化学式を入力して「計算する」を押してください。分子量(モル質量)と、元素ごとの内訳(個数・原子量・質量・質量パーセント)、質量の構成比の円グラフを表示します。
このページでできること
- 化学式(例:\(\mathrm{H_2O}\)、\(\mathrm{Al_2(SO_4)_3}\))を入力するだけで、分子量(モル質量 g/mol)がその場でわかります
- 元素ごとの「個数・原子量・質量・質量パーセント」の内訳表と、質量の構成比の円グラフも同時に表示します
- 丸括弧()・角括弧[]のネスト、水和物のドット区切り(例:CuSO4.5H2O)にも対応しています
- 式のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
この計算は何の役に立つ?
「0.1 mol/L の食塩水を1L作りたい」とき、必要な塩化ナトリウムは 分子量(式量)58.44 × 0.1 mol = 約5.84 g と計算できます。
化学・生物・医薬の実験室では、溶液を作るたびに「モル数 × モル質量 = 量るべきグラム数」という換算を行うので、分子量はまさに毎日使われている数値です。
飲み薬の候補分子を選ぶとき、製薬の世界では「分子量500以下」がよく使われる目安の1つです(リピンスキーの法則。分子が大きすぎると体に吸収されにくくなるため)。
新薬の候補を絞り込む創薬研究者にとって、分子量は最初にチェックする基本の指標です。
代表的な窒素肥料の尿素 \(\mathrm{CH_4N_2O}\)(分子量60.056)は、窒素の質量パーセントが \(28.014 \div 60.056 \times 100 \fallingdotseq 46.6\%\) です。肥料袋に書かれている「窒素46%」はこの計算そのものです。
農家や園芸家が「畑に窒素を何g入れるには肥料が何g必要か」を考えるとき、質量パーセントの式が土台になっています。
血糖値は日本ではmg/dL、海外の論文などではmmol/Lで書かれます。この換算にはブドウ糖 \(\mathrm{C_6H_{12}O_6}\) の分子量180.156が使われていて、「mg/dL ÷ 18 ≒ mmol/L」という係数18はブドウ糖の分子量から来ています(180.156 ÷ 10 ≒ 18)。
検査値の国際比較や医療機器の表示切り替えの裏側で、分子量が働いている例です。
「炭素1トンを燃やすとCO₂は約3.67トン」という環境分野の換算係数は、\(\mathrm{CO_2}\) の分子量44.009 ÷ 炭素の原子量12.011 ≒ 3.664 から来ています。燃えるときに酸素が結びつく分、重さが増えるわけです。
企業の温室効果ガス排出量の報告や、カーボンフットプリントの計算で実際に使われている考え方です。
式と図
用語・記号の解説
記号
| \(M\) | エム | 分子量(モル質量)。化学式に含まれる全原子の原子量の合計です。モル質量として使うときの単位はg/mol(グラム毎モル)です。 |
| \(w_i\) | ダブリュー・アイ | 元素 \(i\) の原子量。炭素12を基準(12)としたときの、その元素の原子1個の相対的な質量です。(例:Hは1.008、Oは15.999) |
| \(n_i\) | エヌ・アイ | 化学式の中に元素 \(i\) の原子が何個あるか。(例:\(\mathrm{H_2O}\) ならHが2個、Oが1個) |
| \(\sum\) | シグマ | 「すべて足し合わせる」という意味の記号。ここでは「元素ごとに計算した 原子量 × 個数 を、全元素分足す」ことを表します。 |
| \(P\) | ピー | 元素の質量パーセント。化合物全体の質量のうち、その元素が占める割合を百分率(%)で表したものです。 |
用語
| 原子量 | げんしりょう | 原子1個の質量を、炭素原子(炭素12)を基準の12として相対的に表した数。水素は約1.008、酸素は約15.999です。周期表に載っている値で、このページの計算機にはIUPAC(国際純正・応用化学連合)の簡略版の値が入っています。 |
| 分子量 | ぶんしりょう | 分子1個の質量を原子量と同じ基準で表した数。分子をつくる全原子の原子量を足すと求められます。原子量と同じく相対値なので、単位はありません。 |
| モル質量 | モルしつりょう | 物質1mol(=6.02×10²³個の粒)あたりの質量。単位はg/mol。数値は分子量(式量)と同じになるため、このページでは分子量とモル質量を同じ計算として扱います(例:水の分子量18.015 → モル質量18.015 g/mol)。 |
| 式量 | しきりょう | 塩化ナトリウム \(\mathrm{NaCl}\) のようなイオン結晶や金属は、そもそも「分子」という粒を作らないため、「分子量」の代わりに組成式に含まれる原子量の合計を「式量」と呼びます。計算のやり方は分子量とまったく同じです。 |
| 化学式 | かがくしき | 元素記号と数字で物質の成り立ちを表した式。分子式(例:\(\mathrm{H_2O}\))・組成式(例:\(\mathrm{NaCl}\))などをまとめた呼び方です。右下の小さい数字(添字)は直前の原子(または括弧のまとまり)の個数を表します。 |
| 組成式 | そせいしき | 物質をつくる原子(イオン)の種類と数の比を、最も簡単な整数比で表した式。イオン結晶(例:\(\mathrm{NaCl}\))や金属のように分子を作らない物質はこちらで表します。 |
| 水和物 | すいわぶつ | 結晶の中に水の分子(結晶水)を含む物質。硫酸銅(II)五水和物 \(\mathrm{CuSO_4 \cdot 5H_2O}\) のように、本体と結晶水をドット(・)でつないで書きます。分子量の計算では、ドットの後ろの部分もまとめて足します。 |
| 物質量 (mol) |
ぶっしつりょう(モル) | 粒(原子・分子)の個数で量を数える単位。1molは約6.02×10²³個です。「質量(g)÷ モル質量(g/mol)=物質量(mol)」の関係があり、分子量(モル質量)はgとmolを行き来する換算係数の役割をします。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
| 原子・分子と化学式(中学2年 理科) |
|
| 原子量と分子量(高校 化学基礎) |
|
| 割合と百分率(小学5年) |
|
| 小数の掛け算・足し算(小学5年) |
|
Excelで計算する方法
| Hの原子量 | 1.008 |
| Hの個数 | 2 |
| Oの原子量 | 15.999 |
| Oの個数 | 1 |
| 分子量(g/mol) | =B1*B2+B3*B4 |
| Alの原子量 | 26.982 |
| Alの個数 | 2 |
| Sの原子量 | 32.06 |
| Sの個数 | 3 |
| Oの原子量 | 15.999 |
| Oの個数 | 12 |
| 分子量(g/mol) | =B1*B2+B3*B4+B5*B6 |
| Oの質量(原子量×個数) | 15.999 |
| 分子量 | 18.015 |
| Oの質量パーセント(%) | =B1/B2*100 |
「*」が掛け算、「/」が割り算の記号です。1つ目の表は「=B1*B2+B3*B4」で「Hの原子量×個数 + Oの原子量×個数」を計算しており、B5に18.015と表示されます。
2つ目の表(括弧のある式)では、括弧を展開した後の個数(Alは2個、Sは3個、Oは4×3=12個)を入れるのがコツです。B7に342.132と表示されます。
3つ目の表はB3に約88.81(%)と表示されます。原子量と個数を自分の化学式の値に書き換えるだけで使えます。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| Hの原子量 | 1.008 |
| Hの個数 | 2 |
| Oの原子量 | 15.999 |
| Oの個数 | 1 |
| 分子量(g/mol) | =B1*B2+B3*B4 |
| Alの原子量 | 26.982 |
| Alの個数 | 2 |
| Sの原子量 | 32.06 |
| Sの個数 | 3 |
| Oの原子量 | 15.999 |
| Oの個数 | 12 |
| 分子量(g/mol) | =B1*B2+B3*B4+B5*B6 |
| Oの質量(原子量×個数) | 15.999 |
| 分子量 | 18.015 |
| Oの質量パーセント(%) | =B1/B2*100 |
Pythonで計算する方法
# 使う元素の原子量(IUPAC簡略版。必要な元素だけ書けばOK)
atomic_weight = {"H": 1.008, "C": 12.011, "N": 14.007, "O": 15.999,
"Na": 22.99, "S": 32.06, "Cl": 35.45, "Al": 26.982, "Cu": 63.546}
# 化学式に含まれる元素と個数(例:硫酸アルミニウム Al2(SO4)3 → Al2個・S3個・O12個)
composition = {"Al": 2, "S": 3, "O": 12}
# 分子量(モル質量) = 原子量 × 個数 を全元素分足す
molar_mass = sum(atomic_weight[element] * count for element, count in composition.items())
print(f"分子量(モル質量): {molar_mass} g/mol")
# 元素ごとの質量パーセント = 原子量 × 個数 ÷ 分子量 × 100
for element, count in composition.items():
mass = atomic_weight[element] * count
print(f"{element}: {mass:.3f} g/mol ({mass / molar_mass * 100:.2f}%)")
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
M = Σᵢ (wᵢ × nᵢ)
M = \sum_{i} w_i n_i
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>M</mi>
<mo>=</mo>
<munder><mo>∑</mo><mi>i</mi></munder>
<msub><mi>w</mi><mi>i</mi></msub>
<mo>⁢</mo>
<msub><mi>n</mi><mi>i</mi></msub>
</mrow>
</math>
M = sum_i (w_i n_i)
Sum[w[i]*n[i], {i, 1, k}]
M := add(w[i]*n[i], i = 1 .. k);
M = sum(w .* n);
M = ∑_i (w_i n_i)
P = (wᵢ × nᵢ) ÷ M × 100
P = \dfrac{w_i n_i}{M} \times 100
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>P</mi>
<mo>=</mo>
<mfrac>
<mrow><msub><mi>w</mi><mi>i</mi></msub><mo>⁢</mo><msub><mi>n</mi><mi>i</mi></msub></mrow>
<mi>M</mi>
</mfrac>
<mo>×</mo>
<mn>100</mn>
</mrow>
</math>
P = (w_i n_i)/M xx 100
(w[i]*n[i]/M)*100
P := w[i]*n[i]/M*100;
P = w(i)*n(i)/M*100;
P = (w_i n_i)/M × 100
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたは化学の計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 硫酸銅(II)五水和物 CuSO4・5H2O の分子量(モル質量)を求めてください。 原子量はIUPAC簡略版の値(Cu=63.546, S=32.06, O=15.999, H=1.008)を使ってください。 1. 元素ごとの「原子量 × 個数」の内訳(Cu, S, O, H) 2. 分子量(g/mol) 3. 元素ごとの質量パーセント(%) を、計算に使った式と実行結果の数値つきで示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
手計算しやすいよう、原子量は概数(H=1、C=12、O=16、N=14、Na=23、Cl=35.5)を使います(正確な原子量で計算した値とは少しずれます)。
答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
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クレジット表記不要
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