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収納・棚の容量
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板取り計算
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棚板のたわみと耐荷重
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家庭用蓄電池の必要容量と持ち時間の計算機(停電時・夜間に使う電力量から)

まず「必要な容量を求める」か「蓄電池で何時間もつか」を選びます。必要な容量を求めるときは、使いたい電力量(kWh)を直接入れるか、動かしたい家電の消費電力(W)と使用時間を積み上げます。何時間もつかを求めるときは、蓄電池の定格容量(kWh)と、同時に使う家電の合計消費電力(W)を入れます。放電深度・充放電効率は空欄なら90%で計算します。

消費電力のプリセットは目安です。冷蔵庫やエアコンのように温度を保つために動いたり止まったりする家電は、平均の消費電力(本体ラベルの値より小さいことが多い)を入れると実態に近くなります。使わない家電は全部の欄を空欄のままにしてください。
計算結果・グラフ
左の入力欄で「必要な容量を求める」か「蓄電池で何時間もつか」を選び、電力量や家電・蓄電池の値を入れて「計算する」を押すと、ここに必要な定格容量や持ち時間と、容量の内訳グラフが表示されます。

このページでできること

  • 「夜間の電気使用量が6kWh」のように使いたい電力量(kWh)を入れるか、停電時に動かしたい家電の消費電力(W)と使用時間を最大5台分積み上げて、放電深度(DOD)・充放電効率を考慮した「必要な定格容量(kWh)」と製品クラスの目安(4〜16kWh)を求められます
  • 手持ち・検討中の蓄電池の定格容量(kWh)から、実際に使える電力量(実効容量)と、家電を同時に使ったときの持ち時間(○時間○分)を求められます
  • 定格容量のうち「使える分」「効率で失われる分」「放電深度で残す分」の内訳を棒グラフで確認できます
  • 冷蔵庫・LED照明・テレビ・スマホ充電・電子レンジ・エアコンなど、停電時によく使う家電の消費電力の目安プリセット付き。数値は自由に書き換えられます
  • 定格容量と実効容量(実質容量)の違い・DOD・充放電効率・定格出力(kW)のやさしい解説、Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式、計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
放電深度・充放電効率の既定値(90%・90%)とプリセットの消費電力は目安で、実際の値は製品や機器・使い方で変わります。カタログの値に書き換えて使ってください。蓄電池には容量(kWh)とは別に「定格出力(kW)」の上限があり、同時に使える家電の合計消費電力はこれを超えられません。また停電時に使える範囲(家全体か特定のコンセントだけか)や出力の上限は製品によって違うので、防災目的で選ぶときは販売店や電気工事士に必ず確認してください。この計算は「入力した条件での目安」で、これだけあれば安心と保証するものではありません。家電の電気代そのものを知りたいときは、姉妹ページの「電気代計算機(消費電力からの電気使用量・電気代)」を使ってください。

この計算は何の役に立つ?

停電の一晩、冷蔵庫と照明とスマホ充電を守るには何kWh要るか

停電で困るのは、冷蔵庫の中身と、暗さと、連絡手段です。冷蔵庫(平均50W)を24時間、LED照明(40W)を6時間、テレビ(100W)を4時間、スマホ充電(30W)を3時間使うと、必要な電力量は 1.2 + 0.24 + 0.4 + 0.09 = 1.93kWh。放電深度90%・効率90%の蓄電池なら、必要な定格容量は 1.93 ÷ 0.81 ≒ 2.38kWh で、4kWhクラスの小さめの製品でも一晩は足りる計算です。
ただし「一晩」で済む停電ばかりではありません。大きな災害では復旧に数日かかることもあり、太陽光で昼に充電し直せるかどうかで必要な容量は大きく変わります。何日分を想定するか、どの家電をあきらめるかを家族で決めておくことが、容量選びの前提になります。

太陽光の電気を夜に使うための容量は「夜間の使用量」で決める

太陽光発電は昼にしか発電しないので、日没後の電気を自分でまかなうには、昼の余りを蓄電池に貯めておく必要があります。このとき蓄電池に求められるのは、おおむね「夜間(日没から翌朝の発電開始まで)の使用量」です。例えばHEMSや検針票から夜間の使用量が6kWhとわかれば、放電深度90%・効率90%で必要な定格容量は 6 ÷ 0.81 ≒ 7.41kWh、8kWh前後の製品が目安になります。
反対に5kWhの蓄電池なら使えるのは 5 × 0.81 = 4.05kWh で、夜間6kWhのうち約4kWhをまかない、残りは電力会社から買う計算です。「全部まかなう容量」を選ぶか「足りない分は買う前提の小さめの容量」にするかは、費用との兼ね合いで決めることになります(費用の計算は姉妹ページの回収年数の計算機を使ってください)。

ペットや熱帯魚のために停電中もエアコンを動かせるか

真夏の停電で心配なのが、留守番中のペットや水槽の温度です。6畳用のエアコンを平均500Wで24時間動かすと 500 × 24 ÷ 1000 = 12kWh。放電深度90%・効率90%なら必要な定格容量は 12 ÷ 0.81 ≒ 14.81kWh で、16kWhクラスという家庭用では最大級の容量になります。
つまり「エアコンを丸一日」は蓄電池だけではかなり厳しく、太陽光で昼に充電し直す前提にするか、扇風機(40W・24時間で約1kWh)と組み合わせて設定温度を上げるなど、電力の使い方も一緒に考える必要があります。また200Vのエアコンや大きい出力を停電時に使えるかは、蓄電池の種類(全負荷型か特定負荷型か)と定格出力で決まるので、購入前に販売店に確認してください。

「7kWhの蓄電池」で家電がどれだけもつかを把握しておく

定格容量7kWh・放電深度90%・効率90%の蓄電池で使えるのは 7 × 0.81 = 5.67kWh です。冷蔵庫50W・LED照明40W・テレビ100W・Wi-Fiルーター10Wの合計200Wなら 5670 ÷ 200 = 28.35時間、約28時間21分もちます。ここにエアコン500Wを足して合計700Wにすると 5670 ÷ 700 ≒ 8.1時間、電子レンジ(1000W)を使う時間だけ1700Wになり、その間は1時間あたり1.7kWhずつ減っていきます。
このように「同時に何を使うか」で持ち時間は大きく変わります。停電時に使う家電の優先順位と、蓄電池の定格出力(合計消費電力の上限)をあらかじめ確認しておくと、いざというときに慌てずに済みます。

ポータブル電源(Wh表示)も同じ式で「何時間使えるか」がわかる

キャンプや防災用のポータブル電源は容量が「1000Wh」のようにWhで書かれています。1000Wh = 1kWhなので、このページには「1」と入れます。ポータブル電源の容量表示は電池そのものの量(定格容量)で、実際に取り出せるのは変換の損失を差し引いた8〜9割程度が一般的です。放電深度100%・効率85%とすると使えるのは 1 × 0.85 = 0.85kWh で、電気毛布(50W)なら 850 ÷ 50 = 17時間、扇風機(40W)なら約21時間使える計算です。
一方、電気ケトル(1200W)のような大きい電力の家電は、容量だけでなく定格出力(例えば600Wまで)で使えないことがあります。ポータブル電源を選ぶときも「容量(Wh)」と「出力(W)」の両方を見るのがコツです。

式

使える電力量(実効容量)
数学表記 (一般的な数式)
\(E_{u}\) \(=\) \(E_{r}\) \(\times\) \(D\) \(\div\) \(100\) \(\times\) \(\eta\) \(\div\) \(100\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
⑤ 使える電力量 \(E_u\)(kWh) \(=\) ① 定格容量 \(E_r\)(kWh) \(\times\) ② 放電深度 \(D\)(%) \(\div\) ③ 100(% → 割合の換算) \(\times\) ④ 充放電効率 \(\eta\)(%) \(\div\) 100(% → 割合の換算)
式を日本語で読むと
① 定格容量 \(E_r\)(kWh) に
② 放電深度 \(D\)(%) を
③ 100 で割った割合(0.9 など)を掛け、さらに
④ 充放電効率 \(\eta\)(%) を100で割った割合を掛けると
⑤ 使える電力量 \(E_u\)(kWh) になる
簡単な例
定格容量7kWh・放電深度90%・充放電効率90%の蓄電池で実際に使える電力量は
使える電力量 \(E_u\)(kWh) \(=\) 定格容量(7 kWh) \(\times\) 放電深度(90%) \(\div\) 100 \(\times\) 充放電効率(90%) \(\div\) 100
\(7 \times 0.9 \times 0.9 = 5.67\)
考え方のポイント
カタログの「7kWh」は電池そのものの大きさ(定格容量)で、その全部が家電に届くわけではありません。蓄電池は空っぽまで使い切ると寿命が縮むので、製品側で「9割まで」のように使う範囲が決められています(放電深度・DOD)。さらに、貯まっている電気を取り出すときに、電池の内部や変換装置(パワーコンディショナ)で一部が熱として失われます(充放電効率)。この2つを掛けた残りが、実際に使える電力量(実効容量・実質容量)です。上の例では、7kWhのうち使えるのは約5.67kWh、つまり81%です。 この計算機の「充放電効率」は、定格容量(電池に貯まっている量)に対して「取り出すときの損失」をまとめて1回だけ掛ける値です。カタログの「往復効率」(充電から放電までの全体の効率。充電のときの損失も含む)を入れると、少し控えめ(安全側)の見積もりになります。カタログに「実効容量」や「実質容量」が書かれている製品なら、その値がこの \(E_u\) にあたります。放電深度・効率の値は製品ごとに違い、また電池が古くなると容量そのものが少しずつ減ります。
必要な定格容量
数学表記 (一般的な数式)
\(E_{r}\) \(=\) \(E_{u}\) \(\div\) \((\) \(D\) \(\div\) \(100\) \(\times\) \(\eta\) \(\div\) \(100\) \()\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
④ 必要な定格容量 \(E_r\)(kWh) \(=\) ① 使いたい電力量 \(E_u\)(kWh) \(\div\) \((\) ② 放電深度 \(D\)(%) \(\div\) 100 \(\times\) ③ 充放電効率 \(\eta\)(%) \(\div\) 100 \()\)
式を日本語で読むと
① 使いたい電力量 \(E_u\)(kWh) を、
② 放電深度 \(D\)(%) を100で割った割合と
③ 充放電効率 \(\eta\)(%) を100で割った割合の積(使える割合)で割ると
④ 必要な定格容量 \(E_r\)(kWh) になる
簡単な例
夜間に6kWh使いたいとき、放電深度90%・充放電効率90%の蓄電池に必要な定格容量は
必要な定格容量 \(E_r\)(kWh) \(=\) 使いたい電力量(6 kWh) \(\div\) \((\) 放電深度(90%) \(\div\) 100 \(\times\) 充放電効率(90%) \(\div\) 100 \()\)
\(6 \div (0.9 \times 0.9) = 6 \div 0.81 \fallingdotseq 7.41\)
考え方のポイント
式1を「定格容量を求める形」に並べ替えたものです。使いたい電力量を「使える割合(放電深度の割合 × 効率の割合)」で割ります。割合が1より小さいので、必要な定格容量は使いたい電力量より必ず大きくなります。上の例では6kWh使うために約7.41kWhの定格容量が要り、市販の容量クラスに当てはめると8kWh前後の製品が目安になります(この計算機は 4・5・6・7・8・10・12・14・16kWh を目安のクラスとして、必要な定格容量以上で一番小さいものを表示します。実際の製品の容量は各社で異なります)。 使いたい電力量は「夜間(日没から翌朝まで)の使用量」や「停電中に動かす家電の合計」で決めます。検針票やHEMS(家庭のエネルギー管理システム)の時間帯別の使用量がわかればそれを使い、わからなければ式4の家電の積み上げで見積もります。
持ち時間
数学表記 (一般的な数式)
\(t\) \(=\) \(E_{u}\) \(\times\) \(1000\) \(\div\) \(P\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
④ 持ち時間 \(t\)(時間) \(=\) ① 使える電力量 \(E_u\)(kWh) \(\times\) ② 1000(kWh → Wh の換算) \(\div\) ③ 同時に使う家電の合計消費電力 \(P\)(W)
式を日本語で読むと
① 使える電力量 \(E_u\)(kWh) に
② 1000 を掛けてWh(ワット時)に直し
③ 同時に使う家電の合計消費電力 \(P\)(W) で割ると
④ 持ち時間 \(t\)(時間) になる
簡単な例
使える電力量が5.67kWhの蓄電池で、冷蔵庫50W・LED照明40W・テレビ100W・Wi-Fiルーター10W(合計200W)を同時に使ったときの持ち時間は
持ち時間 \(t\)(時間) \(=\) 使える電力量(5.67 kWh) \(\times\) 1000 \(\div\) 合計消費電力(200 W)
\(5.67 \times 1000 \div 200 = 28.35\)
考え方のポイント
電力量(Wh)は「電力(W)× 時間(時間)」なので、逆に「電力量 ÷ 電力」が時間になります。kWhをWhに直すために1000を掛けるのを忘れないでください。上の例では28.35時間、つまり約28時間21分(0.35時間 × 60分 = 21分)もつ計算です。 ここで使うのは「使える電力量」で、定格容量ではありません。定格容量7kWhをそのまま使って 7000 ÷ 200 = 35時間 と計算すると、実際より長く見積もることになります。また、蓄電池には容量とは別に「定格出力(kW)」という同時に出せる電力の上限があり、合計消費電力がそれを超える家電は、容量が余っていても同時には動かせません。
家電の電力量の積み上げ
数学表記 (一般的な数式)
\(E_{u}\) \(=\) \(\sum\) \((\) \(P_{i}\) \(\times\) \(t_{i}\) \()\) \(\div\) \(1000\)
日本語表記 (記号を日本語に置き換えた式)
④ 使いたい電力量 \(E_u\)(kWh) \(=\) \(\sum\) \((\) ① 家電 \(i\) の消費電力 \(P_i\)(W) \(\times\) ② 家電 \(i\) の使用時間 \(t_i\)(時間) \()\) \(\div\) ③ 1000(Wh → kWh の換算)
式を日本語で読むと
① 家電 \(i\) の消費電力 \(P_i\)(W) に
② 家電 \(i\) の使用時間 \(t_i\)(時間) を掛けて家電ごとの電力量(Wh)を出し、全部の家電について足し合わせ(Σ)、
③ 1000 で割ってkWhに直すと
④ 使いたい電力量 \(E_u\)(kWh) になる
簡単な例
停電の一晩に、冷蔵庫50Wを24時間・LED照明40Wを6時間・テレビ100Wを4時間・スマホ充電30Wを3時間使うときに必要な電力量は
使いたい電力量 \(E_u\)(kWh) \(=\) \((\) 50 W \(\times\) 24 時間 \(+\) 40 W \(\times\) 6 時間 \(+\) 100 W \(\times\) 4 時間 \(+\) 30 W \(\times\) 3 時間 \()\) \(\div\) 1000
\((1200 + 240 + 400 + 90) \div 1000 = 1930 \div 1000 = 1.93\)
考え方のポイント
\(\sum\)(シグマ)は「全部足す」という記号で、家電1・家電2・…の「消費電力 × 使用時間」を全部足すという意味です。家電ごとに「W × 時間 = Wh」を出して合計し、最後に1000で割ってkWhに直します。上の例の1.93kWhを式2に入れると、必要な定格容量は 1.93 ÷ 0.81 ≒ 2.38kWh で、4kWhクラスの小さめの蓄電池でも一晩まかなえる計算になります。 消費電力は本体ラベルやカタログの値を使いますが、冷蔵庫・エアコンのように温度を保つために動いたり止まったりする家電は、ラベルの値(最大に近い値)ではなく平均の消費電力を入れると実態に近づきます。反対に電子レンジやIHのように大きい電力を短時間使う家電は、電力量は小さくても「同時に出せる電力(定格出力)」の上限に引っかかりやすいので注意してください。
蓄電池で実際に使える電力量(実効容量)は「定格容量 × 放電深度の割合 × 充放電効率の割合」で、カタログの定格容量より2〜3割ほど小さくなります(放電深度90%・効率90%なら約19%減)。必要な定格容量はその逆で「使いたい電力量 ÷(放電深度の割合 × 効率の割合)」、持ち時間は「使える電力量(Wh)÷ 同時に使う家電の合計消費電力(W)」で求められます。容量とは別に定格出力(kW)の上限があることも忘れずに。

用語・記号の解説

記号

\(E_r\) イー・アール 蓄電池の定格容量(kWh)。\(E\) は energy(エネルギー・電力量)の頭文字で、右下の小さい \(r\) は rated(定格の)の頭文字です。カタログの「蓄電容量 ○kWh」の値。
\(E_u\) イー・ユー 実際に使える電力量(実効容量・kWh)。右下の \(u\) は usable(使える)の頭文字です。必要な容量を求めるときは「使いたい電力量」の意味で使います。
\(D\) ディー 放電深度(%)。定格容量のうちどこまで使い切るかの割合で、英語の Depth of Discharge(放電の深さ)の頭文字です。DOD とも書きます。
\(\eta\) イータ 充放電効率(%)。ギリシャ文字のイータで、物理・工学では効率を表す文字として慣例的に使われます。電池に貯まっている電気のうち、取り出して家電に届く割合。
\(t\) ティー 持ち時間(時間)。英語の time(時間)の頭文字です。
\(P\) ピー 同時に使う家電の合計消費電力(W)。英語の power(電力)の頭文字です。
\(P_i,\ t_i\) ピー・アイ、ティー・アイ 家電 \(i\)(1台目・2台目・…)の消費電力(W)と使用時間(時間)。右下の \(i\) は「何番目か」を表す番号で、index(添え字)の頭文字です。
\(\sum\) シグマ 「全部足す」を表す記号。ギリシャ文字のシグマで、英語の Sum(合計)の頭文字 S にあたります。家電1・家電2・…の電力量を全部足すという意味で使っています。
100・1000 ひゃく・せん 単位を換算するための定数。100は「%」を「割合(0.9など)」に直すため、1000は「kWh」と「Wh」(k=キロ=1000倍)を行き来するために使います。

用語

定格容量 ていかくようりょう 蓄電池に貯められる電気の量としてメーカーが定めた値(kWh)。カタログの「蓄電容量」「電池容量」もほぼ同じ意味です。電池そのものの大きさで、その全部を家電に使えるわけではありません。
実効容量
(実質容量)
じっこうようりょう(じっしつようりょう) 定格容量のうち、実際に家電へ届く電気の量(kWh)。定格容量に放電深度の割合と充放電効率の割合を掛けた値で、カタログにこの値が書かれている製品もあります。蓄電池を比べるときは定格容量ではなくこちらで比べるのが実態に合います。
放電深度
(DOD)
ほうでんしんど(ディーオーディー) 定格容量のうち、どこまで使い切るかの割合(%)。リチウムイオン電池は空っぽまで使い切ると寿命が縮むため、製品側で「90%まで」のように使う範囲を制限しています。DOD90%なら定格容量の10%はいつも残しておく設計です。
充放電効率 じゅうほうでんこうりつ 電池に貯まっている電気のうち、取り出して家電に届くまでに失われずに残る割合(%)。放電のときに電池や変換装置(パワーコンディショナ)で一部が熱になって失われます。この計算機では、こうした取り出すときの損失をまとめて「充放電効率」として定格容量に1回だけ掛けます。家庭用は85〜95%程度が一般的です。
往復効率 おうふくこうりつ 電気を貯める(充電)ところから取り出す(放電)までの全体で、失われずに残る割合(%)。カタログに書かれる「充放電効率」はこの往復効率であることが多く、充電のときの損失も含みます。この計算機の「充放電効率」の欄に往復効率を入れると、充電の損失まで差し引くことになるので、少し控えめ(安全側)の見積もりになります。
定格出力 ていかくしゅつりょく 蓄電池が同時に出せる電力の上限(kW)。容量(kWh)が「タンクの大きさ」なら、出力(kW)は「蛇口の太さ」です。定格出力2kWの蓄電池では、合計2000Wを超える家電は容量が余っていても同時には動かせません。停電時は通常時より出力が制限される製品もあります。
電力
(W・kW)
でんりょく 電気が使われる「勢い」で、単位はW・kW。定格出力や家電の消費電力は電力です。電力量(Wh・kWh)とは「電力量 = 電力 × 時間」の関係にあります。
電力量
(Wh・kWh)
でんりょくりょう 使った電気の「合計量」で、単位はWh・kWh。電力量 = 電力 × 時間で、1kWh は 1000W を1時間使った量です。蓄電池の容量やポータブル電源の容量(Wh)は電力量です。
ワット時
(Wh)
ワットじ 電力量の単位で、1Wの電力を1時間使った量。ポータブル電源やモバイルバッテリーの容量に使われます。1000Wh = 1kWh なので、このページに入れるときは1000で割ってkWhに直します。
SOC
(充電残量)
エスオーシー(じゅうでんざんりょう) いま電池に残っている電気の割合(%)。英語の State Of Charge(充電の状態)の頭文字で、スマホの電池残量の表示と同じものです。放電深度がDOD90%なら、SOCが10%になった時点で放電を止める設計です。
全負荷型 ぜんふかがた 停電時に家全体(200Vのエアコン・IHも含む製品がある)に電気を送れるタイプの蓄電池。停電対策で選ぶときは、動かしたい家電がその範囲に入るかを確認します。
特定負荷型 とくていふかがた 停電時に、あらかじめ決めた回路(冷蔵庫のコンセントや一部の照明など)だけに電気を送るタイプの蓄電池。停電対策で選ぶときは、動かしたい家電がその範囲に入るかを確認します。
パワーコンディショナ パワーコンディショナ 電池の直流と家庭の交流を変換する装置。太陽光発電や蓄電池に必ず付いていて、この変換のときにも電気の一部が失われます(充放電効率に含まれる損失の一つ)。
経年劣化
(サイクル劣化)
けいねんれっか(サイクルれっか) 充電と放電を繰り返す(1回で1サイクル)うちに、電池に貯められる量が少しずつ減っていくこと。10年ほど使うと容量が2〜3割減ることもあるので、長く使う前提なら少し余裕のある容量を選ぶ考え方もあります。
自家消費
(太陽光との連携)
じかしょうひ 太陽光で発電した電気を売らずに自分の家で使うこと。昼の余った電気を蓄電池に貯め、日没後に使うと自家消費が増えます。このとき蓄電池に求められる容量は、おおむね「夜間の使用量」で決まります。
HEMS ヘムス 家庭のエネルギー管理システム(Home Energy Management System)。家全体や回路ごとの電気の使用量を時間ごとに記録できるので、「夜間の使用量」を調べるのに使えます。無ければ検針票の月間使用量から、夜間の割合をおおまかに見積もります。

前提として理解しておくといいこと

このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。

割合・百分率(小学5年)
  • 「90%」が「0.9倍」という意味で、100で割ると割合になるとわかること
  • 割合を2回掛けると(\(0.9 \times 0.9 = 0.81\))、全体の81%になることがわかること
小数の掛け算・割り算(小学5〜6年)
  • \(7 \times 0.9 \times 0.9\) のような小数の掛け算ができること
  • \(6 \div 0.81\) のように1より小さい数で割ると、答えが元の数より大きくなるとわかること
単位の換算(小学〜中学)
  • k(キロ)が1000倍を表す接頭語で、\(1\,\mathrm{kWh} = 1000\,\mathrm{Wh}\) だとわかること
  • 0.35時間 = 21分 のように、小数の時間を分に直せること(\(0.35 \times 60 = 21\))
電力・電力量(中学2年 理科)
  • 電力(W)が「電気が使われる勢い」、電力量(Wh・kWh)が「使った電気の合計量」だと区別できること
  • 電力量 = 電力 × 時間 なので、逆に 時間 = 電力量 ÷ 電力 で求められること

Excelで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
式ごとにシートが分かれたExcelファイルです。貼り付け場所を気にせず、開いてすぐ使えます。
下の表を丸ごとコピーして、ExcelのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「使える電力量(実効容量)」を求める表
定格容量(kWh) 7
放電深度(%) 90
充放電効率(%) 90
使える電力量(kWh) =B1*B2/100*B3/100
「必要な定格容量」を求める表
使いたい電力量(kWh) 6
放電深度(%) 90
充放電効率(%) 90
必要な定格容量(kWh) =B1/(B2/100*B3/100)
「持ち時間」を求める表
使える電力量(kWh) 5.67
同時に使う家電の合計消費電力(W) 200
持ち時間(時間) =B1*1000/B2
「家電の電力量の積み上げ」を求める表
冷蔵庫の消費電力(W) 50
冷蔵庫の使用時間(時間) 24
LED照明の消費電力(W) 40
LED照明の使用時間(時間) 6
テレビの消費電力(W) 100
テレビの使用時間(時間) 4
スマホ充電の消費電力(W) 30
スマホ充電の使用時間(時間) 3
使いたい電力量(kWh) =(B1*B2+B3*B4+B5*B6+B7*B8)/1000
貼り付けると、B列の上の欄が入力欄になり、緑の式のセルが自動計算の結果になります。
1つ目の表は定格容量7kWh・放電深度90%・効率90%の例で、B4に5.67(kWh)と表示されます。2つ目の表は夜間に6kWh使いたい例で、B4に約7.41(kWh)と表示されます。3つ目の表は使える電力量5.67kWh・合計200Wの例で、B3に28.35(時間)と表示されます。4つ目の表は冷蔵庫・LED照明・テレビ・スマホ充電の一晩の例で、B9に1.93(kWh)と表示されます。家電を増やすときは行を足して、最後の式に「+B9*B10」のように掛け算の組を追加してください。

Googleスプレッドシートで計算する方法

Excelファイルをダウンロード
上のExcelファイルをダウンロードし、Googleドライブにアップロードして開くと、そのままスプレッドシートとして使えます。
下の表を丸ごとコピーして、GoogleスプレッドシートのA1セルに貼り付けるとそのまま使えます。
「使える電力量(実効容量)」を求める表
定格容量(kWh) 7
放電深度(%) 90
充放電効率(%) 90
使える電力量(kWh) =B1*B2/100*B3/100
「必要な定格容量」を求める表
使いたい電力量(kWh) 6
放電深度(%) 90
充放電効率(%) 90
必要な定格容量(kWh) =B1/(B2/100*B3/100)
「持ち時間」を求める表
使える電力量(kWh) 5.67
同時に使う家電の合計消費電力(W) 200
持ち時間(時間) =B1*1000/B2
「家電の電力量の積み上げ」を求める表
冷蔵庫の消費電力(W) 50
冷蔵庫の使用時間(時間) 24
LED照明の消費電力(W) 40
LED照明の使用時間(時間) 6
テレビの消費電力(W) 100
テレビの使用時間(時間) 4
スマホ充電の消費電力(W) 30
スマホ充電の使用時間(時間) 3
使いたい電力量(kWh) =(B1*B2+B3*B4+B5*B6+B7*B8)/1000
掛け算と割り算だけの式なので、Excelと同じ式がそのまま使えます。表を丸ごとコピーしてA1セルに貼り付け、B列を自分の蓄電池・家電の数値に書き換えてください。家電の積み上げは SUMPRODUCT のような関数を使わなくても、上の式のように掛け算の組を足していけば十分です。

Pythonで計算する方法

rated_kwh = 7          # 蓄電池の定格容量(kWh)
dod_percent = 90       # 放電深度 DOD(%)
efficiency_percent = 90   # 充放電効率(%)

# 使える電力量(実効容量)= 定格容量 × DOD × 効率
usable_kwh = rated_kwh * dod_percent / 100 * efficiency_percent / 100
print(f"使える電力量: {usable_kwh:.2f} kWh")

# 停電時に動かしたい家電:(名前, 消費電力W, 使用時間)
appliances = [
    ("冷蔵庫", 50, 24),
    ("LED照明", 40, 6),
    ("テレビ", 100, 4),
    ("スマホ充電", 30, 3),
]
needed_kwh = sum(watts * hours for _, watts, hours in appliances) / 1000
print(f"使いたい電力量: {needed_kwh:.2f} kWh")

# 必要な定格容量 = 使いたい電力量 ÷ (DOD × 効率)
required_kwh = needed_kwh / (dod_percent / 100 * efficiency_percent / 100)
print(f"必要な定格容量: {required_kwh:.2f} kWh")

# 持ち時間 = 使える電力量(Wh) ÷ 同時に使う家電の合計消費電力(W)
total_watts = sum(watts for _, watts, _ in appliances)
hours = usable_kwh * 1000 / total_watts
print(f"合計 {total_watts} W を同時に使うと {hours:.1f} 時間(約 {int(hours)} 時間 {round((hours - int(hours)) * 60)} 分)もつ")
標準ライブラリだけで動きます。先頭の定格容量・放電深度・効率と、appliances の各行(名前・消費電力・使用時間)を自分の値に書き換えて実行してください。行を足せば5台以上の家電も積み上げられます。

数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)

使える電力量(実効容量)
E_u = E_r × D ÷ 100 × η ÷ 100
E_u = E_r \times \frac{D}{100} \times \frac{\eta}{100}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msub><mi>E</mi><mi>u</mi></msub>
    <mo>=</mo>
    <msub><mi>E</mi><mi>r</mi></msub>
    <mo>&#xD7;</mo>
    <mfrac><mi>D</mi><mn>100</mn></mfrac>
    <mo>&#xD7;</mo>
    <mfrac><mi>&#x3B7;</mi><mn>100</mn></mfrac>
  </mrow>
</math>
E_u = E_r * D/100 * eta/100
usable = rated*dod/100*efficiency/100
E_u := E_r*dod/100*eta/100;
E_u = E_r*D/100*eta/100;
E_u = E_r×D/100×η/100
必要な定格容量
E_r = E_u ÷ (D ÷ 100 × η ÷ 100)
E_r = \frac{E_u}{\dfrac{D}{100} \times \dfrac{\eta}{100}}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msub><mi>E</mi><mi>r</mi></msub>
    <mo>=</mo>
    <mfrac>
      <msub><mi>E</mi><mi>u</mi></msub>
      <mrow>
        <mfrac><mi>D</mi><mn>100</mn></mfrac>
        <mo>&#xD7;</mo>
        <mfrac><mi>&#x3B7;</mi><mn>100</mn></mfrac>
      </mrow>
    </mfrac>
  </mrow>
</math>
E_r = E_u / (D/100 * eta/100)
rated = usable/(dod/100*efficiency/100)
E_r := E_u/(dod/100*eta/100);
E_r = E_u/(D/100*eta/100);
E_r = E_u/(D/100×η/100)
持ち時間
t = E_u × 1000 ÷ P
t = \frac{E_u \times 1000}{P}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <mi>t</mi>
    <mo>=</mo>
    <mfrac>
      <mrow><msub><mi>E</mi><mi>u</mi></msub><mo>&#xD7;</mo><mn>1000</mn></mrow>
      <mi>P</mi>
    </mfrac>
  </mrow>
</math>
t = E_u * 1000 / P
hours = usable*1000/power
t := E_u*1000/P;
t = E_u*1000/P;
t = E_u×1000/P
家電の電力量の積み上げ
E_u = Σ(P_i × t_i) ÷ 1000
E_u = \frac{\sum_{i} P_i \, t_i}{1000}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
  <mrow>
    <msub><mi>E</mi><mi>u</mi></msub>
    <mo>=</mo>
    <mfrac>
      <mrow>
        <munder><mo>&#x2211;</mo><mi>i</mi></munder>
        <msub><mi>P</mi><mi>i</mi></msub>
        <msub><mi>t</mi><mi>i</mi></msub>
      </mrow>
      <mn>1000</mn>
    </mfrac>
  </mrow>
</math>
E_u = (sum_i P_i t_i) / 1000
usable = Total[power*hours]/1000
E_u := add(P[i]*t[i], i = 1..n)/1000;
E_u = sum(P.*t)/1000;
E_u = (∑(P_i×t_i))/1000

ChatGPT に聞いて計算してもらう方法

あなたは家庭用蓄電池の容量計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。

放電深度(DOD)は90%、充放電効率は90%とします。
1. 定格容量7kWhの蓄電池で実際に使える電力量(kWh)を「定格容量 × DOD ÷ 100 × 効率 ÷ 100」で求めてください。
2. 停電時に次の家電を使うときに必要な電力量(kWh)を「消費電力(W) × 使用時間 の合計 ÷ 1000」で求めてください。
   ・冷蔵庫:50W、24時間
   ・LED照明:40W、6時間
   ・テレビ:100W、4時間
   ・スマホ充電:30W、3時間
3. 2の電力量をまかなうのに必要な定格容量(kWh)を「必要な電力量 ÷ (DOD ÷ 100 × 効率 ÷ 100)」で求めてください。
4. 1の蓄電池で、上の4つの家電(合計220W)を同時に使ったときの持ち時間(時間)を「使える電力量 × 1000 ÷ 合計消費電力」で求め、「○時間○分」にも直してください。

計算に使った式と、実行結果の数値を示してください。

計算ドリル(演習問題)

このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。


使い方
  1. 1
    数値を入力
    計算したい数値を入力欄に入力します
  2. 2
    計算
    「計算する」ボタンを押します
  3. 3
    結果を確認
    計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
  DataChefの特徴
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