\)・掛けると \(6\) になる2つの数は \(2\) と \(3\) なので
因数 \(x+2\) \(\times\) 因数 \(x+3\) \(=\) \(x^{2}+5x+6\)
\((x+2)(x+3) = x^{2} + (2+3)x + 2 \times 3 = x^{2}+5x+6\)
考え方のポイント
2つの数の探し方のコツは「先に積、後で和」です。まず「掛けると \(c\)」になる整数の組をすべて挙げ、その中から「足すと \(b\)」になる組を選びます(積の組は有限個しかないので、必ず探し切れます)。 符号は積 \(c\) から読み取れます。\(c\) が正なら2つの数は同符号(どちらも正か、どちらも負)、\(c\) が負なら異符号です。例えば \(x^{2}-x-12\) なら、積が \(-12\) なので異符号の組から、足すと \(-1\) になる \(3\) と \(-4\) を選びます。
たすき掛け(\(a\) が \(1\) でないとき)
たすき掛けの筆算
数学表記 (一般的な数式)
\((px + q)\) \(\times\) \((rx + s)\) \(=\) \(prx^{2} + (ps + qr)x + qs\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
① 上の行の因数 \(px+q\) \(\times\) ② 下の行の因数 \(rx+s\) \(=\) ③ 展開してできる二次式
式を日本語で読むと
① 上の行の因数 \(px+q\) と
② 下の行の因数 \(rx+s\) を掛けて展開すると
③ 展開してできる二次式 になる。\(x^{2}\) の係数は縦の積 \(pr\)、定数項は縦の積 \(qs\)、そして \(x\) の係数だけが斜めに掛けて足した \(ps+qr\) ——この斜めの掛け算が「たすき掛け」
簡単な例
\(2x^{2}+7x+3\) は、\(2 = 1 \times 2\)・\(3 = 3 \times 1\) と分けると、斜めの積の和が \(3 \times 2 + 1 \times 1 = 7\) となり \(x\) の係数と一致するので
上の行の因数 \(x+3\) \(\times\) 下の行の因数 \(2x+1\) \(=\) \(2x^{2}+7x+3\)
\((x+3)(2x+1) = 2x^{2} + x + 6x + 3 = 2x^{2}+7x+3\)
考え方のポイント
たすき掛けの手順は3ステップです。① \(x^{2}\) の係数 \(a\) を縦に2つの数の積に分ける ② 定数項 \(c\) も縦に2つの数の積に分ける ③ 斜めに掛けて足し、\(x\) の係数 \(b\) になるか確かめる。ならなければ、分け方や上下の並びを変えてやり直します。 名前の由来は、斜めに掛ける2本の線が、和服の袖をまとめる「たすき」を掛けた姿に似ていることだといわれます。 うまくいく分け方が1つ見つかれば、上の行がそのまま1つ目の因数、下の行が2つ目の因数になります。
判別式(因数分解できるかの判定)
数学表記 (一般的な数式)
\(D\) \(=\) \(b^{2}\) \(-\) \(4ac\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
③ 判別式 \(D\) \(=\) ① xの係数 \(b\) の2乗 \(-\) ② \(4\) と \(a\) と \(c\) の積
式を日本語で読むと
① xの係数 \(b\) の2乗 から
② \(4\) と \(a\) と \(c\) の積 を引くと
③ 判別式 \(D\) になる。係数が整数のとき、\(D\) が平方数(\(0,\ 1,\ 4,\ 9,\ \dots\))なら有理数の範囲で因数分解できる
簡単な例
\(2x^{2}+7x+3\)(\(a=2,\ b=7,\ c=3\))の判別式は
判別式 \(D\) \(=\) \(7^{2} = 49\) \(-\) \(4 \times 2 \times 3 = 24\)
\(D = 7^{2} - 4 \times 2 \times 3 = 49 - 24 = 25\)
\(\sqrt{25} = 5\)
考え方のポイント
判別式 \(D\) は、二次式の「性格診断」のような数です。整数係数の二次式では次のように判定できます。 ・\(D\) が平方数(\(0,\ 1,\ 4,\ 9,\ 16,\ \dots\))→ 有理数の範囲で因数分解できる(このページの計算機で分解できる形) ・\(D = 0\) → 2つの因数が同じになり、\((px+q)^{2}\) の完全平方式になる ・\(D\) が正でも平方数でない → 根号(ルート)が残るため、有理数の範囲では因数分解できない(実数の範囲なら解の公式で分解できる) ・\(D\) が負 → 実数の範囲でも一次式の積に分解できない(グラフが \(x\) 軸と交わらない)
二次式 \(ax^{2}+bx+c\) の因数分解は、①共通因数をくくり出す ②\(a=1\) なら「足すと \(b\)・掛けると \(c\)」の2つの数を探す ③\(a\) が \(1\) でないならたすき掛け、の順で進めます。見つからないときは、判別式 \(D=b^{2}-4ac\) が平方数かどうかで、有理数の範囲で因数分解できるか判定できます。

用語・記号の解説

記号

\(a,\ b,\ c\) エー・ビー・シー 二次式 \(ax^{2}+bx+c\) の係数。\(a\) が \(x^{2}\) の係数、\(b\) が \(x\) の係数、\(c\) が定数項です。「決まった数」を表すときはアルファベットの最初の方の文字 \(a,\ b,\ c\) を使う慣例があります。
\(x\) エックス まだ決まっていない数(変数・未知数)を表す文字。未知の数にアルファベットの終わりの方の文字 \(x,\ y,\ z\) を使う慣例は、数学者デカルトに由来するといわれます。
\(p,\ q,\ r,\ s\) ピー・キュー・アール・エス 因数分解の結果 \((px+q)(rx+s)\) に出てくる4つの整数。たすき掛けは、この4つの数の組み合わせを筆算で探す方法です。
\(m,\ n\) エム・エヌ \(a=1\) のときに探す「足すと \(b\)・掛けると \(c\) になる2つの数」。個数や整数を表す文字には number(数)の頭文字 \(n\) と、その隣の \(m\) がよく使われます。
\(D\) ディー 判別式 \(D = b^{2} - 4ac\) を表す文字。discriminant(判別式)の頭文字です。
\(\sqrt{\ \ }\) ルート(根号) 2乗するとその数になる正の数(平方根)を表す記号。\(\sqrt{25} = 5\) です。根を意味するラテン語 radix の頭文字 r を変形した形に由来するといわれます。
\(x^{2}\) エックスのにじょう(エックスじじょう) \(x\) を2回掛けたもの(\(x^{2} = x \times x\))。右上の小さい数(指数)が掛ける回数を表します。
\((x+3)^{2}\) エックスたすさんのにじょう \((x+3)(x+3)\) のこと。同じ因数が2つ並んだときは、2乗の形でまとめて書きます(完全平方式)。

用語

因数分解 いんすうぶんかい 足し算・引き算でつながった式を、掛け算の形(積)に直すこと。\(x^{2}+5x+6 = (x+2)(x+3)\) のように直します。展開のちょうど逆の操作です。
因数 いんすう 掛け算の形に直したときの、掛けられている1つ1つの式や数。\((x+2)(x+3)\) の \(x+2\) と \(x+3\) がそれぞれ因数です。
展開 てんかい かっこの付いた積の形を、分配法則でかっこを外して足し算・引き算の形に直すこと。因数分解の逆の操作で、因数分解の検算に使えます。
二次式 にじしき \(2x^{2}+7x+3\) のように、\(x^{2}\) の項が最高次の式。一般の形を \(ax^{2}+bx+c\)(\(a \neq 0\))と書きます。
一次式 いちじしき \(2x+1\) のように、\(x\) の1乗までしか出てこない式。一般の形を \(px+q\) と書きます。二次式の因数分解は「一次式 × 一次式」の形を探す作業です。
項 こう 式を足し算・引き算の区切りで分けた、1つ1つのかたまり。\(2x^{2}+7x+3\) の項は \(2x^{2}\)・\(7x\)・\(3\) の3つです。
係数 けいすう 文字の前に付いている数。\(2x^{2}\) の \(2\) が係数です。\(x^{2}\) のように数が書かれていない項の係数は \(1\) と考えます。
定数項 ていすうこう \(2x^{2}+7x+3\) の \(3\) のように、\(x\) を含まない「数字だけの項」のことです。
共通因数 きょうつういんすう すべての項に共通して掛けられている数や文字。\(2x^{2}+6x+4\) ならどの項も \(2\) で割れるので、\(2\) が共通因数です。因数分解では一番最初にくくり出します。
たすき掛け たすきがけ \(a\) が \(1\) でない二次式を因数分解する筆算の方法。\(a\) と \(c\) をそれぞれ2つの数の積に分けて縦に並べ、斜めに掛けて足した値が \(b\) になる組み合わせを探します。斜めの2本の線が、和服の「たすき」を掛けた姿に似ていることが名前の由来といわれます。
判別式 はんべつしき \(D = b^{2} - 4ac\) のこと。二次方程式の解の種類(実数解2つ・重解・虚数解)を判別する式で、因数分解では「\(D\) が平方数かどうか」で、有理数の範囲で分解できるかがわかります。
平方数 へいほうすう \(0,\ 1,\ 4,\ 9,\ 16,\ 25,\ \dots\) のように、整数の2乗になっている数。判別式 \(D\) が平方数なら \(\sqrt{D}\) が整数になります。
完全平方式 かんぜんへいほうしき \((x+3)^{2}\) のように、同じ一次式の2乗になっている式。判別式が \(D=0\) のとき、因数分解の結果はこの形になります。
平方の差 へいほうのさ \(x^{2}-9\) のような「2乗から2乗を引いた」形。\(x^{2}-9 = (x+3)(x-3)\) のように「和と差の積」に因数分解できます。
有理数 ゆうりすう 整数どうしの分数で表せる数(整数・有限小数を含みます)。このページの因数分解は「整数係数の一次式の積 × 共通因数」=有理数の範囲で行います。\(\sqrt{2}\) のような分数で表せない数は無理数といいます。
重解 じゅうかい 二次方程式の2つの解がぴったり重なって1つになったもの。\(D=0\)(完全平方式)のときに重解になります。

前提として理解しておくといいこと

このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。

正負の数の計算(中学1年)
  • 負の数どうしの掛け算が正になること(例:\((-3) \times (-4) = 12\))
  • \(3 + (-4) = -1\) のような、符号の混じった足し算・引き算ができること
約数と積の分け方(小学5年〜中学1年)
  • \(12 = 1 \times 12 = 2 \times 6 = 3 \times 4\) のように、1つの数を2つの数の積に分ける組をすべて挙げられること
  • 最大公約数(複数の数に共通する一番大きい約数)を求められること
文字式と分配法則(中学2〜3年)
  • \(2(x + 3) = 2x + 6\) のように、分配法則でかっこを外せること
  • \((x + 2)(x + 3) = x^{2} + 5x + 6\) のような一次式どうしの展開ができること
  • 係数(文字の前の数)と定数項(数字だけの項)を読み取れること
平方数と平方根(中学3年)
  • \(25 = 5^{2}\) のような平方数(整数の2乗になっている数)がすぐ思い浮かぶこと
  • \(\sqrt{25} = 5\) のように、平方数の平方根が整数になるとわかること
二次方程式と因数分解の関係(中学3年〜高校 数学I)
  • 「掛けて \(0\) になるなら、どちらかの因数が \(0\)」という性質がわかること
  • \((x + 2)(x + 3) = 0\) から \(x = -2,\ -3\) と解を読み取れること
解の公式と判別式(中学3年〜高校 数学I)
  • 二次方程式の解の公式 \(x = \dfrac{-b \pm \sqrt{b^{2}-4ac}}{2a}\) を知っていること
  • 判別式 \(D = b^{2}-4ac\) の符号で解の種類が変わると知っていること(このページの「因数分解できるか」の判定で使います)

Excelで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
式ごとにシートが分かれたExcelファイルです。貼り付け場所を気にせず、開いてすぐ使えます。
下の表を丸ごとコピーして、ExcelのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「判別式 D」で因数分解できるか判定する表
x²の係数 a 2
xの係数 b 7
定数項 c 3
判別式 D = b²−4ac =B2^2-4*B1*B3
√D =IF(B4<0,"なし(D が負)",SQRT(B4))
有理数の範囲で因数分解できるか =IF(B4<0,"できない",IF(SQRT(B4)=INT(SQRT(B4)),"できる","できない"))
「共通因数のくくり出し」の表
x²の係数 a 2
xの係数 b 6
定数項 c 4
共通因数(係数の最大公約数) =GCD(ABS(B1),ABS(B2),ABS(B3))
くくり出した後のx²の係数 =B1/B4
くくり出した後のxの係数 =B2/B4
くくり出した後の定数項 =B3/B4
「和と積の2つの数探し(a=1)」の表
定数項 c(掛けるとこの数) 6
xの係数 b(足すとこの数) 5
候補の数 m 2
相方 n = c ÷ m =B1/B3
和 m + n =B3+B4
判定 =IF(B5=B2,"一致:(x+m)(x+n) で完成","不一致:別の m を試す")
「たすき掛けの検算(展開)」の表
上の行のxの係数 p 1
上の行の定数 q 3
下の行のxの係数 r 2
下の行の定数 s 1
x²の係数 = p×r =B1*B3
xの係数 = p×s + q×r(たすき掛け) =B1*B4+B2*B3
定数項 = q×s =B2*B4
貼り付けると、上の行が入力欄になり、下の行が自動計算の結果になります。「^」はべき乗、「*」は掛け算の記号です。
1つ目の表は 2x²+7x+3 の判別式を求める例で、D は 25、√D は 5 になり「できる」と判定されます。
2つ目の表は 2x²+6x+4 の例で、共通因数 2 が求まり、くくり出した後の係数は 1・3・2 になります(GCDは正の数向けの関数なので、係数はABSで正に直してから使っています)。
3つ目の表は x²+5x+6 の例です。候補の数 m に 2 を入れると相方 n は 3、和は 5 で b と一致するので、(x+2)(x+3) と分解できるとわかります。m の欄にいろいろな約数を入れて試してください。
4つ目の表はたすき掛けの検算です。p=1・q=3・r=2・s=1 を入れると、x²の係数 2・xの係数 7・定数項 3 が出て、(x+3)(2x+1) を展開すると 2x²+7x+3 に戻ることが確かめられます。

Googleスプレッドシートで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
上のExcelファイルをダウンロードし、Googleドライブにアップロードして開くと、そのままスプレッドシートとして使えます。
下の表を丸ごとコピーして、GoogleスプレッドシートのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「判別式 D」で因数分解できるか判定する表
x²の係数 a 2
xの係数 b 7
定数項 c 3
判別式 D = b²−4ac =B2^2-4*B1*B3
√D =IF(B4<0,"なし(D が負)",SQRT(B4))
有理数の範囲で因数分解できるか =IF(B4<0,"できない",IF(SQRT(B4)=INT(SQRT(B4)),"できる","できない"))
「共通因数のくくり出し」の表
x²の係数 a 2
xの係数 b 6
定数項 c 4
共通因数(係数の最大公約数) =GCD(ABS(B1),ABS(B2),ABS(B3))
くくり出した後のx²の係数 =B1/B4
くくり出した後のxの係数 =B2/B4
くくり出した後の定数項 =B3/B4
「和と積の2つの数探し(a=1)」の表
定数項 c(掛けるとこの数) 6
xの係数 b(足すとこの数) 5
候補の数 m 2
相方 n = c ÷ m =B1/B3
和 m + n =B3+B4
判定 =IF(B5=B2,"一致:(x+m)(x+n) で完成","不一致:別の m を試す")
「たすき掛けの検算(展開)」の表
上の行のxの係数 p 1
上の行の定数 q 3
下の行のxの係数 r 2
下の行の定数 s 1
x²の係数 = p×r =B1*B3
xの係数 = p×s + q×r(たすき掛け) =B1*B4+B2*B3
定数項 = q×s =B2*B4
Excelと同じ式がそのまま使えます。表を丸ごとコピーしてA1セルに貼り付け、係数を自分の数値に書き換えてください。

Pythonで計算する方法

from fractions import Fraction
from math import isqrt

# 因数分解したい二次式 ax² + bx + c の係数(整数)
a = 2
b = 7
c = 3

d = b * b - 4 * a * c  # 判別式 D
if d < 0:
    print("有理数の範囲では因数分解できません(D が負)")
elif isqrt(d) ** 2 != d:
    print("有理数の範囲では因数分解できません(√D が整数にならない)")
else:
    # 2つの解は有理数になる(Fractionが自動で約分してくれる)
    root1 = Fraction(-b + isqrt(d), 2 * a)
    root2 = Fraction(-b - isqrt(d), 2 * a)
    # 解 n/L(約分済みの分数)から因数 (Lx − n) を作る
    factor1 = (root1.denominator, -root1.numerator)
    factor2 = (root2.denominator, -root2.numerator)
    common = a // (factor1[0] * factor2[0])  # 前に残る共通因数

    def factor_text(coef_x, constant):
        x_part = "x" if coef_x == 1 else f"{coef_x}x"
        if constant == 0:
            return x_part
        sign = "+" if constant > 0 else "-"
        return f"({x_part} {sign} {abs(constant)})"

    # 表示用:共通因数の 1 は省略、−1 は「-」だけにする
    prefix = "" if common == 1 else "-" if common == -1 else str(common)
    answer = prefix + factor_text(*factor1) + factor_text(*factor2)
    # 元の式も教科書の書き方で表示する(係数1の「1」は省略、負の係数は − でつなぐ)
    a_text = "" if a == 1 else "-" if a == -1 else str(a)
    lhs = f"{a_text}x^2 {'+' if b >= 0 else '-'} {abs(b)}x {'+' if c >= 0 else '-'} {abs(c)}"
    print(f"{lhs} = {answer}")
標準ライブラリだけで動きます。判別式 D が平方数なら2つの解が分数(有理数)になることを利用して、解から因数を組み立てています。この例は 2x²+7x+3 を因数分解するもので、実行すると「2x^2 + 7x + 3 = (2x + 1)(x + 3)」と表示されます。係数 a・b・c を書き換えて実行してください。

数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)

因数分解(二次式を一次式の積に直す)
ax² + bx + c = (px + q)(rx + s)
ax^{2} + bx + c = (px + q)(rx + s)
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>a</mi><msup><mi>x</mi><mn>2</mn></msup>
    <mo>+</mo><mi>b</mi><mi>x</mi>
    <mo>+</mo><mi>c</mi>
    <mo>=</mo>
    <mo>(</mo><mi>p</mi><mi>x</mi><mo>+</mo><mi>q</mi><mo>)</mo>
    <mo>(</mo><mi>r</mi><mi>x</mi><mo>+</mo><mi>s</mi><mo>)</mo>
  </mrow>
</math>
ax^2 + bx + c = (px + q)(rx + s)
Factor[a x^2 + b x + c]
factor(a*x^2 + b*x + c);
factor(a*x^2 + b*x + c, x)
ax^2 + bx + c = (px + q)(rx + s)
共通因数のくくり出し(因数分解の最初の一手)
mA + mB = m(A + B)
mA + mB = m(A + B)
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>m</mi><mi>A</mi>
    <mo>+</mo>
    <mi>m</mi><mi>B</mi>
    <mo>=</mo>
    <mi>m</mi>
    <mo>(</mo><mi>A</mi><mo>+</mo><mi>B</mi><mo>)</mo>
  </mrow>
</math>
mA + mB = m(A + B)
Factor[m A + m B]
factor(m*A + m*B);
factor(m*A + m*B)
mA + mB = m(A + B)
和と積の因数分解(\(a = 1\) のとき)
x² + (m + n)x + mn = (x + m)(x + n)
x^{2} + (m + n)x + mn = (x + m)(x + n)
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msup><mi>x</mi><mn>2</mn></msup>
    <mo>+</mo>
    <mo>(</mo><mi>m</mi><mo>+</mo><mi>n</mi><mo>)</mo><mi>x</mi>
    <mo>+</mo>
    <mi>m</mi><mi>n</mi>
    <mo>=</mo>
    <mo>(</mo><mi>x</mi><mo>+</mo><mi>m</mi><mo>)</mo>
    <mo>(</mo><mi>x</mi><mo>+</mo><mi>n</mi><mo>)</mo>
  </mrow>
</math>
x^2 + (m + n)x + mn = (x + m)(x + n)
Factor[x^2 + (m + n) x + m n]
factor(x^2 + (m + n)*x + m*n);
factor(x^2 + (m + n)*x + m*n, x)
x^2 + (m + n)x + mn = (x + m)(x + n)
たすき掛け(\(a\) が \(1\) でないとき)
(px + q)(rx + s) = prx² + (ps + qr)x + qs
(px + q)(rx + s) = prx^{2} + (ps + qr)x + qs
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mo>(</mo><mi>p</mi><mi>x</mi><mo>+</mo><mi>q</mi><mo>)</mo>
    <mo>(</mo><mi>r</mi><mi>x</mi><mo>+</mo><mi>s</mi><mo>)</mo>
    <mo>=</mo>
    <mi>p</mi><mi>r</mi><msup><mi>x</mi><mn>2</mn></msup>
    <mo>+</mo>
    <mo>(</mo><mi>p</mi><mi>s</mi><mo>+</mo><mi>q</mi><mi>r</mi><mo>)</mo><mi>x</mi>
    <mo>+</mo>
    <mi>q</mi><mi>s</mi>
  </mrow>
</math>
(px + q)(rx + s) = prx^2 + (ps + qr)x + qs
Expand[(p x + q) (r x + s)]
expand((p*x + q)*(r*x + s));
expand((p*x + q)*(r*x + s))
(px + q)(rx + s) = prx^2 + (ps + qr)x + qs
判別式(因数分解できるかの判定)
D = b² − 4ac
D = b^{2} - 4ac
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>D</mi>
    <mo>=</mo>
    <msup><mi>b</mi><mn>2</mn></msup>
    <mo>&#x2212;</mo>
    <mn>4</mn><mi>a</mi><mi>c</mi>
  </mrow>
</math>
D = b^2 - 4ac
Discriminant[a x^2 + b x + c, x]
discrim(a*x^2 + b*x + c, x);
D = b^2 - 4*a*c;
D = b^2 - 4ac

ChatGPT に聞いて計算してもらう方法

あなたは数学(高校数学I)の計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。

二次式 2x^2 + 7x + 3 を有理数の範囲で因数分解してください。
次の内容をそれぞれ示してください。
1. 共通因数があればくくり出した式
2. 判別式 D = b^2 - 4ac の値と、D が平方数かどうか
3. 因数分解の結果(たすき掛けでどう数を分けたかも説明)
4. 結果を展開して元の式に戻ることの検算

Pythonでは sympy の factor / expand(無ければ fractions と math.isqrt)を使って計算し、計算に使ったコードと実行結果を示してください。

計算ドリル(演習問題)

このページの因数分解を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。


使い方
  1. 1
    数値を入力
    計算したい数値を入力欄に入力します
  2. 2
    計算
    「計算する」ボタンを押します
  3. 3
    結果を確認
    計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
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