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塗料の希釈計算
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巾木・廻り縁の長さ
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排水勾配と高低差
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木材の材積(m³・才)
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フェンスの本数
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木材の収縮量(含水率変化)
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接着剤・コーキングの必要量
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部屋の熱損失の目安
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家具の搬入可否
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収納・棚の容量
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板取り計算
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棚板のたわみと耐荷重
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勾配計算機(%・度・寸勾配・分数の相互変換と長さの計算)

勾配の入力方法を選び、値を入力してください。水平距離・高低差は空欄でもかまいません(入れるとその長さでの高低差・水平距離・斜辺の長さも計算します)。

%
長さも計算する(任意)
勾配の値は上り・下りに関係なく、符号を付けない正の数で入力してください。角度は90°未満です。
計算結果・図
左の入力欄に勾配の値(%・度・寸・分数・高低差と水平距離のどれか)を入れて「計算する」を押すと、ここに結果が表示されます。

このページでできること

  • 勾配を「パーセント(%)」「角度(度)」「寸勾配(○寸)」「分数(1/12・1/100 など)」「高低差と水平距離」のどれか1つで入れると、残りの表記をすべて一度に計算します
  • 水平距離を入れると、その勾配での高低差と斜辺の長さ(実際に材料が必要になる長さ)がわかります
  • 高低差を入れると、その勾配にするために必要な水平距離(スロープや配管の長さ)がわかります
  • 入力した勾配を直角三角形の図で描き、水平距離・高低差・斜辺・角度がどこにあるかを確認できます
  • 式のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
このページは「水平方向にどれだけ進むと、どれだけ上がる(下がる)か」という地面・床・屋根・配管などの勾配を扱います。座標平面の2点から直線の傾きを求めたいときは「傾き計算機」を、段のついた階段の蹴上げ・踏面・角度を求めたいときは「階段計算機」をお使いください(どちらも関連ページからたどれます)。

この計算は何の役に立つ?

玄関や店舗入口に段差解消スロープを設ける(介護・バリアフリー)

車いす用スロープの勾配の例としてよく使われる値に「1/12」(水平12に対して高さ1)があります。高低差60cmの玄関にこの勾配でスロープを作るなら、必要な水平距離は \(60 \times 12 = 720\) cm(7.2m)、板の長さ(実長)は約7.22mです。
「そんな長さは取れない」という場合に勾配を 1/8 にすると水平距離は4.8mで済みますが、角度は約7.1°と急になります。どの勾配が適切かは用途や利用者、適用される基準によって変わるため、施設の設計では建築士や自治体の基準を確認してください。

排水管・雨水ますの「水勾配」をつける(外構・水回りのDIY)

排水管や側溝には、水が自然に流れるように緩い下り勾配(水勾配)をつけます。図面では「1/100」「1/50」のような分数で書かれることが多く、1/100 なら水平距離3mの配管の両端で \(3000 \div 100 = 30\) mmの落差が要ります。
長い配管ほど必要な落差が大きくなるため、「出口の高さが足りるか」を配管する前に計算しておくと、埋め戻した後で勾配不足に気づく失敗を防げます。適切な勾配は管の太さや用途で変わるので、メーカーや自治体の施工要領に従ってください。

屋根の寸勾配から角度・垂木の長さを知る(建築・DIYの小屋づくり)

日本の屋根は「4寸勾配」(水平10に対して高さ4)のように寸勾配で表します。角度にすると \(\arctan 0.4 \fallingdotseq 21.8^\circ\)、パーセントでは40%です。
物置の片流れ屋根を水平幅3mで4寸勾配にするなら、高低差は \(3 \times 0.4 = 1.2\) m、屋根に沿った長さ(垂木の長さの目安)は \(\sqrt{3^{2} + 1.2^{2}} \fallingdotseq 3.23\) mです。屋根材ごとに施工できる最低勾配が決まっているため、材料選びの前に勾配の換算をしておくと打ち合わせが早くなります。

道路標識の「勾配10%」や鉄道の「25‰」を読み取る(運転・自転車・鉄道)

道路標識の「10%」は水平100mで10m上がる坂で、角度にすると約5.7°です。「10% = 10°」ではありません。自転車では8〜10%の坂はかなりきつく感じるので、ルート選びの目安になります。
鉄道は勾配をパーミル(‰)で表し、25‰は水平1000mで25m上がる勾配(2.5%・約1.4°)です。角度にすると小さくても、重い列車にとっては大きな負担になるため、鉄道では細かい単位の‰が使われています。

駐車場・アプローチ・土間コンクリートの勾配を決める(外構工事)

駐車場やベランダの土間には、雨水がたまらないように 1〜2% 程度の水勾配をつけて仕上げることが多く、奥行き5mの駐車場を2%にするなら、手前と奥で \(5 \times 0.02 = 0.1\) m(10cm)の高低差になります。
逆に道路から玄関までのアプローチが急すぎると、雨の日に滑りやすくなったり車の底をこすったりするため、高低差と水平距離から勾配(%と角度)を確かめてから設計します。

三角比 tan と arctan の使いどころを実感する(中学・高校の数学)

勾配は「高さ ÷ 底辺」なので、直角三角形の \(\tan\theta\) そのものです。「勾配1/12は何度か」を求める計算は、高校数学で習う逆三角関数(\(\arctan\))の最も身近な出番の一つです。
また「水平距離と高低差から斜辺を求める」計算は、中学で習う三平方の定理そのものです。教科書の公式が、スロープや屋根という実物の寸法につながっていることを確かめてみてください。

式と図

勾配(高低差と水平距離の比)
数学表記 (一般的な数式)
\(i\) \(=\) \(h\) \(\div\) \(L\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
勾配 \(i\) \(=\) 高低差 \(h\) \(\div\) 水平距離 \(L\)
式を日本語で読むと
高低差 \(h\)
水平距離 \(L\) で割ると
勾配 \(i\) になる(「水平に1進むといくつ上がるか」の値)
簡単な例
高低差60cmの段差を、水平距離7.2m(=720cm)のスロープで上るときの勾配は
勾配 \(i\) \(=\) 高低差(60cm) \(\div\) 水平距離(720cm)
\(60 \div 720 = \dfrac{1}{12} \fallingdotseq 0.0833\)
考え方のポイント
勾配とは「水平に進んだ長さに対して、どれだけ上がる(下がる)か」の割合です。図のように、水平距離 \(L\) と高低差 \(h\) を2辺とする直角三角形を考えると、勾配 \(i\) は「高さ ÷ 底辺」、つまり三角比の \(\tan\theta\)(正接)そのものです。 高低差と水平距離は同じ単位に揃えてから割ります(60cm ÷ 7.2m ではなく 60cm ÷ 720cm)。単位を揃えれば、勾配は単位のないただの数になります。 ここで割るのは「斜面に沿った長さ」ではなく「真上から見た水平の長さ」です。この違いは、最後の「高低差・水平距離・斜辺の長さ」の式で扱います。
パーセント(%)と寸勾配(寸)
数学表記 (一般的な数式)
\(p\) \(=\) \(i\) \(\times\) \(100\)
\(k\) \(=\) \(i\) \(\times\) \(10\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
パーセント勾配 \(p\) \(=\) 勾配 \(i\) \(\times\) 100(水平100あたりに直す)
寸勾配 \(k\) \(=\) 勾配 \(i\) \(\times\) 10(水平10あたりに直す)
式を日本語で読むと
勾配 \(i\)
100 を掛けると
パーセント勾配 \(p\) になる(水平に100進むと \(p\) 上がる)
同じ勾配 \(i\) に 10 を掛けると
寸勾配 \(k\) になる(水平に10進むと \(k\) 上がる)
簡単な例
勾配 \(i = 0.4\)(水平10mで4m上がる屋根)をパーセントと寸勾配で表すと
パーセント勾配 \(p\) \(=\) 勾配(0.4) \(\times\) 100
寸勾配 \(k\) \(=\) 勾配(0.4) \(\times\) 10
\(0.4 \times 100 = 40\ (\%)\)
\(0.4 \times 10 = 4\)
考え方のポイント
パーセント勾配は「水平に100進むと何上がるか」、寸勾配は「水平に10進むと何上がるか」で、どちらも勾配 \(i\) の見せ方を変えただけです。道路標識の「10%」は水平100mで10m上がる坂、屋根の「4寸勾配」は水平10に対して高さ4(=40%)を意味します。「寸」は本来は長さの単位(約3.03cm)ですが、寸勾配では水平1尺(=10寸)に対して何寸上がるかという比の呼び名なので、実際の長さがmでもmmでも同じ言い方をします。10寸勾配(水平10に対して高さ10)は45°で、「矩勾配(かねこうばい)」と呼びます。 鉄道などで使うパーミル(‰)は「水平に1000進むと何上がるか」なので、\(i \times 1000\) です(25‰ = 2.5%)。
分数表記(1/n)
数学表記 (一般的な数式)
\(n\) \(=\) \(L\) \(\div\) \(h\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
分母 \(n\)(勾配 \(1/n\) の \(n\)) \(=\) 水平距離 \(L\) \(\div\) 高低差 \(h\)
式を日本語で読むと
水平距離 \(L\)
高低差 \(h\) で割ると
分母 \(n\) になる(水平に \(n\) 進むと1上がる勾配 \(1/n\))
簡単な例
高低差60cm・水平距離720cmのスロープを分数で表すと
分母 \(n\) \(=\) 水平距離(720cm) \(\div\) 高低差(60cm)
\(720 \div 60 = 12\)
\(\dfrac{1}{n} = \dfrac{1}{12}\)
考え方のポイント
スロープや排水の勾配は「1/12」「1/100」のように、分子を1にした分数で表すのが慣例です。分母 \(n\) は「水平に \(n\) 進むと1上がる」という意味で、\(n\) が大きいほど緩い勾配です。これは勾配 \(i\) の逆数(\(n = 1 \div i\))でもあります。 例えば車いす用スロープの目安としてよく使われる「1/12」は、段差1に対して水平12の長さが要るという意味で、高低差60cmなら水平距離は \(60 \times 12 = 720\) cmになります。この計算機では \(n\) が割り切れないときは小数で表示します(例:4寸勾配は \(10 \div 4 = 2.5\) なので \(1/2.5\))。
角度(度)
数学表記 (一般的な数式)
\(\theta\) \(=\) \(\arctan\) \((\) \(i\) \()\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
角度 \(\theta\) \(=\) \(\arctan\) \((\) 勾配 \(i\) \()\)
式を日本語で読むと
勾配 \(i\) を逆正接 \(\arctan\)(\(\tan\) の逆の計算)に入れると
角度 \(\theta\) になる
簡単な例
勾配 1/12(\(i \fallingdotseq 0.0833\))のスロープの角度は
角度 \(\theta\) \(=\) \(\arctan\) \((\) 勾配(1/12) \()\)
\(\theta = \arctan\dfrac{1}{12} \fallingdotseq 4.76^\circ\)
考え方のポイント
勾配 \(i\) は直角三角形の「高さ ÷ 底辺」なので、三角比でいう \(\tan\theta\) です。したがって角度 \(\theta\) は \(\tan\) の逆の計算 \(\arctan\)(アークタンジェント。電卓では \(\tan^{-1}\) キー)で求めます。逆に角度から勾配を求めるときは \(i = \tan\theta\) です。 パーセント勾配と角度は比例しません。10%は約5.7°ですが、100%は45°、200%でも約63.4°です(角度が90°に近づくほど、勾配の値は限りなく大きくなります)。「勾配10% = 10°」ではないことに注意してください。
高低差・水平距離・斜辺の長さ
数学表記 (一般的な数式)
\(h\) \(=\) \(L\) \(\times\) \(i\)
\(L\) \(=\) \(h\) \(\div\) \(i\)
\(s\) \(=\) \(\sqrt{L^{2} + h^{2}}\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
高低差 \(h\) \(=\) 水平距離 \(L\) \(\times\) 勾配 \(i\)
水平距離 \(L\) \(=\) 高低差 \(h\) \(\div\) 勾配 \(i\)
斜辺の長さ \(s\) \(=\) 水平距離 \(L\) の2乗と高低差 \(h\) の2乗の和の平方根
式を日本語で読むと
水平距離 \(L\)
勾配 \(i\) を掛けると
高低差 \(h\) になる(水平距離がわかっているとき)
逆に 高低差 \(h\) を勾配 \(i\) で割ると
水平距離 \(L\) になる(高低差がわかっているとき)
水平距離 \(L\) の2乗と高低差 \(h\) の2乗の和の平方根 を計算する(三平方の定理)と
斜辺の長さ \(s\) になる(斜面に沿った実際の長さ)
簡単な例
勾配 1/12 で高低差60cm(0.6m)を上るスロープに必要な水平距離と、斜面に沿った長さは
水平距離 \(L\) \(=\) 高低差(0.6m) \(\div\) 勾配(1/12)
斜辺の長さ \(s\) \(=\) 水平距離(7.2m)の2乗と高低差(0.6m)の2乗の和の平方根
\(L = 0.6 \div \dfrac{1}{12} = 0.6 \times 12 = 7.2\ (\mathrm{m})\)
\(s = \sqrt{7.2^{2} + 0.6^{2}} = \sqrt{51.84 + 0.36} = \sqrt{52.2} \fallingdotseq 7.225\ (\mathrm{m})\)
考え方のポイント
勾配の式 \(i = h \div L\) を変形すると、水平距離から高低差(\(h = L \times i\))、高低差から水平距離(\(L = h \div i\))が求められます。「この段差をこの勾配で上るには、どれだけの長さが要るか」「この長さの配管で、どれだけ落差がつくか」という実務の疑問は、どちらもこの変形です。 斜辺 \(s\) は斜面そのものの長さ(実長)で、スロープの板や屋根の垂木、配管など、実際に材料が必要になる長さです。水平距離と高低差を2辺とする直角三角形の斜辺なので、三平方の定理で求めます。緩い勾配では斜辺と水平距離はほとんど同じ長さですが(1/12 なら約0.35%長いだけ)、屋根のような急な勾配では差が大きくなります(4寸勾配で約7.7%、矩勾配(45°)で約41%長くなります)。
勾配は「高低差 ÷ 水平距離」がすべての基本です。パーセント(×100)・寸勾配(×10)・パーミル(×1000)・分数(分母 = 水平距離 ÷ 高低差)は同じ値の見せ方の違いで、角度だけは \(\arctan\) で求めます(パーセントと角度は比例しません)。長さは \(h = L \times i\)、\(L = h \div i\)、斜辺 \(s = \sqrt{L^{2} + h^{2}}\) で計算します。

用語・記号の解説

記号

\(i\) アイ 勾配(高低差 ÷ 水平距離)。英語で勾配を意味する inclination(傾き)の頭文字に由来するといわれ、土木・建築の図面でも勾配を \(i\) で表すことがあります。単位のないただの数で、\(\tan\theta\) と同じ値です。
\(h\) エイチ 高低差。height(高さ)の頭文字です。段差の高さ、屋根の棟と軒の高さの差、配管の両端の高さの差などにあたります。
\(L\) エル 水平距離。このページでは length(長さ)の頭文字を使っています。斜面を真上から見たときの長さで、斜面に沿った長さ(斜辺 \(s\))ではありません。
\(p\) ピー パーセント勾配。percent の頭文字です。\(p = i \times 100\) で、「水平に100進むと \(p\) 上がる」ことを表します。
\(k\) ケー 寸勾配の値。\(k = i \times 10\) で、「水平に10進むと \(k\) 上がる」ことを表します(4寸勾配なら \(k = 4\))。
\(n\) エヌ 分数表記 \(1/n\) の分母。\(n = L \div h = 1 \div i\) で、「水平に \(n\) 進むと1上がる」ことを表します(1/12 なら \(n = 12\))。
\(\theta\) シータ 水平面に対する斜面の角度(傾斜角)。ギリシャ文字のシータで、角度を表す文字としてよく使われます。\(\theta = \arctan i\) で求めます。
\(s\) エス 斜辺の長さ(実長)。このページでは slope(斜面)の頭文字を使っています。\(s = \sqrt{L^{2} + h^{2}}\) で求めます。
\(\tan\) タンジェント 正接。直角三角形の「高さ ÷ 底辺」の値で、tangent(接線)の略です。勾配 \(i\) は \(\tan\theta\) そのものです。
\(\arctan\) アークタンジェント タンジェントインバース(\(\tan^{-1}\)) 逆正接。「\(\tan\) の値がこれになる角度」を返す計算で、\(\tan^{-1}\) とも書きます。勾配から角度を求めるときに使います。
\(\sqrt{\ }\) ルート 平方根。「2乗するとその数になる正の数」を表します。三平方の定理で斜辺を求めるときに使います(例:\(\sqrt{25} = 5\))。
\(\fallingdotseq\) ほぼ等しい 「およそ等しい」を表す記号。割り切れない値や \(\arctan\) の結果を、小数で丸めて書くときに使います。

用語

勾配 こうばい 水平に進んだ長さに対して、どれだけ上がる(下がる)かの割合。高低差 ÷ 水平距離で求めます。同じ勾配を、パーセント(%)・寸勾配(寸)・パーミル(‰)・分数(1/n)・角度(°)のいろいろな表記で表します。
高低差 こうていさ 勾配の始まりと終わりの高さの差。段差の高さ、屋根の棟から軒までの高さ、配管の入口と出口の高さの差などがこれにあたります。落差ともいいます。
水平距離 すいへいきょり 勾配の始まりから終わりまでを真上から見たときの長さ。斜面に沿って測った長さ(実長)より必ず短くなります。勾配の計算では、この水平距離で高低差を割ります。
斜辺 しゃへん 直角三角形で、直角の向かい側にある一番長い辺。勾配の図では斜面そのものにあたり、その長さが実長です。
実長 じっちょう 斜面に沿って測った実際の長さ(斜辺の長さ)。スロープの板・屋根の垂木・配管など、材料として実際に必要になる長さはこちらです。水平距離と高低差から三平方の定理で求めます。
パーセント勾配 パーセントこうばい 「水平に100進むと何上がるか」で勾配を表す言い方。道路標識の「10%」や、外構・造成の図面でよく使われます。勾配 × 100 で求めます。
パーミル パーミル 1000分のいくつかを表す単位(記号 ‰)。鉄道の勾配は「25‰」のように表し、水平1000mで25m上がる勾配です。勾配 × 1000 で求めます(25‰ = 2.5%)。
寸勾配 すんこうばい 屋根の勾配を「水平に10(1尺)進むと何寸上がるか」で表す日本の言い方。4寸勾配なら水平10に対して高さ4(=40%、約21.8°)です。実際の長さの単位がmでもmmでも、比なので同じ言い方をします。
矩勾配 かねこうばい 10寸勾配(水平10に対して高さ10)のこと。角度は45°で、パーセントでは100%です。「矩」は直角・直角定規を意味する大工の言葉です。
分数勾配
(1/n)
ぶんすうこうばい 「水平に n 進むと1上がる」勾配を 1/n と書く表記。スロープの「1/12」、排水管の「1/100」「1/50」のように使います。n が大きいほど緩い勾配です。
傾斜角 けいしゃかく 水平面に対する斜面の角度。勾配を角度(°)で表したもので、勾配 \(i\) から \(\arctan\) で求めます。パーセント勾配と角度は比例しないことに注意してください(10%は約5.7°ですが、100%は45°です)。
正接 せいせつ 三角比の \(\tan\)(タンジェント)のこと。直角三角形の「高さ ÷ 底辺」の値で、勾配の値そのものです。
逆正接 ぎゃくせいせつ \(\tan\) の逆の計算(\(\arctan\))。「\(\tan\) の値がこれになる角度は何度か」を返します。関数電卓では \(\tan^{-1}\) キー、Excel では ATAN 関数です。
三平方の定理 さんへいほうのていり 直角三角形で「底辺の2乗 + 高さの2乗 = 斜辺の2乗」が成り立つという定理。ピタゴラスの定理ともいいます。水平距離と高低差から斜辺(実長)を求めるときに使います。
水勾配 みずこうばい 水が自然に流れるように床・地面・配管につける緩い勾配のこと。排水勾配ともいいます。排水管では 1/100・1/50 のような分数、ベランダや土間の床では 1%〜2% のようなパーセントで表すことが多い勾配です。

前提として理解しておくといいこと

このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。

割合と百分率(小学5年)
  • 「割合 = 比べる量 ÷ もとにする量」の形で、勾配(高低差 ÷ 水平距離)が割合の一種だとわかること
  • 0.05 を 5%、0.4 を 40% のように、小数と百分率(%)を行き来できること
分数と小数の変換・逆数(小学5〜6年)
  • \(\dfrac{1}{12}\) を小数(約0.0833)に直せること。逆に 0.05 を \(\dfrac{1}{20}\) のような分数で表せること
  • 「\(\dfrac{1}{12}\) で割る」が「12を掛ける」と同じ(逆数を掛ける)だとわかること
長さの単位の換算(小学2〜3年)
  • 1m = 100cm、1cm = 10mm の関係がわかり、高低差と水平距離を同じ単位に揃えられること
直角三角形と三平方の定理(中学3年)
  • 直角三角形で「底辺² + 高さ² = 斜辺²」が成り立つこと(例:3・4・5)
  • 水平距離と高低差を2辺とする直角三角形を思い浮かべ、斜辺が斜面の実長にあたるとイメージできること
三角比 tan と逆三角関数(高校 数学I・数学III)
  • \(\tan\theta\) が直角三角形の「高さ ÷ 底辺」であり、勾配の値そのものだとわかること
  • \(\arctan\)(\(\tan^{-1}\))が「\(\tan\) の値から角度を返す計算」だとわかること(計算自体は電卓やExcelでかまいません)
  • パーセント勾配と角度が比例しないこと(100% = 45°)を、\(\tan\) のグラフの形からイメージできること

Excelで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
式ごとにシートが分かれたExcelファイルです。貼り付け場所を気にせず、開いてすぐ使えます。
下の表を丸ごとコピーして、ExcelのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「勾配(高低差 ÷ 水平距離)」を求める表
高低差 h(cm) 60
水平距離 L(cm) 720
勾配 i =B1/B2
「パーセント(%)と寸勾配(寸)」を求める表
勾配 i 0.4
パーセント勾配 p(%) =B1*100
寸勾配 k(寸) =B1*10
パーミル(‰) =B1*1000
「分数表記(1/n)の分母」を求める表
高低差 h(cm) 60
水平距離 L(cm) 720
分母 n(勾配 1/n) =B2/B1
「角度(度)」を求める表
勾配 i =1/12
角度 θ(°) =DEGREES(ATAN(B1))
「高低差・水平距離・斜辺の長さ」を求める表
高低差 h(m) 0.6
勾配 i =1/12
水平距離 L(m) =B1/B2
斜辺の長さ s(m) =SQRT(B3^2+B1^2)
貼り付けると、B列の上の行が入力欄になり、最後の行が自動計算の結果になります。
1つ目の表のB3は約0.0833(=1/12)、2つ目の表は40・4・400、3つ目の表のB3は12、4つ目の表のB2は約4.76になります。
「ATAN」は逆正接(arctan)を求める関数で、答えがラジアンという単位で返ってくるため、「DEGREES」で度に直しています。「SQRT」は平方根、「^2」は2乗です。
5つ目の表は「高低差 ÷ 勾配」で水平距離7.2mを求め、三平方の定理で斜辺約7.225mを求めています。水平距離から高低差を求めたいときは、B3の式を「=水平距離*B2」に変えてください。

Googleスプレッドシートで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
上のExcelファイルをダウンロードし、Googleドライブにアップロードして開くと、そのままスプレッドシートとして使えます。
下の表を丸ごとコピーして、GoogleスプレッドシートのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「勾配(高低差 ÷ 水平距離)」を求める表
高低差 h(cm) 60
水平距離 L(cm) 720
勾配 i =B1/B2
「パーセント(%)と寸勾配(寸)」を求める表
勾配 i 0.4
パーセント勾配 p(%) =B1*100
寸勾配 k(寸) =B1*10
パーミル(‰) =B1*1000
「分数表記(1/n)の分母」を求める表
高低差 h(cm) 60
水平距離 L(cm) 720
分母 n(勾配 1/n) =B2/B1
「角度(度)」を求める表
勾配 i =1/12
角度 θ(°) =DEGREES(ATAN(B1))
「高低差・水平距離・斜辺の長さ」を求める表
高低差 h(m) 0.6
勾配 i =1/12
水平距離 L(m) =B1/B2
斜辺の長さ s(m) =SQRT(B3^2+B1^2)
Excelと同じ式(ATAN・DEGREES・SQRT も同じ関数名)がそのまま使えます。表を丸ごとコピーしてA1セルに貼り付け、B列を自分の数値に書き換えてください。

Pythonで計算する方法

import math

rise = 0.6        # 高低差 h(m)
run = 7.2         # 水平距離 L(m)

gradient = rise / run                          # 勾配 i(= tanθ)
percent = gradient * 100                       # パーセント勾配(%)
permille = gradient * 1000                     # パーミル(‰)
sun = gradient * 10                            # 寸勾配(寸)
denominator = run / rise                       # 分数表記 1/n の n
angle_deg = math.degrees(math.atan(gradient))  # 角度(°)。atan の答えはラジアンなので度に直す
hypotenuse = math.sqrt(run ** 2 + rise ** 2)   # 斜辺の長さ(実長・m)

print(f"勾配: {gradient:.4f}")
print(f"パーセント: {percent:.2f} %")
print(f"パーミル: {permille:.2f} ‰")
print(f"寸勾配: {sun:.2f} 寸")
print(f"分数表記: 1/{denominator:.1f}")
print(f"角度: {angle_deg:.2f} °")
print(f"斜辺の長さ: {hypotenuse:.3f} m")

# 逆に、勾配と高低差から必要な水平距離を求める
target_gradient = 1 / 12   # 目標の勾配(1/12)
rise2 = 0.6                # 高低差(m)
run2 = rise2 / target_gradient
print(f"勾配 1/12 で高低差 {rise2} m を上るのに必要な水平距離: {run2:.3f} m")
標準ライブラリだけで動きます。math.atan() が逆正接(arctan)で、答えがラジアンで返るので math.degrees() で度に直しています。先頭の高低差・水平距離を自分の数値に書き換えて実行してください。

数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)

勾配(高低差と水平距離の比)
i = h ÷ L
i = \frac{h}{L}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>i</mi>
    <mo>=</mo>
    <mfrac><mi>h</mi><mi>L</mi></mfrac>
  </mrow>
</math>
i = h / L
h/L
i := h/L;
i = h/L;
i = h/L
パーセント(%)と寸勾配(寸)
p = i × 100,  k = i × 10
p = 100\,i,\quad k = 10\,i
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>p</mi><mo>=</mo><mn>100</mn><mo>&#x2062;</mo><mi>i</mi>
    <mo>,</mo>
    <mi>k</mi><mo>=</mo><mn>10</mn><mo>&#x2062;</mo><mi>i</mi>
  </mrow>
</math>
p = 100 i,  k = 10 i
{100*i, 10*i}
p := 100*i;  k := 10*i;
p = 100*i; k = 10*i;  % i は勾配(先に i = h/L; を実行しておく)
p = 100i, k = 10i
分数表記(1/n)
n = L ÷ h
n = \frac{L}{h}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>n</mi>
    <mo>=</mo>
    <mfrac><mi>L</mi><mi>h</mi></mfrac>
  </mrow>
</math>
n = L / h
L/h
n := L/h;
n = L/h;
n = L/h
角度(度)
θ = arctan(i)
\theta = \arctan i
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>θ</mi>
    <mo>=</mo>
    <mi>arctan</mi>
    <mo>&#x2061;</mo>
    <mi>i</mi>
  </mrow>
</math>
theta = arctan(i)
ArcTan[i]*180/Pi
theta := arctan(i)*180/Pi;
theta = atand(i);  % i は勾配(先に i = h/L; を実行しておく)
θ = tan^(-1)(i)
高低差・水平距離・斜辺の長さ
h = L × i,  L = h ÷ i,  s = √(L² + h²)
h = L\,i,\quad L = \frac{h}{i},\quad s = \sqrt{L^{2} + h^{2}}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>h</mi><mo>=</mo><mi>L</mi><mo>&#x2062;</mo><mi>i</mi>
    <mo>,</mo>
    <mi>L</mi><mo>=</mo><mfrac><mi>h</mi><mi>i</mi></mfrac>
    <mo>,</mo>
    <mi>s</mi><mo>=</mo>
    <msqrt><msup><mi>L</mi><mn>2</mn></msup><mo>+</mo><msup><mi>h</mi><mn>2</mn></msup></msqrt>
  </mrow>
</math>
h = L i,  L = h / i,  s = sqrt(L^2 + h^2)
{L*i, h/i, Sqrt[L^2 + h^2]}
h := L*i;  L := h/i;  s := sqrt(L^2 + h^2);
h = L*i; L = h/i; s = sqrt(L^2 + h^2);  % i は勾配(先に i = h/L; を実行しておく)
h = Li, L = h/i, s = √(L^2 + h^2)

ChatGPT に聞いて計算してもらう方法

あなたは建築・土木の勾配計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。

高低差60cmを水平距離7.2mのスロープで上ります。
次の値をそれぞれ求めてください。
1. 勾配(高低差 ÷ 水平距離。単位を揃えること)
2. パーセント勾配(%)、パーミル(‰)、寸勾配(寸)
3. 分数表記 1/n の n
4. 角度(度。arctan を使い、ラジアンを度に直すこと)
5. 斜辺の長さ(実長。三平方の定理)

計算に使った式と、実行結果の数値を示してください。

計算ドリル(演習問題)

このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。


使い方
  1. 1
    数値を入力
    計算したい数値を入力欄に入力します
  2. 2
    計算
    「計算する」ボタンを押します
  3. 3
    結果を確認
    計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
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