曲線の種類を選び、式の分母(楕円・双曲線)または1次の項の係数(放物線)を入力してください。焦点・頂点・離心率と、双曲線は漸近線、放物線は準線も計算します。
このページでできること
- 楕円 \(\dfrac{x^{2}}{a^{2}} + \dfrac{y^{2}}{b^{2}} = 1\)・双曲線 \(\dfrac{x^{2}}{a^{2}} - \dfrac{y^{2}}{b^{2}} = \pm 1\)・放物線 \(y^{2} = 4px\)(\(x^{2} = 4py\) も)の焦点・頂点・離心率を、分母や係数を入れるだけでその場で計算できます
- 答えは \(\left(\pm\sqrt{5},\ 0\right)\) のような厳密値(\(\sqrt{\ }\) 付き)と小数の両方で表示。\(c^{2} = a^{2} - b^{2}\) から焦点を求める途中式も見られます
- 双曲線は漸近線、放物線は準線も求め、曲線・焦点・漸近線・準線・頂点をグラフに描画します
- 「2つの焦点からの距離の和・差が一定」「焦点と準線から等距離」という定義(教科書と同じ考え方)を、グラフの上で確認できます
- 式のやさしい解説・Excel/Googleスプレッドシート/Python用のコピペ数式・計算ドリル(演習問題)もこのページにまとまっています
この計算は何の役に立つ?
惑星は太陽を1つの焦点とする楕円軌道を描きます(ケプラーの第1法則)。地球の軌道の離心率は約 0.017 でほぼ円に近く、ハレー彗星は約 0.97 という細長い楕円で、約76年かけて太陽に戻ってきます。
人工衛星や探査機の軌道設計も同じ数学が土台で、軌道の形(楕円・放物線・双曲線)は離心率で分類されます。探査機が惑星の重力を振り切って飛び去るときの軌道は双曲線になります。
放物線を軸の周りに回転させた曲面(パラボラ)には、「軸に平行に入ってきた電波や光が、反射してすべて焦点に集まる」という性質があります。衛星放送のパラボラアンテナは、はるか上空から届く弱い電波を焦点の受信部に集めています。
車のヘッドライトやサーチライトはこの逆向きの使い方で、焦点に置いた光源から出た光が、反射して軸に平行なまっすぐの光線になります。焦点の位置(このページで計算する \(p\))が設計の要です。
楕円には「一方の焦点から出た波が、楕円面で反射してもう一方の焦点に集まる」という性質があります。体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は、楕円面の反射板の一方の焦点で衝撃波を発生させ、もう一方の焦点を体内の結石の位置に合わせることで、切らずに結石だけを砕く治療法です。
焦点の位置を正確に求める計算が、そのまま治療の精度につながっている例です。
カセグレン式と呼ばれる反射望遠鏡は、放物面の主鏡と双曲面の副鏡を組み合わせ、双曲面の「一方の焦点に向かう光が、反射してもう一方の焦点に集まる」性質を使って、光を筒の後ろの接眼部まで導きます。
大型の電波望遠鏡や衛星通信のアンテナも同じ構成が主流で、楕円・双曲線・放物線の焦点の性質が1台の装置の中で組み合わされています。
「2地点からの距離の差が一定の点の集まりは双曲線になる」という定義そのものを使った測位技術があります。ロランなどの双曲線航法では、2つの送信局からの電波の到達時間の差から自分が乗っている双曲線を割り出し、別の局の組で得たもう1本の双曲線との交点で船や航空機の位置を決めていました。
GPSが普及した現在も、電波の時間差から位置を絞り込むという考え方は、緊急通報時の携帯電話の位置推定などに引き継がれています。
発電所の巨大な冷却塔の多くは、双曲線を回転させた「双曲面」の形をしています。まっすぐな鋼材を斜めに組むだけで作れる曲面なのに強度が高く、材料を節約できるためです。
吊り橋のメインケーブルも、橋桁の重さが水平方向にほぼ一様にかかるという条件のもとでは放物線になります(ケーブル自身の重さだけで垂れ下がっているときは、放物線によく似た別の曲線=懸垂線になります)。設計図の上では、このページで扱う標準形の式が形の定義として使われています。
式と図
用語・記号の解説
記号
| \(a,\ b\) | エー・ビー | 楕円・双曲線の標準形の分母に入る正の数(\(a^{2}\)・\(b^{2}\) の形で入ります)。楕円では \(a\) が \(x\) 軸方向の半径(長軸か短軸の半分)、\(b\) が \(y\) 軸方向の半径です。双曲線では \(a\) が中心から頂点までの距離にあたります。「決まった数」を表すときはアルファベットの最初の方の文字 \(a,\ b,\ c\) を使う慣例があります。 |
| \(c\) | シー | 中心から焦点までの距離。焦点の座標は \((\pm c,\ 0)\) または \((0,\ \pm c)\) になります。\(a\)・\(b\) に続く3番目の文字が使われています。楕円では \(c^{2} = a^{2} - b^{2}\)、双曲線では \(c^{2} = a^{2} + b^{2}\) で求めます。 |
| \(F,\ F'\) | エフ・エフダッシュ | 焦点を表す点の名前。焦点を意味する英語 focus の頭文字です。焦点が2つある楕円・双曲線では、2つ目を \(F'\)(エフダッシュ)と書きます。 |
| \(P\) | ピー | 曲線の上の点を表す名前。点を意味する英語 point の頭文字です。「どの点 \(P\) をとっても距離の和が一定」のように、定義を述べるときに使います。 |
| \(PF\) | ピーエフ | 点 \(P\) と焦点 \(F\) を結んだ線分の長さ(\(P\) から \(F\) までの距離)。2点の名前を並べて線分の長さを表す、図形の一般的な書き方です。 |
| \(H\) | エイチ | 放物線の上の点 \(P\) から準線に下ろした垂線の足(準線と交わる点)を表す名前。垂線の足には \(H\) を使う慣例があります(高さを意味する英語 height の頭文字に由来するといわれます)。\(P\) から準線までの距離は \(PH\) と書きます。 |
| \(p\) | ピー | 放物線 \(y^{2} = 4px\) の、頂点から焦点までの距離を表す数(負のときは向きが逆になります)。焦点は \((p,\ 0)\)、準線は \(x = -p\) です。焦点距離を表す parameter(パラメータ)の頭文字に由来するといわれます。 |
| \(e\) | イー | 離心率。離心率を意味する英語 eccentricity の頭文字です。円は \(e = 0\)、楕円は \(0 < e < 1\)、放物線は \(e = 1\)、双曲線は \(e > 1\) になります。 |
| \(\pm\) | プラスマイナス | 「+の場合と−の場合の両方」をまとめて書く記号(複号)。焦点 \((\pm 4,\ 0)\) は \((4,\ 0)\) と \((-4,\ 0)\) の2点をまとめた書き方です。 |
| \(\sqrt{\ }\) | ルート | 平方根(2乗するとその数になる正の数)を表す記号。\(c^{2} = 5\) から \(c = \sqrt{5}\) を求めるときに使います。\(\sqrt{5}\) は約 2.236 です。 |
用語
| 二次曲線 | にじきょくせん | \(x\) と \(y\) の2次式で表される曲線のこと。楕円・双曲線・放物線(と円)がこれにあたります。高校では数学C(学習指導要領の改訂前は数学III)の「式と曲線」で学びます。 |
| 円錐曲線 | えんすいきょくせん | 二次曲線の別名。円錐(アイスクリームのコーンのような立体)を平面で切ると、切る角度によって切り口が円・楕円・放物線・双曲線になることに由来します。 |
| 楕円 | だえん | 2つの焦点からの距離の和が一定になる点の集まり。円を一方向につぶした形で、標準形は \(\dfrac{x^{2}}{a^{2}} + \dfrac{y^{2}}{b^{2}} = 1\) です。 |
| 双曲線 | そうきょくせん | 2つの焦点からの距離の差が一定になる点の集まり。左右(または上下)に開いた2本の曲線の組で、標準形は \(\dfrac{x^{2}}{a^{2}} - \dfrac{y^{2}}{b^{2}} = \pm 1\) です。 |
| 放物線 | ほうぶつせん | 焦点と準線から等しい距離にある点の集まり。物を投げたときの軌道の形で、「物を放る」ことが名前の由来です。標準形は \(y^{2} = 4px\)(または \(x^{2} = 4py\))です。 |
| 焦点 | しょうてん | 二次曲線の形を決める特別な点。楕円・双曲線には2つ、放物線には1つあります。光や電波を焦点に「集める」性質があり、英語の focus(焦点)はラテン語の「炉・かまど」に由来するといわれます。 |
| 準線 | じゅんせん | 放物線の定義に使う直線。放物線の上のどの点も、焦点までの距離と準線までの距離が等しくなります。\(y^{2} = 4px\) の準線は \(x = -p\) です。 |
| 漸近線 | ぜんきんせん | 曲線が限りなく近づいていく(しかし届かない)直線。双曲線 \(\dfrac{x^{2}}{a^{2}} - \dfrac{y^{2}}{b^{2}} = \pm 1\) の漸近線は \(y = \pm\dfrac{b}{a}x\) の2本です。「漸」は「だんだん・次第に」という意味の漢字です。 |
| 離心率 | りしんりつ | 曲線が円からどれだけかけ離れた形かを、\(e\) という1つの数で表したもの。「(焦)心から離れている度合い」が名前の由来です。円 \(e = 0\)・楕円 \(0 < e < 1\)・放物線 \(e = 1\)・双曲線 \(e > 1\) と、二次曲線の全体を1つの数で整理できます。 |
| 長軸 | ちょうじく | 楕円の中心を通る一番長い差し渡し。横長の楕円では長さが \(2a\) で、焦点は長軸の上に並びます。 |
| 短軸 | たんじく | 楕円の中心を通る一番短い差し渡し。横長の楕円では長さが \(2b\) で、長軸と直角に交わります。 |
| 頂点 | ちょうてん | 曲線と軸(対称軸)が交わる点。楕円には4つ(長軸の両端と短軸の両端)、双曲線には2つ、放物線には1つ(原点)あります。 |
| 標準形 | ひょうじゅんけい | 中心(放物線は頂点)を原点に置いた、一番シンプルな形の式のこと。\(\dfrac{x^{2}}{a^{2}} + \dfrac{y^{2}}{b^{2}} = 1\) などがそれで、焦点や頂点が読み取りやすくなります。 |
| 平方根 | へいほうこん | 2乗するとその数になる数。\(c^{2} = 16\) から \(c = 4\) を求める操作が「平方根をとる」ことにあたります。2乗しても割り切れない数の平方根は \(\sqrt{5}\) のように根号のまま書くのが厳密な書き方です。 |
前提として理解しておくといいこと
このページの計算を「意味がわかって」使えるようになるために、前提として理解しておくといいことをまとめました。
つまずいたら、この表の内容に戻って復習するのが近道です。
| 平方根(中学3年) |
|
| 座標平面と2点間の距離(中学1年〜高校 数学II) |
|
| 二次関数のグラフ(中学3年〜高校 数学I) |
|
| 円の方程式(高校 数学II) |
|
| 分数・比の計算(小学5年〜中学1年) |
|
Excelで計算する方法
| x²の分母 a² | 25 |
| y²の分母 b² | 9 |
| c² = a² − b² | =B1-B2 |
| 焦点までの距離 c = √(c²) | =SQRT(B3) |
| 長軸の長さ 2a | =2*SQRT(B1) |
| 短軸の長さ 2b | =2*SQRT(B2) |
| 離心率 e = c/a | =B4/SQRT(B1) |
| x²の分母 a² | 9 |
| y²の分母 b² | 16 |
| c² = a² + b² | =B1+B2 |
| 焦点までの距離 c = √(c²) | =SQRT(B3) |
| 漸近線の傾き b/a | =SQRT(B2/B1) |
| 離心率 e = c/a | =B4/SQRT(B1) |
| x の係数 c | 8 |
| p = c ÷ 4 | =B1/4 |
| 焦点の x 座標(焦点は (p, 0)) | =B2 |
| 準線 x = −p の値 | =-B2 |
1つ目の表は楕円 x²/25 + y²/9 = 1 の例で、c² = 16・c = 4・長軸 10・短軸 6・離心率 0.8 になります。縦長(a² < b²)の楕円では、c² の式を「=B2-B1」に、離心率を「=B4/SQRT(B2)」に入れ替えてください。
2つ目の表は双曲線 x²/9 − y²/16 = 1 の例で、c² = 25・c = 5・漸近線の傾き 1.333…(= 4/3)・離心率 1.666…(= 5/3)になります。
3つ目の表は放物線 y² = 8x の例で、p = 2・焦点 (2, 0)・準線 x = −2 になります。x² = cy(縦に開く)のときは、焦点が (0, p)・準線が y = −p と読み替えてください。
Excelの答えは小数なので、√5 のような厳密値が必要なときはこのページの計算機を使ってください。
Googleスプレッドシートで計算する方法
| x²の分母 a² | 25 |
| y²の分母 b² | 9 |
| c² = a² − b² | =B1-B2 |
| 焦点までの距離 c = √(c²) | =SQRT(B3) |
| 長軸の長さ 2a | =2*SQRT(B1) |
| 短軸の長さ 2b | =2*SQRT(B2) |
| 離心率 e = c/a | =B4/SQRT(B1) |
| x²の分母 a² | 9 |
| y²の分母 b² | 16 |
| c² = a² + b² | =B1+B2 |
| 焦点までの距離 c = √(c²) | =SQRT(B3) |
| 漸近線の傾き b/a | =SQRT(B2/B1) |
| 離心率 e = c/a | =B4/SQRT(B1) |
| x の係数 c | 8 |
| p = c ÷ 4 | =B1/4 |
| 焦点の x 座標(焦点は (p, 0)) | =B2 |
| 準線 x = −p の値 | =-B2 |
Pythonで計算する方法
from fractions import Fraction
import math
# 楕円 x²/a² + y²/b² = 1 の分母(3/4 のような分数は Fraction(3, 4) と書ける)
x_denominator = Fraction(25) # a²
y_denominator = Fraction(9) # b²
# 楕円: c² = 大きい方の分母 − 小さい方の分母(双曲線なら足し算にする)
c_squared = abs(x_denominator - y_denominator)
c = math.sqrt(c_squared)
semi_major = math.sqrt(max(x_denominator, y_denominator))
print(f"c² = {c_squared}")
print(f"c = √{c_squared} = {c}")
if x_denominator >= y_denominator:
print(f"焦点: (±{c}, 0)") # 横長 → 焦点は x 軸上
else:
print(f"焦点: (0, ±{c})") # 縦長 → 焦点は y 軸上
print(f"離心率 e = c ÷ {semi_major} = {c / semi_major}")
数式記述言語(LaTeX等)での書き方(コピペ可)
c² = a² − b²
c^{2} = a^{2} - b^{2}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msup><mi>c</mi><mn>2</mn></msup>
<mo>=</mo>
<msup><mi>a</mi><mn>2</mn></msup>
<mo>−</mo>
<msup><mi>b</mi><mn>2</mn></msup>
</mrow>
</math>
c^2 = a^2 - b^2
c = Sqrt[a^2 - b^2]
c := sqrt(a^2 - b^2);
c = sqrt(a^2 - b^2);
c^2 = a^2 - b^2
c² = a² + b²
c^{2} = a^{2} + b^{2}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msup><mi>c</mi><mn>2</mn></msup>
<mo>=</mo>
<msup><mi>a</mi><mn>2</mn></msup>
<mo>+</mo>
<msup><mi>b</mi><mn>2</mn></msup>
</mrow>
</math>
c^2 = a^2 + b^2
c = Sqrt[a^2 + b^2]
c := sqrt(a^2 + b^2);
c = sqrt(a^2 + b^2);
c^2 = a^2 + b^2
y² = 4px
y^{2} = 4px
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<msup><mi>y</mi><mn>2</mn></msup>
<mo>=</mo>
<mn>4</mn><mi>p</mi><mi>x</mi>
</mrow>
</math>
y^2 = 4px
y^2 == 4 p x
y^2 = 4*p*x;
y^2 == 4*p*x
y^2 = 4px
e = c/a
e = \dfrac{c}{a}
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block">
<mrow>
<mi>e</mi>
<mo>=</mo>
<mfrac><mi>c</mi><mi>a</mi></mfrac>
</mrow>
</math>
e = c/a
e = c/a
e := c/a;
e = c/a;
e = c/a
ChatGPT に聞いて計算してもらう方法
あなたは数学(数学C・二次曲線)の計算アシスタントです。次の計算を、必ずPythonコードを実際に実行して行い、実行結果の数値だけを根拠に回答してください(暗算や推測で答えないでください)。 楕円 x²/9 + y²/4 = 1 について、次の内容をそれぞれ示してください。 1. c² = a² − b² の値 2. 中心から焦点までの距離 c(√を残した厳密値と小数の両方で) 3. 焦点の座標 4. 長軸の長さ 2a と短軸の長さ 2b 5. 離心率 e = c/a(厳密値と小数の両方で) Pythonでは sympy(なければ fractions と math)を使い、√5 のような厳密値は sympy.sqrt で求めてください。計算に使った式と実行結果の数値を示してください。
計算ドリル(演習問題)
このページの式を、自分の手で計算できるようになるための演習問題です。
答えと解説は解答ページにあります。
使い方
-
1数値を入力計算したい数値を入力欄に入力します
-
2計算「計算する」ボタンを押します
-
3結果を確認計算結果がその場に表示されます。計算の考え方や式の解説も同じページで確認できます
DataChefの特徴
専門知識不要、直感的で簡単な操作
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クレジット表記不要
商用利用許諾の連絡も不要です
