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板取り計算
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棚板のたわみと耐荷重
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太陽光発電の年間発電量シミュレーション(システム容量・日射量・方位角と傾斜角から月別・年間の発電量kWh)

システム容量(kW)を入れ、地域のプリセットを選ぶ(または日射量を手入力する)と、月別と年間の発電量が表示されます。屋根の方位と傾斜角を選ぶと補正係数が自動で入ります。

プリセットの日射量は、公的な日射量データに基づく「南向き・傾斜30°の傾斜面日射量」の月別の目安(kWh/m²/日)です。総合設計係数が空欄のときは0.73、補正係数が空欄のときは100%(真南・傾斜30°)として計算します。1年は365日(1月31日・2月28日…)として計算します。
計算結果・グラフ
左の入力欄にシステム容量と地域の日射量を入れて「計算する」を押すと、ここに月別・年間の発電量とグラフが表示されます。

このページでできること

  • システム容量(kW)と地域の傾斜面日射量を入れるだけで、月別と年間の発電量(kWh)・1kWあたりの年間発電量・月平均・1日平均がその場でわかります
  • 日射量は「年間平均を1つ入れる簡易モード」と「1月〜12月を入れる月別モード」から選べ、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡・那覇の目安値をプリセットで入れられます
  • 屋根の方位(南・南東/南西・東/西)と傾斜角(0〜40°)を選ぶと、真南・傾斜30°を100%とした補正係数が自動で入ります(数値は自由に書き換えられます)
  • 総合設計係数(パワーコンディショナの変換効率・温度・汚れや配線などの損失をまとめた係数)は既定の0.73から変えられ、月別発電量の棒グラフも表示されます
  • 式のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
このページは「発電量(kWh)」だけを計算し、電気料金単価や売電単価は扱いません。年間発電量を電気代に換算するときは「年間消費電力量からの電気代」ページに、家電1台の電気代は「電気代計算機」に年間のkWhを入れてください。プリセットの日射量は公的な日射量データに基づく目安で、実際の発電量は天候・影・積雪・パネルの経年劣化などで変わります。

この計算は何の役に立つ?

太陽光発電の見積もりの「年間発電量」が妥当か確かめる

販売店の見積書やシミュレーションには「年間予想発電量 ○○kWh」が書かれています。この式に同じ容量と地域の日射量を入れて自分でも計算してみると、その数字が標準的な前提(日射量・損失係数)から出たものか、かなり楽観的な前提なのかがわかります。
目安として、日本の多くの地域では1kWあたり年間1,000kWh前後です。見積もりが1kWあたり1,300kWhなら日射量や係数の前提を、800kWhなら影や方位の条件を確認してみる、というように「質問すべき点」が見つかります。発電量は天候や影で変わるので、計算結果はあくまで条件どおりに発電した場合の値です。

「南向きの屋根がない」ときに、東・西向きでどれだけ発電するかを見積もる

切妻屋根の東面と西面にパネルを分けて載せる、南東向きの屋根に載せる、といった設置はよくあります。補正係数の表を見れば、東・西向き(傾斜30°)でも真南の85%前後、南東・南西なら96%前後の日射量が得られることがわかります。
「南向きでないから無理」と決めつける前に、実際の方位と傾斜角で発電量を計算しておくと、設置面積を増やして容量で補うか、別の面にするかを数字で考えられます。

月ごとの発電量の波を知って、電気の使い方や蓄電池の検討に生かす

月別モードで計算すると、春(4〜5月)と晩夏(8月)に発電量が多く、梅雨(6月)や秋雨(9月)、日の短い冬に少ない、という1年の波が見えます(雪の多い地域では冬の落ち込みがさらに大きくなります)。東京の目安では最も多い5月・8月と最も少ない6月・9月で2割ほどの差があります。
この波を知っていると、「夏の昼間はエアコンを発電でまかなえそう」「冬は発電が減るので暖房の電気は買電が中心になる」といった見通しが立ち、蓄電池の容量を考えるときの土台になります。

自分の家の年間電気使用量と発電量を比べる

検針票(電気ご使用量のお知らせ)を1年分足すと、家庭の年間電気使用量がわかります。例えば年間4,500kWh使う家庭が5kWのシステムを付けると、東京の目安では年間約5,000kWhの発電量なので、量だけを見れば使用量と同じくらいの電気を作れる計算です。
ただし発電するのは昼間だけで、夜の電気は買う必要があります。発電量のうち自分で使える割合(自家消費率)は生活パターンで変わり、住宅用では3割前後といわれることが多いので、発電量と使用量が同じでも「電気代がゼロになる」わけではありません。

発電実績が「予想より少ない」ときの原因を切り分ける

設置後にモニターで見た発電量が計算より少ないとき、この式に実際の月の日射量を入れ直すと、天候による差なのか、それ以外の原因(影・汚れ・積雪・機器の不調・経年劣化)なのかを切り分けられます。
例えば5月の発電量が計算値の半分しかなければ、天候の差では説明しにくいので、木や建物の影・パネルの汚れ・パワーコンディショナの状態を販売店や施工店に相談するきっかけになります。

式

方位角・傾斜角による日射量の補正
数学表記 (一般的な数式)
\(H_{m}\) \(=\) \(H_{m,0}\) \(\times\) \(\dfrac{f}{100}\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
③ 設置面の日射量 \(H_m\)(kWh/m²/日) \(=\) ① 真南・傾斜30°の日射量 \(H_{m,0}\)(kWh/m²/日) \(\times\) ② 補正係数 \(f\)(%)÷ 100
式を日本語で読むと
① 真南・傾斜30°の日射量 \(H_{m,0}\)(プリセットや日射量データの値) に
② 補正係数 \(f\)(%)を100で割った値 を掛けると
③ 実際の設置面(方位・傾斜角)での日射量 \(H_m\) になる
簡単な例
真南・傾斜30°の日射量が3.5kWh/m²/日の地域で、東向きの屋根(傾斜30°・補正係数85%)にパネルを載せるときの日射量は
設置面の日射量 \(H_m\) \(=\) 真南・傾斜30°の日射量(3.5) \(\times\) 補正係数(85%)÷ 100
\(3.5 \times \dfrac{85}{100} = 2.975\)
考え方のポイント
太陽光パネルは、太陽の光を正面から受けるほど多く発電します。日本では太陽が南の空を通るので「真南向き・傾斜30°前後」が1年を通して最も多く日射を受けられる向きで、この計算機ではそれを100%として、ほかの向きは相対値(補正係数)で扱います。 この計算機で使う補正係数の目安は次のとおりです(傾斜角 0°・10°・20°・30°・40° の順)。 南向き:88%・95%・99%・100%・99% 南東・南西向き:88%・93%・96%・96%・95% 東・西向き:88%・88%・87%・85%・82% 水平(0°)は方位に関係なく約88%です。東・西向きでも真南の85%前後は発電するので、南向きの屋根がなくても設置できないわけではありません。ただし北向きは大きく下がるため、この表には含めていません。実際の値は緯度や地域の天候で多少変わるので、あくまで目安として使ってください。
月間発電量(kWh)
数学表記 (一般的な数式)
\(E_{m}\) \(=\) \(H_{m}\) \(\times\) \(K\) \(\times\) \(P\) \(\times\) \(D_{m}\) \(\div\) \(G_{s}\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
⑥ 月間発電量 \(E_m\)(kWh) \(=\) ① 設置面の日射量 \(H_m\)(kWh/m²/日) \(\times\) ② 総合設計係数 \(K\) \(\times\) ③ システム容量 \(P\)(kW) \(\times\) ④ その月の日数 \(D_m\)(日) \(\div\) ⑤ 標準日射強度 \(G_s\)(1 kW/m²)
式を日本語で読むと
① 設置面の日射量 \(H_m\)(1日あたり) に
② 総合設計係数 \(K\)(損失を差し引く係数) を掛け
③ システム容量 \(P\)(kW) を掛けて「1日の発電量」にし
④ その月の日数 \(D_m\) を掛けて1か月分にし
⑤ 標準日射強度 \(G_s\)(1 kW/m²) で割って単位をkWhに揃えると
⑥ 月間発電量 \(E_m\)(kWh) になる
簡単な例
日射量3.5kWh/m²/日の1月(31日)に、システム容量5kW・総合設計係数0.73の太陽光発電で発電する量は
1月の発電量 \(E_1\)(kWh) \(=\) 日射量(3.5) \(\times\) 総合設計係数(0.73) \(\times\) システム容量(5 kW) \(\times\) 日数(31日) \(\div\) 標準日射強度(1 kW/m²)
\(3.5 \times 0.73 \times 5 \times 31 \div 1 = 396.025 \fallingdotseq 396.0\)
考え方のポイント
この式は、太陽光発電の発電量の見積もりに広く使われている JIS C 8907(太陽光発電システムの発電電力量計算方法)の簡易法と同じ考え方です。「システム容量 \(P\) kW」は、パネルに標準日射強度(1 kW/m²)の光が当たったときの出力なので、日射量 \(H_m\)(kWh/m²/日)を \(G_s\)(1 kW/m²)で割ると「1日に何時間ぶん、フルパワーで発電したのと同じか」という時間(等価日照時間)に変わります。それに容量 \(P\) を掛ければ、損失がない場合の1日の発電量(kWh)です。 実際には、パネルが熱くなると出力が落ちる・パワーコンディショナで直流を交流に変えるときに数%失う・汚れや配線でも少し失う、といった損失があるので、それらをまとめた総合設計係数 \(K\)(この計算機の既定値は0.73=約27%の損失)を掛けます。\(K\) の内訳の目安は、温度上昇による損失(年平均で約10%=係数0.9。夏は15〜20%、冬は数%と季節で変わります)・パワーコンディショナの変換損失(約5〜10%=係数0.9〜0.95)・汚れ・配線・経年変化などその他の損失(約10%=係数0.9)で、\(0.9 \times 0.9 \times 0.9 \fallingdotseq 0.73\) がこの既定値の根拠です。実績値がわかっている場合や、寒冷地・高効率機器を使う場合は \(K\) を書き換えて計算してください。 月別モードでは、この式で求めた1月〜12月の \(E_m\) を全部足したものが年間発電量です。
年間発電量(年間平均の日射量から)
数学表記 (一般的な数式)
\(E_{\mathrm{year}}\) \(=\) \(H\) \(\times\) \(K\) \(\times\) \(P\) \(\times\) \(365\) \(\div\) \(G_{s}\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
⑥ 年間発電量 \(E_{\mathrm{year}}\)(kWh) \(=\) ① 年間平均の日射量 \(H\)(kWh/m²/日) \(\times\) ② 総合設計係数 \(K\) \(\times\) ③ システム容量 \(P\)(kW) \(\times\) ④ 1年の日数(365日) \(\div\) ⑤ 標準日射強度 \(G_s\)(1 kW/m²)
式を日本語で読むと
① 年間平均の日射量 \(H\)(1日あたり) に
② 総合設計係数 \(K\) を掛け
③ システム容量 \(P\)(kW) を掛けて「平均的な1日の発電量」にし
④ 1年の日数(365日) を掛けて1年分にし
⑤ 標準日射強度 \(G_s\)(1 kW/m²) で割って単位をkWhに揃えると
⑥ 年間発電量 \(E_{\mathrm{year}}\)(kWh) になる
簡単な例
年間平均の日射量が3.75kWh/m²/日の地域(東京の目安)に、システム容量5kW・総合設計係数0.73の太陽光発電を真南・傾斜30°で設置したときの年間発電量は
年間発電量 \(E_{\mathrm{year}}\)(kWh) \(=\) 年間平均の日射量(3.75) \(\times\) 総合設計係数(0.73) \(\times\) システム容量(5 kW) \(\times\) 365日 \(\div\) 標準日射強度(1 kW/m²)
\(3.75 \times 0.73 \times 5 \times 365 \div 1 = 4995.9375 \fallingdotseq 4996\)
考え方のポイント
簡易モードはこの式で年間発電量を求めます。年間発電量をシステム容量 \(P\) で割った「1kWあたりの年間発電量(kWh/kW/年)」は、地域や設置条件どうしを比べるときの物差しで、日本の多くの地域では真南・傾斜30°でおよそ1,000kWh/kW/年前後になります(上の例では \(4996 \div 5 \fallingdotseq 999\))。見積書の発電量がこの目安から大きく外れていたら、日射量や係数の前提を確認するきっかけになります。 月平均の発電量は年間発電量を12で、1日平均は365で割った値です。月別モードでは各月の発電量を足し合わせて年間発電量を求めるので、月ごとの日数(31日・28日…)の違いも反映されます。
太陽光発電の発電量は「設置面の日射量(kWh/m²/日)× 総合設計係数 K × システム容量(kW)× 日数 ÷ 標準日射強度(1 kW/m²)」で求めるのが基本です。日射量は真南・傾斜30°の値に方位・傾斜の補正係数を掛けて設置面の値に直し、月別に計算して足せば年間発電量、年間平均の日射量なら365日を掛けるだけで年間発電量になります。

用語・記号の解説

記号

\(H_m\) エイチ・エム 設置面(実際の方位・傾斜角)での傾斜面日射量の1日あたりの平均値。単位は kWh/m²/日。\(H\) は日射量を表す慣用の記号で、太陽エネルギーの分野では日射量(irradiation)を \(H\)、日射強度(irradiance)を \(G\) と書き分けるのが通例です。右下の \(m\) は month(月)の頭文字で「何月の値か」を表す添え字です。
\(H_{m,0}\) エイチ・エム・ゼロ 真南・傾斜30°の面での月別日射量(プリセットや公的な日射量データの値)。添え字の \(0\) は「補正する前の基準の値」という意味で付けています。
\(f\) エフ 方位角・傾斜角の補正係数(%)。真南・傾斜30°の日射量を100としたときの相対値です。英語の factor(係数)の頭文字です。
\(K\) ケー 総合設計係数。温度・パワーコンディショナ・汚れや配線などによる損失をまとめて表す係数で、この計算機の既定値は0.73です。係数(coefficient)を表す文字としてよく使われる \(K\) が当てられています。
\(P\) ピー システム容量。太陽電池モジュールの公称最大出力の合計で、単位は kW。英語の power(電力)の頭文字です。
\(D_m\) ディー・エム その月の日数(1月なら31日、2月なら28日)。英語の days(日数)の頭文字で、\(m\) は月を表す添え字です。
\(G_s\) ジー・エス 標準日射強度。太陽電池の出力を決める試験(標準試験条件)で当てる光の強さで、1 kW/m² と決められています。\(G\) は日射強度の慣用記号(global irradiance=全天日射強度の頭文字)、\(s\) は standard(標準)の頭文字です。
\(E_m\) イー・エム 月間発電量。単位は kWh。英語の energy(エネルギー・電力量)の頭文字で、\(m\) は月を表す添え字です。
\(E_{\mathrm{year}}\) イー・イヤー 年間発電量(kWh)。月別モードでは \(E_1\) から \(E_{12}\) までの合計、簡易モードでは年間平均の日射量から直接求めた値です。
\(H\) エイチ 簡易モードで使う、設置面の日射量の年間平均(kWh/m²/日)。月別の \(H_m\) を1年分ならした値です。

用語

日射量 にっしゃりょう 太陽から地面(や屋根)に届く光のエネルギーの量。この計算機では「1m²の面に1日あたり何kWh届くか」(kWh/m²/日)で表します。晴れの日が多い地域・季節ほど大きくなります。
傾斜面日射量 けいしゃめんにっしゃりょう 水平な地面ではなく、屋根のように傾いた面に届く日射量。太陽の高さは季節で変わるので、南向きに30°ほど傾けた面は水平面より年間で多くの日射を受けます。気象観測の「全天日射量」は水平面の値なので、そのまま使うと発電量を少なめに見積もります。
kWh/m²/日 キロワットじ・まい・へいほうメートル・まい・にち キロワットアワー・パー・へいほうメートル・パー・デイ 日射量の単位。1m²の面に1日あたり届くエネルギー(kWh)です。数値をそのまま「1日に何時間、1 kW/m² の強い日差しが当たったのと同じか」(等価日照時間)と読み替えられます。
等価日照時間 とうかにっしょうじかん 日射量(kWh/m²/日)を標準日射強度(1 kW/m²)で割った値で、単位は時間。「フルパワーで発電したのと同じ時間が1日に何時間あるか」を表し、これにシステム容量(kW)を掛けると損失がない場合の1日の発電量(kWh)になります。海外では peak sun hours と呼ばれます。
システム容量 システムようりょう 太陽電池モジュール(パネル)の公称最大出力を全部足した値(kW)。「5kWのシステム」のように太陽光発電の大きさを表す基本の数値で、パネル1枚が400Wなら13枚で5.2kWです。
公称最大出力 こうしょうさいだいしゅつりょく パネル1枚が標準試験条件(日射強度1 kW/m²・パネル温度25℃など)で出せる電力(W)。カタログの「○○W」がこの値で、実際の屋根の上では温度や日射の条件が違うため、これより小さい出力で動く時間がほとんどです。
標準試験条件 ひょうじゅんしけんじょうけん パネルの出力を測るときの決まった条件(日射強度1 kW/m²・パネル温度25℃・決まった光の質)。英語の Standard Test Conditions を略して STC とも書きます。式の \(G_s\)(1 kW/m²)はこの条件の日射強度です。
総合設計係数 そうごうせっけいけいすう 日射量と容量から計算した「理想の発電量」に対して、実際にはどれだけ発電できるかを表す係数。温度による出力低下・パワーコンディショナの変換損失・汚れ・配線損失などをまとめたもので、住宅用ではおよそ0.7〜0.8、この計算機の既定値は0.73です。
パワーコンディショナ パワーコンディショナ パネルが作った直流の電気を、家庭で使える交流に変える装置。「パワコン」と略されます。変換のときに数%の電気が失われ、それが総合設計係数に含まれる損失の一つです。
方位角 ほういかく パネルがどの方角を向いているか。日本では真南向きが最も多く発電し、東・西向きは真南の85%前後、北向きは大きく下がります。この計算機では方位を選ぶと補正係数が自動で入ります。
傾斜角 けいしゃかく パネルの傾きの角度。水平が0°で、日本の住宅では20〜30°前後が多く、年間の発電量は30°前後で最大になります。屋根の勾配「4寸」は約22°、「5寸」は約27°にあたります。
1kWあたりの年間発電量 いちキロワットあたりのねんかんはつでんりょう 年間発電量(kWh)をシステム容量(kW)で割った値(kWh/kW/年)。容量の違うシステムや地域どうしを比べる物差しで、日本の多くの地域では真南・傾斜30°で1,000kWh/kW/年前後が目安です。
経年劣化 けいねんれっか パネルが年数とともに少しずつ出力を落としていくこと。一般に年0.5%前後といわれ、この計算機の式には含まれていません。長期の見積もりでは総合設計係数を少し小さくするか、別途劣化率を掛けて考えます。

前提として理解しておくといいこと

このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。

小数の掛け算・割り算(小学5年)
  • \(3.5 \times 0.73 \times 5\) のような小数の掛け算ができること
  • \(4996 \div 5\) のような割り算で「1kWあたり」の値を出せること
割合・百分率(小学5年)
  • 「85%は全体の0.85倍」のように、百分率(%)を小数に直せること
  • もとにする量 × 割合 = 比べられる量 の関係がわかること(真南の日射量 × 補正係数 = 設置面の日射量)
単位と単位の組み合わせ(小学〜中学)
  • k(キロ)が1000倍を表す接頭語で、\(1\,\mathrm{kW} = 1000\,\mathrm{W}\) だとわかること
  • 「kWh/m²/日」のような組み合わせの単位が、「1m²あたり・1日あたりのkWh」という意味だと読めること
電力・電力量(中学2年 理科)
  • 電力(W・kW)が「電気を作る・使う勢い」、電力量(Wh・kWh)が「作った・使った電気の合計量」だと区別できること
  • 電力量 = 電力 × 時間 の関係がわかること(容量kW × 等価日照時間 = 発電量kWh)
太陽の動きと季節(小学3年〜中学3年 理科)
  • 太陽が東から昇り、南の空を通って西に沈むこと(だから南向きの面が一番多く光を受ける)
  • 太陽の高さが夏は高く冬は低いこと(だからパネルを少し傾けると年間の日射を多く受けられる)

Excelで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
式ごとにシートが分かれたExcelファイルです。貼り付け場所を気にせず、開いてすぐ使えます。
下の表を丸ごとコピーして、ExcelのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「方位角・傾斜角による日射量の補正」を求める表
真南・傾斜30°の日射量(kWh/m²/日) 3.5
方位・傾斜の補正係数(%) 85
設置面の日射量(kWh/m²/日) =B1*B2/100
「月間発電量」を求める表
設置面の日射量(kWh/m²/日) 3.5
総合設計係数 K 0.73
システム容量(kW) 5
その月の日数(日) 31
標準日射強度(kW/m²) 1
月間発電量(kWh) =B1*B2*B3*B4/B5
「年間発電量(年間平均の日射量から)」を求める表
年間平均の日射量(kWh/m²/日) 3.75
総合設計係数 K 0.73
システム容量(kW) 5
年間発電量(kWh) =B1*B2*B3*365
1kWあたりの年間発電量(kWh/kW/年) =B4/B3
月平均の発電量(kWh/月) =B4/12
1日平均の発電量(kWh/日) =B4/365
「月別発電量と年間発電量」を求める表(東京の目安・5kW)
1月の日射量(kWh/m²/日) 3.6
2月の日射量(kWh/m²/日) 3.8
3月の日射量(kWh/m²/日) 4.0
4月の日射量(kWh/m²/日) 4.1
5月の日射量(kWh/m²/日) 4.2
6月の日射量(kWh/m²/日) 3.4
7月の日射量(kWh/m²/日) 3.8
8月の日射量(kWh/m²/日) 4.2
9月の日射量(kWh/m²/日) 3.4
10月の日射量(kWh/m²/日) 3.4
11月の日射量(kWh/m²/日) 3.5
12月の日射量(kWh/m²/日) 3.6
総合設計係数 K 0.73
システム容量(kW) 5
1月の発電量(kWh) =B1*$B$13*$B$14*31
2月の発電量(kWh) =B2*$B$13*$B$14*28
3月の発電量(kWh) =B3*$B$13*$B$14*31
4月の発電量(kWh) =B4*$B$13*$B$14*30
5月の発電量(kWh) =B5*$B$13*$B$14*31
6月の発電量(kWh) =B6*$B$13*$B$14*30
7月の発電量(kWh) =B7*$B$13*$B$14*31
8月の発電量(kWh) =B8*$B$13*$B$14*31
9月の発電量(kWh) =B9*$B$13*$B$14*30
10月の発電量(kWh) =B10*$B$13*$B$14*31
11月の発電量(kWh) =B11*$B$13*$B$14*30
12月の発電量(kWh) =B12*$B$13*$B$14*31
年間発電量(kWh) =SUM(B15:B26)
1kWあたりの年間発電量(kWh/kW/年) =B27/B14
貼り付けると、B列の上の欄が入力欄になり、緑の式のセルが自動計算の結果になります。
1つ目の表は、真南・傾斜30°の日射量3.5に東・西向き(85%)の補正を掛ける表で、B3に2.975と表示されます。2つ目の表は日射量3.5・K=0.73・5kW・31日の月間発電量で、B6に396.025(kWh)と表示されます。
3つ目の表は年間平均の日射量3.75から年間発電量を求める表で、B4に4995.9375(約4,996kWh)、B5に999.1875(1kWあたり約999kWh)と表示されます。
4つ目の表は東京の目安の月別日射量から12か月分の発電量を求めて足す表で、B27の年間発電量は約4,998kWh、B28は約1,000kWh/kW/年になります。B13・B14は各月の式から「$B$13」のように固定参照しているので、係数と容量を書き換えるだけで12か月分がまとめて再計算されます。

Googleスプレッドシートで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
上のExcelファイルをダウンロードし、Googleドライブにアップロードして開くと、そのままスプレッドシートとして使えます。
下の表を丸ごとコピーして、GoogleスプレッドシートのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「方位角・傾斜角による日射量の補正」を求める表
真南・傾斜30°の日射量(kWh/m²/日) 3.5
方位・傾斜の補正係数(%) 85
設置面の日射量(kWh/m²/日) =B1*B2/100
「月間発電量」を求める表
設置面の日射量(kWh/m²/日) 3.5
総合設計係数 K 0.73
システム容量(kW) 5
その月の日数(日) 31
標準日射強度(kW/m²) 1
月間発電量(kWh) =B1*B2*B3*B4/B5
「年間発電量(年間平均の日射量から)」を求める表
年間平均の日射量(kWh/m²/日) 3.75
総合設計係数 K 0.73
システム容量(kW) 5
年間発電量(kWh) =B1*B2*B3*365
1kWあたりの年間発電量(kWh/kW/年) =B4/B3
月平均の発電量(kWh/月) =B4/12
1日平均の発電量(kWh/日) =B4/365
「月別発電量と年間発電量」を求める表(東京の目安・5kW)
1月の日射量(kWh/m²/日) 3.6
2月の日射量(kWh/m²/日) 3.8
3月の日射量(kWh/m²/日) 4.0
4月の日射量(kWh/m²/日) 4.1
5月の日射量(kWh/m²/日) 4.2
6月の日射量(kWh/m²/日) 3.4
7月の日射量(kWh/m²/日) 3.8
8月の日射量(kWh/m²/日) 4.2
9月の日射量(kWh/m²/日) 3.4
10月の日射量(kWh/m²/日) 3.4
11月の日射量(kWh/m²/日) 3.5
12月の日射量(kWh/m²/日) 3.6
総合設計係数 K 0.73
システム容量(kW) 5
1月の発電量(kWh) =B1*$B$13*$B$14*31
2月の発電量(kWh) =B2*$B$13*$B$14*28
3月の発電量(kWh) =B3*$B$13*$B$14*31
4月の発電量(kWh) =B4*$B$13*$B$14*30
5月の発電量(kWh) =B5*$B$13*$B$14*31
6月の発電量(kWh) =B6*$B$13*$B$14*30
7月の発電量(kWh) =B7*$B$13*$B$14*31
8月の発電量(kWh) =B8*$B$13*$B$14*31
9月の発電量(kWh) =B9*$B$13*$B$14*30
10月の発電量(kWh) =B10*$B$13*$B$14*31
11月の発電量(kWh) =B11*$B$13*$B$14*30
12月の発電量(kWh) =B12*$B$13*$B$14*31
年間発電量(kWh) =SUM(B15:B26)
1kWあたりの年間発電量(kWh/kW/年) =B27/B14
掛け算・割り算とSUM関数だけの式なので、Excelと同じ式がそのまま使えます。表を丸ごとコピーしてA1セルに貼り付け、B列を自分の地域の日射量とシステム容量に書き換えてください。

Pythonで計算する方法

capacity_kw = 5            # システム容量 P(kW)
design_factor = 0.73       # 総合設計係数 K
orientation_percent = 100  # 方位・傾斜の補正係数 f(%)。真南・傾斜30°なら100
standard_irradiance = 1    # 標準日射強度 Gs(kW/m²)

# 真南・傾斜30°の月別日射量(kWh/m²/日)。例は東京の目安
irradiation_south30 = [3.6, 3.8, 4.0, 4.1, 4.2, 3.4, 3.8, 4.2, 3.4, 3.4, 3.5, 3.6]
days_in_month = [31, 28, 31, 30, 31, 30, 31, 31, 30, 31, 30, 31]

yearly_kwh = 0
for month, (h0, days) in enumerate(zip(irradiation_south30, days_in_month), start=1):
    h = h0 * orientation_percent / 100                       # 設置面の日射量 Hm
    monthly_kwh = h * design_factor * capacity_kw * days / standard_irradiance  # 月間発電量 Em
    yearly_kwh += monthly_kwh
    print(f"{month:2d}月: {monthly_kwh:.1f} kWh")

print(f"年間発電量: {yearly_kwh:.0f} kWh")
print(f"1kWあたりの年間発電量: {yearly_kwh / capacity_kw:.0f} kWh/kW/年")
print(f"月平均: {yearly_kwh / 12:.1f} kWh/月, 1日平均: {yearly_kwh / 365:.2f} kWh/日")
標準ライブラリだけで動きます。先頭の4つの値(容量・総合設計係数・補正係数・標準日射強度)と月別日射量のリストを自分の条件に書き換えて実行してください。例の条件では年間発電量が約4,998kWh、1kWあたり約1,000kWh/kW/年と表示されます。

数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)

方位角・傾斜角による日射量の補正
Hₘ = Hₘ,₀ × f ÷ 100
H_{m} = H_{m,0} \times \frac{f}{100}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msub><mi>H</mi><mi>m</mi></msub>
    <mo>=</mo>
    <msub><mi>H</mi><mrow><mi>m</mi><mo>,</mo><mn>0</mn></mrow></msub>
    <mo>&#xD7;</mo>
    <mfrac><mi>f</mi><mn>100</mn></mfrac>
  </mrow>
</math>
H_m = H_(m,0) * f / 100
irradiation = baseIrradiation*factor/100
H_m := H_m0*f/100;
H_m = H_m0*f/100;
H_m = H_(m,0)×f/100
月間発電量(kWh)
Eₘ = Hₘ × K × P × Dₘ ÷ Gₛ
E_{m} = \frac{H_{m} \times K \times P \times D_{m}}{G_{s}}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msub><mi>E</mi><mi>m</mi></msub>
    <mo>=</mo>
    <mfrac>
      <mrow>
        <msub><mi>H</mi><mi>m</mi></msub>
        <mo>&#xD7;</mo>
        <mi>K</mi>
        <mo>&#xD7;</mo>
        <mi>P</mi>
        <mo>&#xD7;</mo>
        <msub><mi>D</mi><mi>m</mi></msub>
      </mrow>
      <msub><mi>G</mi><mi>s</mi></msub>
    </mfrac>
  </mrow>
</math>
E_m = (H_m * K * P * D_m) / G_s
monthlyEnergy = irradiation*designFactor*capacity*days/standardIrradiance
E_m := H_m*K*P*D_m/G_s;
E_m = H_m*K*P*D_m/G_s;
E_m = (H_m×K×P×D_m)/G_s
年間発電量(年間平均の日射量から)
E_year = H × K × P × 365 ÷ Gₛ
E_{\mathrm{year}} = \frac{H \times K \times P \times 365}{G_{s}}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msub><mi>E</mi><mtext>year</mtext></msub>
    <mo>=</mo>
    <mfrac>
      <mrow>
        <mi>H</mi>
        <mo>&#xD7;</mo>
        <mi>K</mi>
        <mo>&#xD7;</mo>
        <mi>P</mi>
        <mo>&#xD7;</mo>
        <mn>365</mn>
      </mrow>
      <msub><mi>G</mi><mi>s</mi></msub>
    </mfrac>
  </mrow>
</math>
E_"year" = (H * K * P * 365) / G_s
yearlyEnergy = irradiation*designFactor*capacity*365/standardIrradiance
E_year := H*K*P*365/G_s;
E_year = H*K*P*365/G_s;
E_year = (H×K×P×365)/G_s

ChatGPT に聞いて計算してもらう方法

あなたは太陽光発電の発電量計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。

システム容量5kWの太陽光発電を、真南・傾斜30°の屋根に設置します。総合設計係数は0.73、標準日射強度は1 kW/m²とします。
真南・傾斜30°の月別日射量(kWh/m²/日)は1月から順に 3.6, 3.8, 4.0, 4.1, 4.2, 3.4, 3.8, 4.2, 3.4, 3.4, 3.5, 3.6 です。
月間発電量(kWh)は「日射量 × 総合設計係数 × システム容量 × その月の日数 ÷ 標準日射強度」で求めてください(1年は365日、2月は28日)。
次の値をそれぞれ求めてください。
1. 1月から12月までの月間発電量(kWh、小数第1位まで)
2. 年間発電量(kWh)と、1kWあたりの年間発電量(kWh/kW/年)
3. 月平均と1日平均の発電量

計算に使った式と、実行結果の数値を示してください。

計算ドリル(演習問題)

このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
標準日射強度は1 kW/m²、1年は365日とします。答えと解説は解答ページにあります。


使い方
  1. 1
    数値を入力
    計算したい数値を入力欄に入力します
  2. 2
    計算
    「計算する」ボタンを押します
  3. 3
    結果を確認
    計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
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