比例定数 a を入れ、計算したい内容(モード)を選んでください。「y の変域」「変化の割合」では x の範囲 p・q を、「y の値」では x の値を入力します。
このページでできること
- 中学3年で学ぶ二次関数 \(y = ax^{2}\) について、x の変域 \(p \leqq x \leqq q\) に対する y の変域を計算できます。変域に 0 を含むかどうかの場合分け(最小値・最大値が頂点の 0 になるケース)も途中式で説明します
- x が \(p\) から \(q\) まで増加するときの変化の割合を、定義どおりの \(\dfrac{\Delta y}{\Delta x}\)(y の増加量 ÷ x の増加量)の途中式と、公式 \(a(p+q)\) の両方で計算します
- x の値に対する y の値(グラフ上の点)も計算できます
- 比例定数 a には整数・小数のほか、1/2 のような分数も入力できます
- 放物線のグラフを描画し、変域モードでは該当部分の強調と y の変域、変化の割合モードでは2点を結ぶ直線を表示。式のわかりやすい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
この計算は何の役に立つ?
斜めに投げたボールが描く曲線は、空気抵抗を無視すると放物線(\(y = ax^{2}\) のグラフを移動した形)になります。「放物線」という名前自体が「物を放ったときの線」に由来します。
野球のフライやバスケットボールのシュート、噴水の水の軌道もこの形で、スポーツのシミュレーションやゲームのボールの動きの計算にも、この関数が使われています。
手を離れた物が落ちる距離は、空気抵抗を無視すると落ち始めてからの時間の2乗に比例します。距離をメートル、時間を秒で表すと比例定数はおよそ 4.9 で、\(y = 4.9x^{2}\) という二次関数になります。
1秒で約 4.9m、2秒で約 19.6m——時間が2倍になると落ちる距離は4倍になります。ガリレオが発見したこの法則は、物理で学ぶ運動の計算の出発点です。
車がブレーキを踏んでから止まるまでに進む距離(制動距離)は、速さの2乗にほぼ比例することが知られています。速さが2倍になると、止まるまでの距離は約4倍です。
「スピードの出し過ぎはなぜ危険か」の数学的な理由がこの2乗の比例で、運転免許の学科試験でも扱われる、安全に直結する使い道です。
放物線を回転させた形(パラボラ)には、「軸に平行に入ってきた電波や光が、すべて1点(焦点)に集まる」という性質があります。
衛星放送のパラボラアンテナや電波望遠鏡はこの性質で弱い電波を集め、懐中電灯や車のヘッドライトの反射鏡は逆向きに使って光をまっすぐ飛ばしています。
風が物を押す力(風圧)は、風速のほぼ2乗に比例します。風速が2倍になると力は約4倍——台風の風速が少し上がるだけで被害が急に大きくなるのはこのためです。
建物や橋の設計では、想定する風速からこの2乗の比例で風圧を見積もり、構造の強さを決めています。
式とグラフ
用語・記号の解説
記号
| \(a\) | エー | 比例定数。\(x^{2}\) に掛かっている数で、グラフの開く向き(\(a > 0\) なら上、\(a < 0\) なら下)と開き方の細さを決めます。「決まった数」を表すときはアルファベットの最初の方の文字 \(a,\ b,\ c\) を使う慣例があります。 |
| \(x,\ y\) | エックス・ワイ | 変数。いろいろな値をとる数を表す文字で、「わからない数・変わる数」にはアルファベットの終わりの方の文字 \(x,\ y,\ z\) を使う慣例があります。このページでは \(x\) を決めると \(y\) が決まります。 |
| \(p,\ q\) | ピー・キュー | x の範囲の両端。変域モードでは変域の左端と右端、変化の割合モードでは変化前と変化後の x の値です。このページでは常に \(p < q\)(p が小さい方)とします。 |
| \(m\) | エム | このページの変域の説明で使う文字で、変域の両端 \(p\)・\(q\) のうち \(0\) から遠い方(絶対値が大きい方)。最大値(\(a < 0\) なら最小値)はこの端でとります。両端の絶対値が等しいときは、どちらの端でも同じ値になります。 |
| \(\Delta x,\ \Delta y\) | デルタ エックス・デルタ ワイ | x の増加量と y の増加量。\(\Delta\)(デルタ)は difference(差)の頭文字 D にあたるギリシャ文字で、「変化の後の値 − 前の値」を表すのに使われます。 |
| \(\leqq\) | しょうなりイコール いか(〜以下) | 「以上・以下」を表す不等号。\(-1 \leqq x \leqq 3\) で「x は −1 以上 3 以下」を表します。日本の中学・高校では2本線の \(\leqq\) が主流ですが、1本線の \(\leq\) も同じ意味です。 |
| \(x^{2}\) | エックスの2じょう | \(x\) を2回掛けたもの(\(x^{2} = x \times x\))。右上の小さい 2(指数)が掛ける回数を表します。負の数の2乗はかっこを付けて \(\left(-3\right)^{2} = 9\) のように計算します。 |
用語
| 関数 | かんすう | x の値を1つ決めると、それに対応して y の値がただ1つ決まるとき、「y は x の関数である」といいます。\(y = ax^{2}\) も、x を決めると y が1つ決まる関数の一つです。 |
| 二次関数 | にじかんすう | y が x の2次式で表される関数。中学3年では原点を頂点とする \(y = ax^{2}\) の形を学び、高校で \(y = ax^{2} + bx + c\)(頂点が原点以外にも動く一般形)に広がります。 |
| 比例定数 | ひれいていすう | 比例 \(y = ax\) や二次関数 \(y = ax^{2}\) の \(a\) のこと。\(y = ax^{2}\) は「y が x の2乗に比例する」関数なので、比例と同じ呼び方をします。 |
| 放物線 | ほうぶつせん | \(y = ax^{2}\) のグラフになる、左右対称のなめらかな曲線。物を斜めに放り投げたときの軌道と同じ形であることが名前の由来です(放物=物を放つ)。 |
| 頂点 | ちょうてん | 放物線の折り返しの点。\(y = ax^{2}\) の頂点は原点 (0, 0) で、\(a > 0\) ならグラフの一番低い点、\(a < 0\) なら一番高い点になります。 |
| 原点 | げんてん | 座標平面の中心、座標 (0, 0) の点。x 軸と y 軸が交わる点です。origin(起源・出発点)の頭文字から \(O\) と書きます。 |
| 変域 | へんいき | 変数のとりうる値の範囲。「\(-1 \leqq x \leqq 3\)」のように不等号で表します。x の変域に対して y がとる値の範囲が y の変域です。高校では x の範囲を定義域、y の範囲を値域と呼び分けます。 |
| 変化の割合 | へんかのわりあい | x の増加量に対する y の増加量の割合(\(\Delta y \div \Delta x\))。「x が 1 増えるごとに y が平均していくつ増えるか」を表します。一次関数では一定(傾き a)ですが、二次関数では区間によって変わります。 |
| 増加量 | ぞうかりょう | 「変化の後の値 − 変化の前の値」で計算した変化の量。減っている場合は負の増加量として扱います(例:18 から 2 に変わったら増加量は −16)。 |
| 上に開く | うえにひらく | 放物線が \(a > 0\) のとき谷のような形になること。高校では「下に凸」と呼びます。 |
| 下に開く | したにひらく | 放物線が \(a < 0\) のとき山のような形になること。高校では「上に凸」と呼びます。 |
| 一次関数 | いちじかんすう | \(y = ax + b\) の形の関数(グラフは直線)。変化の割合がどこでも一定になる点が、二次関数との一番大きな違いです。中学2年で学びます。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。
| 正負の数(中学1年) |
|
| 比例(中学1年) |
|
| 座標とグラフ(中学1年) |
|
| 不等号と変域(中学1〜2年) |
|
| 一次関数と変化の割合(中学2年) |
|
Excelで計算する方法
| 比例定数 a | 2 |
| 変域の左端 p | -1 |
| 変域の右端 q | 3 |
| 左端での y の値 | =B1*B2^2 |
| 右端での y の値 | =B1*B3^2 |
| y の最小値 | =IF(AND(B2<=0,B3>=0),MIN(0,B4,B5),MIN(B4,B5)) |
| y の最大値 | =IF(AND(B2<=0,B3>=0),MAX(0,B4,B5),MAX(B4,B5)) |
| 比例定数 a | 2 |
| 変化前の x(p) | 1 |
| 変化後の x(q) | 3 |
| 変化前の y | =B1*B2^2 |
| 変化後の y | =B1*B3^2 |
| 変化の割合(Δy÷Δx) | =(B5-B4)/(B3-B2) |
| 公式 a(p+q) で検算 | =B1*(B2+B3) |
| 比例定数 a | 2 |
| x の値 | 3 |
| y の値 | =B1*B2^2 |
1つ目の表は y = 2x² で −1 ≦ x ≦ 3 の例です。左端・右端での y の値が 2 と 18 になり、最小値 0・最大値 18(y の変域は 0 ≦ y ≦ 18)が求まります。IF(AND(B2<=0,B3>=0), …) の部分が「変域に 0 を含むか」の場合分けで、含むときは頂点の 0 も最小・最大の候補に入れています。a が負の数でもそのまま使えます。
2つ目の表は y = 2x² で x が 1 から 3 まで増加する例です。定義(Δy÷Δx)のセルも公式 a(p+q) のセルも、どちらも 8 になります。
3つ目の表は y = 2x² に x = 3 を代入する例で、18 になります。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| 比例定数 a | 2 |
| 変域の左端 p | -1 |
| 変域の右端 q | 3 |
| 左端での y の値 | =B1*B2^2 |
| 右端での y の値 | =B1*B3^2 |
| y の最小値 | =IF(AND(B2<=0,B3>=0),MIN(0,B4,B5),MIN(B4,B5)) |
| y の最大値 | =IF(AND(B2<=0,B3>=0),MAX(0,B4,B5),MAX(B4,B5)) |
| 比例定数 a | 2 |
| 変化前の x(p) | 1 |
| 変化後の x(q) | 3 |
| 変化前の y | =B1*B2^2 |
| 変化後の y | =B1*B3^2 |
| 変化の割合(Δy÷Δx) | =(B5-B4)/(B3-B2) |
| 公式 a(p+q) で検算 | =B1*(B2+B3) |
| 比例定数 a | 2 |
| x の値 | 3 |
| y の値 | =B1*B2^2 |
Pythonで計算する方法
from fractions import Fraction
coefficient_a = Fraction(2) # 比例定数 a(1/2 のような分数は Fraction(1, 2) と書ける)
left_end = Fraction(-1) # 変域の左端 p(変化の割合なら変化前の x)
right_end = Fraction(3) # 変域の右端 q(変化の割合なら変化後の x)
y_left = coefficient_a * left_end ** 2
y_right = coefficient_a * right_end ** 2
# yの変域:変域に 0(頂点)を含むかで場合分けする
if left_end <= 0 <= right_end:
candidates = [Fraction(0), y_left, y_right]
else:
candidates = [y_left, y_right]
y_min = min(candidates)
y_max = max(candidates)
print(f"yの変域: {y_min} <= y <= {y_max}")
# 変化の割合(x が p から q まで増加するとき)
rate = (y_right - y_left) / (right_end - left_end)
print(f"変化の割合(定義 Δy÷Δx): {rate}")
print(f"変化の割合(公式 a(p+q)): {coefficient_a * (left_end + right_end)}")
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
y = ax²
y = ax^{2}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>y</mi>
<mo>=</mo>
<mi>a</mi>
<msup><mi>x</mi><mn>2</mn></msup>
</mrow>
</math>
y = a x^2
a x^2
y := a*x^2;
y = a*x^2;
y = ax^2
0 ≦ y ≦ am²
0 \leqq y \leqq am^{2}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mn>0</mn>
<mo>≦</mo>
<mi>y</mi>
<mo>≦</mo>
<mi>a</mi>
<msup><mi>m</mi><mn>2</mn></msup>
</mrow>
</math>
0 <= y <= a m^2
{MinValue[{a x^2, p <= x <= q}, x], MaxValue[{a x^2, p <= x <= q}, x]}
minimize(a*x^2, x = p .. q); maximize(a*x^2, x = p .. q);
m = max(abs(p), abs(q)); ymin = 0; ymax = a*m^2;
0 ≤ y ≤ am^2
Δy/Δx = (aq² − ap²)/(q − p)
\dfrac{\Delta y}{\Delta x} = \dfrac{aq^{2} - ap^{2}}{q - p}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mfrac>
<mrow><mi>Δ</mi><mi>y</mi></mrow>
<mrow><mi>Δ</mi><mi>x</mi></mrow>
</mfrac>
<mo>=</mo>
<mfrac>
<mrow>
<mi>a</mi><msup><mi>q</mi><mn>2</mn></msup>
<mo>−</mo>
<mi>a</mi><msup><mi>p</mi><mn>2</mn></msup>
</mrow>
<mrow><mi>q</mi><mo>−</mo><mi>p</mi></mrow>
</mfrac>
</mrow>
</math>
(Delta y)/(Delta x) = (a q^2 - a p^2)/(q - p)
(a q^2 - a p^2)/(q - p)
rate := (a*q^2 - a*p^2)/(q - p);
rate = (a*q^2 - a*p^2)/(q - p);
Δy/Δx = (aq^2 − ap^2)/(q − p)
Δy/Δx = a(p + q)
\dfrac{\Delta y}{\Delta x} = a(p + q)
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mfrac>
<mrow><mi>Δ</mi><mi>y</mi></mrow>
<mrow><mi>Δ</mi><mi>x</mi></mrow>
</mfrac>
<mo>=</mo>
<mi>a</mi>
<mo>(</mo>
<mi>p</mi>
<mo>+</mo>
<mi>q</mi>
<mo>)</mo>
</mrow>
</math>
(Delta y)/(Delta x) = a(p + q)
a (p + q)
rate := a*(p + q);
rate = a*(p + q);
Δy/Δx = a(p + q)
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたは数学(中学の関数)の計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 二次関数 y = 2x² について、次の2つを求めてください。 1. x の変域が −1 ≦ x ≦ 3 のときの y の変域(変域に 0 を含むかどうかの場合分けの理由も説明する) 2. x が 1 から 3 まで増加するときの変化の割合(y の増加量 ÷ x の増加量の途中式と、公式 a(p+q) の両方で) Pythonでは標準ライブラリの fractions モジュールを使って厳密に計算し、計算に使った式と実行結果の数値を示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式(\(y = ax^{2}\) の値・変域・変化の割合)を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
専門知識不要、直感的で簡単な操作
個人情報を登録することなく使用できます
「ダウンロード」押下でファイルを自動削除
クレジット表記不要
商用利用許諾の連絡も不要です
