計算モードを選んで、角の大きさ(や弧の長さの比)を入力してください。
目次
このページでできること
- 円周角の定理(同じ弧に対する円周角は中心角の半分)を使って、円周角から中心角(2倍)・中心角から円周角(半分)をその場で計算できます。\(\dfrac{250}{7}^\circ\) のような割り切れない角も、厳密値(分数)と小数の両方で表示します
- 同じ円で 弧AB : 弧CD \(= m : n\) のとき、円周角も同じ比になる(弧の長さと円周角は比例する)ことを使って、一方の円周角から他方の円周角を計算できます
- 円に内接する四角形の対角の和が \(180^\circ\) になることを使って、1つの角から向かい合う角を計算できます
- 計算結果には円の図が表示され、対象の弧・中心角・円周角の位置と、「同じ弧に対する円周角はどこから見ても等しい」ことを目で確かめられます(弧の比モードで、2つの弧が大きすぎて1つの円の図に収まらない組み合わせのみ、図を省略して数値だけ表示します)
- 「直径に対する円周角は \(90^\circ\)」(タレスの定理)など、定理の理由も式カードの図でわかりやすく解説します
この計算は何の役に立つ?
沿岸を航行する船は、陸上の2つの目標(灯台など)を見込む角を測って自分の位置を求めることがあります。円周角の定理の逆から、「2点を同じ角度で見込む点の集まりは1つの円弧」になるので、目標2組の見込む角を測れば、2つの円弧の交点として船の位置が1点に決まります(三杆分度器を使う「両角法」と呼ばれる古典的な方法)。
GPSが使えない状況の予備手段として、現在も海技士の教育で扱われる技術です。
サッカーでゴールの左右のポストを見込む角(シュートの入り口の見かけの広さ)が同じになる場所は、円周角の定理から、ポスト2点を通る1つの円弧の上に並びます。ゴール正面から横へずれてもこの円弧に沿って動けば、見込む角は変わりません。
スポーツ分析では、この「見込む角」がシュート成功率を説明する主要な指標の一つとして実際に使われています。
タレスの定理の逆(円周角が90°なら弦は直径)を使うと、丸い板や円柱の中心が簡単に見つかります。円周に直角の角(さしがねなど)を当てると、直角の両側の辺が円周と交わる2点を結ぶ線が直径になるので、向きを変えて2回引けば、2本の直径の交点が中心です。
大工道具の「センターファインダー(心出し定規)」は、この定理をそのまま道具の形にしたものです。
舞台の両端を見込む角が大きいほど、舞台は視界に大きく広がって見えます。円周角の定理から「舞台を同じ角度で見込む席は同じ円弧上に並ぶ」ので、座席の配置を円弧状にすると、列の中で見え方の差が小さい客席を作れます。
古代ギリシャ以来の半円形劇場から現代のホールまで、客席が弧を描く配置には、この幾何学的な性質が生きています(実際の設計では音響や避難経路など他の条件も合わせて決められます)。
式と図
用語・記号の解説
記号
| \(\angle\) | かく | 角を表す記号。\(\angle APB\) は「点 \(P\) を頂点として、\(P\) から \(A\)・\(B\) へ引いた2本の線が作る角」を表します。真ん中の文字が角の頂点です。 |
| \(\overset{\frown}{AB}\) | こ エービー | 弧ABを表す記号。円周上の2点 \(A\)・\(B\) で区切られた円周の一部分で、文字の上の弓なりの記号が「まっすぐな線分ABではなく、曲がった弧」であることを表します。 |
| \(x,\ c\) | エックス・シー | このページで円周角を \(x\)、中心角を \(c\) と書いています。わからない数を \(x\) と置くのは教科書でもおなじみの慣例で、\(c\) は中心を意味する center の頭文字です。 |
| \(O\) | オー | 円の中心を表す文字。原点・出発点を意味する Origin の頭文字に由来するといわれます。中心角は、この \(O\) を頂点とする角です。 |
| \(P,\ Q\) | ピー・キュー | 円周上の点を表す文字。点を意味する Point の頭文字 \(P\) と、アルファベットでその次の \(Q\) を使う慣例です。円周角は、この \(P\) や \(Q\) を頂点とする角です。 |
| \(m : n\) | エム たい エヌ | 2つの量の比。このページでは弧ABと弧CDの長さの比を表します。\(2 : 3\) なら「弧CDは弧ABの \(\dfrac{3}{2}\) 倍の長さ」という意味です。 |
| \(^\circ\) | ど | 角度の単位「度」の記号。1回転を 360 等分した角の大きさが \(1^\circ\) です。1回転が 360 という数になったのは、約数が多く等分しやすいからだといわれています。 |
用語
| 円周角 | えんしゅうかく | 円周上の1点から、弧の両端 \(A\)・\(B\) へ引いた2本の弦が作る角。「弧ABに対する円周角」のように、どの弧を見ている角なのかとセットで使います。頂点を弧AB以外の円周上のどこに動かしても、大きさは変わりません。 |
| 中心角 | ちゅうしんかく | 円の中心 \(O\) から、弧の両端 \(A\)・\(B\) へ引いた2本の半径が作る角。1つの弧に対して中心角はただ1つに決まり、同じ弧に対する円周角のちょうど2倍の大きさです。 |
| 円周角の定理 | えんしゅうかくのていり | 「1つの弧に対する円周角は、その弧に対する中心角の半分である」「同じ弧に対する円周角はすべて等しい」という定理。中学3年の円の単元の中心となる定理で、証明には二等辺三角形と三角形の外角の性質を使います。 |
| 弧 | こ | 円周上の2点で区切られた、円周の一部分。2点で区切ると弧は2つできて、短い方を劣弧、長い方を優弧と呼びます。ただ「弧AB」と書いたときは、普通は短い方(劣弧)を指します。 |
| 優弧 | ゆうこ | 円周上の2点で円周を2つに分けたときの、半円より長い方の弧。中心角が \(180^\circ\) を超える弧です。円周角の定理はどちらの弧に対しても成り立ちます。 |
| 劣弧 | れっこ | 円周上の2点で円周を2つに分けたときの、半円より短い方の弧。中心角が \(180^\circ\) より小さい弧です。円周角の定理はどちらの弧に対しても成り立ちます。 |
| 弦 | げん | 円周上の2点を結ぶまっすぐな線分。弧が「円周に沿った曲がった道」なのに対し、弦は「2点を最短で結ぶ直線の道」です。弧の長さは円周角に比例しますが、弦の長さは比例しません。 |
| 直径 | ちょっけい | 円の中心を通る弦。円の弦の中で最も長く、長さは半径の2倍です。直径に対する弧はちょうど半円で、その円周角は必ず \(90^\circ\) になります(タレスの定理)。 |
| 半径 | はんけい | 円の中心から円周上の点までの距離(またはその線分)。1つの円の半径はどこでも等しく、この「等しさ」から二等辺三角形ができることが、円周角の定理の証明の鍵になります。 |
| タレスの定理 | タレスのていり | 「直径に対する円周角は \(90^\circ\)」という定理。円周角の定理の特別な場合(中心角が \(180^\circ\) のとき)です。古代ギリシャの数学者タレスにちなんだ名前で、逆(円周角が \(90^\circ\) なら弦は直径)も成り立ちます。 |
| 円に内接する四角形 | えんにないせつするしかくけい | 4つの頂点がすべて1つの円周上にある四角形。内接とは「内側にぴったり収まっている」という意味です。対角の和が \(180^\circ\) になるという特別な性質を持ちます。 |
| 対角 | たいかく | 四角形の向かい合う角。四角形ABCDなら \(\angle A\) と \(\angle C\)、\(\angle B\) と \(\angle D\) がそれぞれ対角のペアです。 |
| 二等辺三角形 | にとうへんさんかくけい | 2つの辺の長さが等しい三角形。等しい2辺にはさまれた角以外の2つの角(底角)が等しいという性質があり、円周角の定理の証明で「半径どうしは等しい」ことから登場します。 |
| 比例 | ひれい | 一方が2倍・3倍になると、もう一方も2倍・3倍になる関係。弧の長さと中心角、弧の長さと円周角はどちらも比例の関係です。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。
| 円のことば(小学3年〜中学1年) |
|
| 角度と回転(小学4年) |
|
| 二等辺三角形(中学2年) |
|
| 三角形の内角と外角(中学2年) |
|
| 比と比例(小学6年〜中学1年) |
|
| 割り算と分数(小学5年〜中学1年) |
|
Excelで計算する方法
| 円周角(度) | 50 |
| 中心角(度) | =B1*2 |
| 中心角(度) | 100 |
| 円周角(度) | =B1/2 |
| 弧ABの長さの比 m | 2 |
| 弧CDの長さの比 n | 3 |
| 弧ABに対する円周角(度) | 30 |
| 弧CDに対する円周角(度) | =B3*B2/B1 |
| 四角形の内角 ∠A(度) | 110 |
| 対角 ∠C(度) | =180-B1 |
「*」が掛け算、「/」が割り算の記号です。
1つ目の表は円周角 50° から中心角を求める例で、答えは 100 になります。2つ目はその逆で、中心角 100° から円周角 50 が求められます。
3つ目の表は、弧AB : 弧CD = 2 : 3 で弧AB側の円周角が 30° の例です。円周角は弧の長さに比例するので、30 × 3 ÷ 2 で答えは 45 になります。
4つ目の表は円に内接する四角形で、∠A に 110 を入れると対角 ∠C は 70 になります。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| 円周角(度) | 50 |
| 中心角(度) | =B1*2 |
| 中心角(度) | 100 |
| 円周角(度) | =B1/2 |
| 弧ABの長さの比 m | 2 |
| 弧CDの長さの比 n | 3 |
| 弧ABに対する円周角(度) | 30 |
| 弧CDに対する円周角(度) | =B3*B2/B1 |
| 四角形の内角 ∠A(度) | 110 |
| 対角 ∠C(度) | =180-B1 |
Pythonで計算する方法
from fractions import Fraction
# 円周角 → 中心角(中心角は円周角の2倍)
inscribed_angle = Fraction(250, 7) # 250/7° のような分数もそのまま書ける
central_angle = inscribed_angle * 2
print(f"円周角 {inscribed_angle}° → 中心角 {central_angle}° ≒ {float(central_angle):.2f}°")
# 中心角 → 円周角(円周角は中心角の半分)
central_angle = Fraction(100)
inscribed_angle = central_angle / 2
print(f"中心角 {central_angle}° → 円周角 {inscribed_angle}°")
# 弧の長さの比 → 円周角(円周角は弧の長さに比例する)
arc_ab, arc_cd = Fraction(2), Fraction(3) # 弧AB : 弧CD = 2 : 3
angle_ab = Fraction(30) # 弧ABに対する円周角
angle_cd = angle_ab * arc_cd / arc_ab
print(f"弧の比 {arc_ab}:{arc_cd} で円周角 {angle_ab}° → もう一方の円周角 {angle_cd}°")
# 円に内接する四角形の対角(対角の和は180°)
angle_a = Fraction(110)
angle_c = 180 - angle_a
print(f"∠A = {angle_a}° → 対角 ∠C = {angle_c}°")
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
x = c / 2
x = \frac{c}{2}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>x</mi>
<mo>=</mo>
<mfrac>
<mi>c</mi>
<mn>2</mn>
</mfrac>
</mrow>
</math>
x = c/2
x = c/2
x := c/2;
x = c/2;
x = c/2
∠APB = ∠AQB
\angle APB = \angle AQB
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mo>∠</mo><mi>A</mi><mi>P</mi><mi>B</mi>
<mo>=</mo>
<mo>∠</mo><mi>A</mi><mi>Q</mi><mi>B</mi>
</mrow>
</math>
/_ APB = /_ AQB
angleAPB == angleAQB
angleAPB = angleAQB;
angleAPB == angleAQB
∠APB = ∠AQB
∠APB = 90°
\angle APB = 90^{\circ}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mo>∠</mo><mi>A</mi><mi>P</mi><mi>B</mi>
<mo>=</mo>
<msup><mn>90</mn><mo>°</mo></msup>
</mrow>
</math>
/_ APB = 90^circ
angleAPB == 90 Degree
angleAPB = 90;
angleAPB = 90;
∠APB = 90°
x₁ : x₂ = m : n
x_1 : x_2 = m : n
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msub><mi>x</mi><mn>1</mn></msub>
<mo>:</mo>
<msub><mi>x</mi><mn>2</mn></msub>
<mo>=</mo>
<mi>m</mi>
<mo>:</mo>
<mi>n</mi>
</mrow>
</math>
x_1 : x_2 = m : n
x1/x2 == m/n
x1/x2 = m/n;
x1/x2 == m/n
x_1 : x_2 = m : n
∠A + ∠C = 180°
\angle A + \angle C = 180^{\circ}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mo>∠</mo><mi>A</mi>
<mo>+</mo>
<mo>∠</mo><mi>C</mi>
<mo>=</mo>
<msup><mn>180</mn><mo>°</mo></msup>
</mrow>
</math>
/_ A + /_ C = 180^circ
angleA + angleC == 180 Degree
angleA + angleC = 180;
angleA + angleC == 180
∠A + ∠C = 180°
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたは数学(平面図形・円の性質)の計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 円周角の定理(円周角は同じ弧に対する中心角の半分)を使って、次の内容をそれぞれ示してください。 1. 円周角が 250/7° のときの中心角(約分済みの分数と小数の両方で) 2. 中心角が 100° のときの円周角 3. 同じ円で 弧AB : 弧CD = 2 : 3、弧ABに対する円周角が 30° のときの、弧CDに対する円周角(円周角は弧の長さに比例することを使う) 4. 円に内接する四角形で ∠A = 110° のときの対角 ∠C(対角の和が 180° になることを使う) Pythonでは標準ライブラリの fractions モジュールを使って厳密に計算し、計算に使った式と実行結果の数値を示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
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